「坐漁荘」伊豆半島の幸を日本茶と共に嗜むフレンチディナー!◆後編◆

伊豆高原の浮山温泉郷にある高級旅館「ABBA RESORTS IZU – 坐漁荘(Zagyosoh)アバリゾート・イズ・ザギョソウ 」に新設されているフレンチレストラン「やまもも」でのバースデーディナー後編となります!

こちらのレストランでは、京都祇園のフレンチ「MAVO」の西村 勉 (西村勉)シェフのお茶に特化したメニュー「tea pairing aya / 彩」に感銘を受けられた山本シェフが、お茶の名産地でもある静岡ならではの日本茶を取り入れ、静岡茶のティーペアリングと共に楽しめるコースを用意されています!

今回「坐漁荘」にも、わたし達Lade Gourmet & Hotel Web Magazineが企画する『器と旅するシリーズ』を御紹介させていただき、企画第一弾として登場した陶芸家の「釋永 岳 (Gaku Shakunaga)」の無駄を削ぎ落としたシンプルなデザインを誇るシャープな器と、企画第二弾で参加して頂いた下尾 和彦 (Kazuhiko Shimoo)さん&下尾 さおり (Saori Shimoo)さん御夫婦のユニット作家「Shimoo Design」の「日本の美」を象徴し、合理的且つ美しさを忘れない木製器と「やまもも」の素晴らしい料理をコラボしていただくことに!

「やまもも」では、本来「カマチ陶舗」にてオーダーされた個性的な器や伊豆の陶芸家作品、また、伊豆諸島の海岸で採取された新島ガラスの器など素晴らしい器を採用されていますが、この日は一部の器をわたし達が持参した器に変更してくださっています!久々の『器と旅するシリーズ』です!

 

[やまももSpecial Dinner Menu]
⑥「キノコのテリーヌ 西伊豆産黒米のおこげ 貝柱とキノコの餡」
キノコと貝柱、白身魚の優しいテリーヌに、西伊豆棚田の黒米をおこげに仕上げ、ザクザクとした食感を楽しみながら頂く一品!最後の一口に、炙ったライムを絞ることで、さっぱりとした後味とまろやかな料理の輪郭がハッキリと仕上がる面白い味変になります!

<和烏龍あおい(島田)>
同じく「カネロク松本園」の発酵熟成させた世界農業遺産最高位認定の和烏龍茶!発酵を浅めに抑えてあるため、中国の烏龍茶とは一味違い、緑茶好きの方でも渋味、えぐ味は一切感じずに華やかな香りを楽しめます!
きのこや貝柱の旨味をスッキリとさせ、旨味に渋味を加えることでコクを感じさせる意味もあり合わせた一杯!

<シャブリ・プルミエ・クリュ ラ・フォレ / ドメーヌ・ヴァンサン・ドーヴィサ(Chablis 1er Cru“La Forest Domaine Vincent Dauvissat)>
ミネラル感溢れる極上シャブリを貝の旨味と掛け合わせて楽しむ一杯!

⑦「特薦魚のポワレ ベルモット」×「釋永岳 mars 平皿、mars himawari」
伊豆といえば金目鯛!ということで、身はしっとり、皮面をカリカリに仕上げた金目鯛のポワレに焼き茄子、芽キャベツを添えて、香り豊かなベルモットのソースで頂きます!仕上げに焼き茄子のパウダーも振りかけられており、ふんわりと残り香が楽しめます!

<冠茶 光彩(島田)>
島田の「カネトウ三浦園」の冠茶で、2000年に生まれたばかりの品種「つゆひかり」の茶葉だけを使って作られる光彩は、「日本茶AWARD2016」のうまいお茶部門でプラチナ賞にも輝いたお茶となります!
香り高く重厚な甘味のある冠茶に、ほんのりとカルダモンスパイスを用いて本日の魚に沿わせるようにアレンジされています!

