名古屋・イタリアン「BOTTEGON / ボッテゴン」リニューアルオープン!厳選食材至極のコース

名古屋でイタリアンレストランを中心にワインダイニングを展開し「株式会社MIPROVINI」を運営されている山口太郎(Taro Yamaguchi)さん(通称:太郎ちゃん)が2012年10月1日にオープンされた一号店のイタリアンレストラン「VINI DEL BOTTEGON / ヴィーニデルボッテゴン」が、昨年、約一ヶ月の改装期間を終え、2022年6月、店名を新たに「BOTTEGON / ボッテゴン」としてリニューアルオープンを果たし、2023年10月1日に創業12周年目を迎えています。

BOTTEGON  / ボッテゴン」とは、イタリア語で「小さな工房」という意味を持ちます。独立前は、「ENOTECA PINCHIORRI / エノテカピンキオーリ」や「The Ritz-Carlton Hotels / ザ・リッツ・カールトン・ホテル」をはじめ、様々な大箱レストランで戦ってきた太郎ちゃんが、自身の店では誰もが気軽にワインと料理を楽しんでいただけるお店にしたいと願い名付けられた店名。

こちらの店舗リニューアルは、大阪を拠点に幅広く活躍されるデザインクリエイトコーポレーション「Design plus alpha(デザイン プラス アルファ)」の西村武史(Takeshi Nishimura)さんが旧店舗同様に担当されています。古き良きイタリアを感じた旧店舗デザインを”華やかさと陽”をテーマにクラシカルモダンな雰囲気に一新され、石造りにレザー張りの扉で重厚感が増したファサード。

店内も一新され、入り口右手窓際に個室を設け、奥にはキッチンを見渡せるダイニングを用意。

優美なデザインで繊細なシルエットを持つ「LOBMEYR / ロブマイヤー」のグラスが陳列する棚。

こだわりのウイスキーやワインは常時3,000本を保有されており、オーナーソムリエとしての経験を活かし、アッビナメント(伊:Abbinament)を楽しんでいただくための嗜好を凝らしています。

ダイニングは、2人掛けのテーブル席を4テーブル設け、奥行きを感じさせるガラス面の壁で、ゆったりとした空間を演出。

臨場感溢れるキッチン越しのカウンターは健在で、一枚板の風情が、より一層に重厚な雰囲気を楽しませてくれています。

しっとりとした趣でランチもディナーも落ち着いた雰囲気の中楽しめる店内。

カウンター内の厨房の様子が伺えるのもまた一興。

イタリア製スライサーの最高峰ブランド「Berkel / ベルケル」が設置されており、口当たりの良い生ハムに仕上がります。

この日の名古屋ランチは、通常ディナータイムで提供されているコース料理¥14,000(税・サ別)を特別にオーダー。食事前に、各店舗を回られているオーナーの太郎ちゃんとも久々にお会いすることができました。現在、「株式会社MIPROVINI」では、11月に8店舗のレスラン運営に拡張され、来年にはハワイ進出も視野に入れて、更なる事業拡大に向けて臨まれていくとのこと。ここ直近、2023年9月23日に、泉3丁目にオープンさせたばかりの新店舗「とんかつ ぶぅたろう」の話なども伺うことができました。カウンター7席のみのとんかつ屋、かなり気になります!

最大で12名程まで対応できる個室。今回は贅沢に私たち夫婦でゆったりと使わせていただきます。

現在「BOTTEGON  / ボッテゴン」のシェフを担当している中川智史(Satoshi Nakagawa)さん(43歳)が、こちらに入社されたのはコロナ禍でのこと。料理人を目指し、浜松の「ミズモト学園 東海調理製菓専門学校」を卒業後、長くイタリア料理やスペイン料理、日本料理のレストランを約20店舗、東京や名古屋で運営されている「株式会社GRANADA / グラナダ」に所属されていましたが、コロナ禍に転機があり、こちら「株式会社MIPROVINI」に入社。グループ内のレストランを把握されるために各店舗に配属された後、こちら「BOTTEGON  / ボッテゴン」のトップシェフとして腕を振るわれています。私たちが住まう浜松での専門学生時代の懐かしい思い出話などを伺い、共通の知人も居ることから親近感が湧き、楽しい時間を共有させていただきました。中でも、浜松で話題の中華レストラン「中国料理 正木」のオーナーシェフ正木賢二(Kenji Masaki)さんとは、専門学校時代の同級生であったことや、私たちが仲良くしているフランス菓子店「Abondance / アボンドンスのオーナーパティシエHeberle Bernard Pierre Claude(エベルレ・ベルナール)は専門学校時代の講師であったことなど、思い出話に華を咲かせます♪

前菜「飛騨高山 東農園 パプリカ ムース」

飛騨高山で三代に渡り農業を営まれている「東農園」より届く、肉厚で旨みたっぷりのパプリカをオーブンでローストし、ジューサーでピュレにし、ピュレと生クリームでムースに仕上げたパプリカ本来の味わいを楽しむ一品。

加糖は一切せずにパプリカの持つ甘みをそのまま引き立たせるために、塩を少々用いて甘みを引き出しています。

追加「岐阜恵那 ゴーバルポークの生ハム」

オーナー太郎ちゃんの生まれ故郷でもある滋賀県の精肉店「株式会社サカエヤ」のオーナー新保吉伸(Yoshinobu Niiho)さんと長野県の生ハム工房が共同で手掛けた国産生ハム。岐阜県恵那の「山のハム工房 ゴーバル」が吟味された餌で飼育された健康な豚が原料となります。化学調味料や添加物を一切使用しない手造りの生ハムで、時間をかけて熟成させ、凝縮された味わいに仕上げられている肩ロースの生ハムは噛めば噛むほどに味わい深いものがあり、ナッティーな芳香が特徴。

パン「自家製フォカッチャ」

オープン当初から変わらぬ味を今に引き継ぐオリジナルのテーブルフォカッチャは、じゃが芋とミルクで甘みとコクを与え、表面に添えた岩塩の塩味がアクセントとなり、外は香ばしく、中ふんわりとした食感のフォカッチャは、食事やソースに良く馴染みます。

前菜「豊洲やま幸 大間本鮪 北海道産雲丹 玉葱ベースのヴィネグレットソース
イカ墨のクスクス」

豊洲市場で鮪の取引き一番となる「やま幸グループ」より 仕入れる大間の本鮪。イカ墨風味のクスクスの食感を忍ばせ、大間本鮪のとろける味わいの脂を玉葱ベースのヴィネグレットソースで繋ぎ、さっぱり仕立てに。北海道産雲丹にキャビアオリーブオイルを添えた旨味の重奏が楽しめます。

ランチのアンティパストミスト スペチャーレ(前菜の盛り合わせ)を盛り込む様子。少しずつ多様に楽しめるワンプレートスタイルもランチならでは。

前菜「フカヒレの洋風春巻き オシェトラのキャビア
牛の出汁で炊いたフカヒレの餡」

イタリア料理店でありながらも、シェフが今まで培った経験を活かし、洋のスタイルをベースに、和の要素や中華の要素などを取り入れて、飽きを感じさせない構成に。ジビーフの牛出汁で下処理したフカヒレをほぐし、玉葱やきのこ等の野菜と共に炊合せ餡にして春巻き仕立てにし、揚げたて熱々で提供。

一見、中華のようですが、餡の味付けは洋仕立てになっており、ソースではなくキャビアの塩味でいただくスタイル。

魚料理「太刀魚 フレッシュポルチーニ カラスミ」

見目麗しくふっくらと火入れされた身厚な太刀魚。太刀魚を香ばしくポワレし、大振りにカットしたきのこのソテーには、イタリアから届くフレッシュポルチーニを用いて、仕上げにカラスミのオイルを纏わせ、香り立つアロマが食欲をそそる一皿。

「近江牛とジビーフのバーガー 北あかりの低温ポテトフライ」

遊び心を織り交ぜて、箸休め的な存在で提供されるバーガーですが、仮に”メインディッシュです”と言われても思わず納得してしまいそういな程にしっかりと食べ応えのあるハンバーガーに仕上がっています。バンズはふかふかの自家製ブリオッシュで、近江牛とジビーフの挽肉で作る肉厚でジューシィーなパティに、濃厚なチェダーチーズを挟み、ハンバーガーでありながらも肉をいただく様な感覚に陥る、嗜好の一品。添えられた北あかりのポテトフライは、低温でじっくりと揚げられており、さつま芋のような甘みを楽しめる付け合わせに。