<シャサーニュ・モンラッシェ / オリヴィエ・ルフレーヴ(Chassagne-Montrachet / Olivier Leflaive)>
コース終盤のメインの魚料理には力強いソースを組み合わせることも多いため、その料理に負けないポテンシャルの豊満さを感じながらも穏やかなまろやかさを提供する一杯!

「自家製バゲット」
伊豆の煎茶を練り込んだお茶のバターは、お茶の葉をイメージして型どられており、ほんのりと優しく香る茶葉の風味が楽しめます!

⑧「天城鹿 伊豆の黒ニンニク 杉錦 天保十三年」
生態系を崩さぬようにと、標高1,000m以上の鹿のみを狩られている猟師より提供されている天城の鹿をねっとりとした黒ニンニクのパンチのあるペーストと伊豆味噌のソースを添えて!

さらに、こちらには旨味の強い純米酒「杉錦 山廃純米 天保十三年」に力強い鹿のコンソメを注いで融合させるという一風変わった試みを披露!調理に良い部位だけを使うのではなく、全ての命を美味しく戴くために試行錯誤された一杯は、思わず「おおっ!」と叫んでしまうほどのパワフルさがあり、掛け合わせた以上の爆発力を発し、一皿にかけるシェフの想いを熱く感じさせていただけるものでありました!

<直火焙煎茶 原種唐紅(島田)>
抗酸化力の強い原種唐紅の直火焙煎茶は、ワインや純米酒を嗜んだ後に頂くと、ほっと落ち着く一杯で心が和みます!

<シャトー・ラグランジュ 2014(CH.LAGRANGE)>
シャトー・ラグランジュは、サン・ジュリアン村に位置する格付け第3級シャトー。黒系の果実味と豊かで溶け込んだタンニンがあり、ミディアムボディながらに芳醇で長い余韻が感じられる優雅なスタイルが楽しめるボルドーを鹿肉に合わせて!

 

⑨「パセリのグラニテ 里芋 柚子」×「釋永岳 gen 薄鉢、áge 新作」
里芋にココナッツミルクを加えた上質な舌触りのアイスクリームに、パイナップルの果汁と青柚子を加えたとてもフレッシュで爽やかな後味のパセリのグラニテにプティセロリを添えて!今まで、様々なレストランで色々なグラニテを頂いて来ましたが、一番味の想像が付かなかったものでもあり、過去一で美味しかったグラニテでもあります!

UFO型のように仕上げたágeの新作器をデザートに用いてくださるとは思ってもなく、新しい発見がありました!

⑩「無農薬紅茶 瀬戸谷もみじ 西伊豆のレモングラスと丹那ヨーグルトの氷菓」×「Shimoo Design 浮様 リム皿、浮様 丸皿」
無農薬の紅茶「瀬戸谷もみじ」のムースの上にカスタードクリームや柑橘系の飴やピュレ、メレンゲを添え、オレンジ風味の紅茶のように仕上げられています!その横には、西伊豆のレモングラスと函南丹那ヨーグルトのシャーベットを添えて仕上げた愛らしいデザート!

Shimoo Designの浮様シリーズも新たにNewバージョンが届いたため、前回の作品より少し色濃く暗色で仕上がっているこちらの2点は、冬のあしらいにピッタリの表情を浮かべており、これからの時期にとても活躍してくれそうな器たち!

この後、サプライズでShinpei Yamamoto 山本シェフより誕生日前夜を祝うバースデーケーキを頂いてしまい、嬉しいバースデーソング付き!この日は流石に胃も心もはち切れんばかりの満腹状態でしたので、テイクアウトさせていただき翌日に頂いたのですが、そのお味は、スポンジはふんわりとしっとりとしており、苺の酸味が生クリームとの相性抜群で、バランスの取れた優しい甘味の上品なケーキで御座いました!