お次はキッチンで素早くフライパンを振り乳化させ、熱量を感じる作りたてパスタを堪能。

パスタ「イタリア産フレッシュポルチーニの生パスタ キタッラ 」

イタリアよりフレッシュで届くポルチーニ茸を贅沢にもどっさりとペペロンチーノ仕立てでいただける一皿目のパスタ。

少し太めの平麺となる手打ちキタッラは存在感があり、もっちり食感が楽しめ、秋を楽しむポルチーニの芳香が漂う期間限定の一品。

パスタ「北海道産雲丹のアーリオオーリオ」

北海道産の雲丹を惜しげもなくたっぷりと用いて、麺に絡みつく様に仕上げた二皿目のパスタ。

”ザ・雲丹”の甘みが感じられ、見た目以上に濃厚な味わいを楽しめる一皿。雲丹の味わいを引き立たせるようにアクセントとして唐辛子を加え、ピリッとしたアーリオオーリオで風味豊かな味わい。

炭火の炎が豪快に立ち昇り、香ばしい香りが充満するキッチンでは、メインディッシュの仕上げに取り掛かっています。

肉料理「精肉店サカエヤ 鹿児島経産牛 サーロイン 炭火焼き」

1987年に滋賀県の南部に位置する南草津で創業し、2017年9月21日、30周年を期に現在の場所に移転された「精肉店サカエヤ」。サカエヤのモットーは、卸問屋ではなく精肉店としての所業を忘れず、生産から流通、販売まで正しい心と技術で、ひとつの命と向き合い、常に正しくあることを信念に、必ず肉を「手当て」してから販売されています。こちらと取引できるレストランは全国でも名だたる名店が多く、太郎ちゃんがサカエヤオーナー新保さんの情熱と腕に惚れ込み、何度も何度も足を運んだことで、その熱意が届き、ようやく取引に漕ぎ着けたと伺いました。市場流通の少ないサカエヤの雌牛は、そのほとんどが、お産を経たお母さん牛の経産牛となり、サカエヤ新保さんの手当てにより、ベストな状態に仕上げてきたサーロインを、じっくりと炭火で香り良く焼き上げています。そこには、経産牛とは思えぬジューシィーなあっさりとした脂と芳醇な香りが漂い、滴るような濃い赤みを帯びた肉色は食欲をそそります。シンプルに、岩塩または粒マスタードを添えて。

ドルチェ「ティラミス コーヒーゼリー ミルクジェラート」

濃厚なマスカルポーネチーズのクリームとカカオのコクのあるティラミスに、苦味の利いたコーヒーゼリーの弾力溢れる食感と、岡崎の「吉田牧場」の新鮮な牛乳をジェラートにして添え、コク深さを楽しみながらも後味はすっきりとしたドルチェに。

「コーヒー」

「綿菓子」

食後のコーヒーのお供に提供される小菓子は、キッチンで専用の機械を用いて、一つひとつ丁寧に作り上げる立派な「綿菓子」。ゲストを楽しませたいという遊び心から生まれたこのサービスは長く継続されており、好評とのこと。誰もが持つ幼少期の思い出を彷彿とさせ、忘れかけた幼な心をくすぐる一品です。

遊び心ついでに、コーヒーカップに綿菓子を浮かべてみたら、こんな商品があっても可愛いかも!?と思える仕上がりに(笑)スプーンで混ぜたら、直ぐに溶けて無くなりましたが、これだけの量の綿菓子を入れても甘過ぎることなく、エスプレッソ感覚で美味しくいただけました。きっとこんな風にやったことがある方も多いはず♪

こだわりの食材に溢れ、イタリア料理店でありながら、イタリアンの枠に留まらず、誰もが気軽に楽しめるレストランとして、個性豊かな時を過ごせる名古屋の「BOTTEGON / ボッテゴン」。次回は美味しいワインと共に堪能したいと思います。

BOTTEGON / ボッテゴン
住所:愛知県名古屋市東区泉2-21-3 司ビル1F
TEL:予約専用050-5463-4793・お問い合わせ052-935-5222
営業時間:月〜日ランチ11:30〜15:00(L.O.14:00)、ディナー17:30〜24:00(L.O.23:00)
定休日:不定休
駐車場:無し
https://www.instagram.com/bottegon_nagoya/

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