①①「お茶菓子」
お茶菓子は全て静岡産のお茶を用いた逸品揃い!
釉薬を用いることなく焼き〆で土の質感が楽しめる種子島焼きの作家である野口 悦士 (Etsuji Noguchi)さんの器もまた素敵です!
無農薬紅茶の口溶け滑らかな芳醇生チョコ、焙じ茶の香ばしいブランマンジェには、牧之原産「山本勝重オリーブ農園」の無農薬エキストラバージンオリーブオイルをかけて、胡桃の飴がけには抹茶をまぶして香りも楽しみます!
地元の牧之原産でまさか無農薬のエキストラバージンオリーブオイルが造られているとはつゆ知らず、勉強不足でした!
わたしの生まれ故郷である牧之原市に、最初はたった5本のオリーブの苗木を植えたところからスタートされ、7年越しでようやく完成したオリーブオイルとのこと!
瑞々しくフレッシュ感溢れるさっぱりとしたオリーブオイルで「ジュースのように飲める」との声もあるのだとか! 嬉しい御縁がまた1つ増えました!

<和紅茶みらい(川根)>
静岡県川根本町の「みらい生産茶農家益井園」にて完全無農薬栽培で生産され、「国産紅茶グランプリ」で金賞を受賞された「ますいさんちのみらいふぁすとふらっしゅ 紅茶」で〆の一杯。落ち着きます!

四季を感じる色合いを目で慈しみ、香りや風味、様々な旬の美味しい料理を堪能できたフルコースでは、日本茶にワインに日本酒と、それぞれ個性的なペアリングを楽しませて頂きましたが、やはり、わたし達が一番心和む瞬間と感じたのは、何と言っても「日本茶」でした!
茶処である静岡人であり、静岡茶に一番身近な存在でありながら、目から鱗状態が連発し、衝撃的な日本茶体験をさせて頂きました!

最後に山本シェフと永田さんに囲んでいただき記念撮影! 器のコラボをはじめ、素晴らしい時間をありがとうございました!

さて、レストランでの余韻を感じながら、本館にあるBar「宵待」にて寝酒と参りましょう!

朝食会場となる「和食処 さくら」の入口から進み、右手階段を下りた先に、和モダンな雰囲気で落ち着き溢れる空間を用意されています!

Barには、最新システムを備えたカラオケルームも2室も用意されているため、食後の二次会などで楽しむことも可能です!

この夜は、バーテンダー歴の長い永田さんに「さっぱり系」とオーダーし、一杯だけシェイカーを振るって頂きました!

パイナップルの酸味が食後の胃をさっぱりと流してくれる爽やかなカクテルを堪能!

来年、同グループが山中湖にオープン予定の新施設のお話を伺い、新たな展望が見られるとのことで、また楽しみが1つ増えた夜でもあります!

小1時間ほどBar Timeを楽しんだ後は、本館からヴィラまでのほんの数mではありますが、夜も更け冷え込んで来たことから、本館⇔ヴィラを行き来する「送迎サービス」があるとのことで、ベンツワゴンにて宿泊しているヴィラまで送って頂くことに! これなら御高齢の方も安心ですね!

「ヴィラ:311号室 / 菖蒲(しょうぶ)」に戻ると、既にターンダウンが済んでおり、後は温泉にて身体を温め寝るばかり!

僅かばかりの月夜の灯りで静かに湯に浸かり、心ゆくまで長湯を楽しませて頂きました!

ABBA RESORTS IZU 坐漁荘(Zagyosoh)アバリゾート・イズ・ザギョソウ
住所:静岡県伊東市八幡野1741
TEL:0557-53-1170
フレンチレストランやまもも 営業時間:
ランチ11:00~15:00(L.O. 14:00)
カフェタイム:11:00~16:00( L.O. 15:30)
ディナー:17:30~21:00(L.O. 19:00)
Bar 宵待 営業時間:20:00~23:30
http://zagyosoh.com/

坐漁荘 / 台灣預訂網站
https://www.abba-travel.com.tw/stay/

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