伊豆・修善寺「誕生日旅行2023其の壱」温泉街の桂川に沿う遊歩道や竹林の小径を散策

今年の11月9日で50歳を迎えた私の誕生日旅行は、コロナ禍で家族に迎えた愛犬ショコラと過ごす伊豆旅行に決定。初日は、「修善寺温泉街」の散策からスタートしました。私たちの住まう浜松と修善寺は同じ静岡県内でありながらも、その距離はおよそ170kmにも及び、車移動で2時間半ほどの移動となります。修善寺温泉は今から約1,200年も前に弘法大師が発見された温泉で、湯どころ伊豆の中でも「最古の温泉」となり、代表格の温泉街です。

「独鈷の湯(とっこのゆ)」

修善寺温泉の中心を流れる、桂川河畔に湧く修善寺温泉発祥の湯となる「独鈷の湯(とっこのゆ)」。大同2年(807年)、修善寺を訪れた空海(弘法大師)が、桂川で病父を身体を洗う少年の親孝行の心に打たれ、持っていた仏具(独鈷杵)で川の岩を打ち霊泉湧き出させ、その湯に浸かった父親の病気がたちまち癒えたことで、温泉療法が広まったと言われています。

現在、「独鈷の湯」は見学のみで、入浴は不可となっており、足湯としても利用不可となります。

案内板も多言語化されており、「独鈷の湯」の歴史が記され、観光施設として管理されていることがわかります。

修善寺温泉の足湯を楽しみたい方は「足湯・河原湯」へ。

「足湯・河原湯」

桂川のせせらぎを聴きながら、散策途中に一息つきましょう。この足湯付近には、その昔「河原湯」があり、共同浴場として地域住民や観光客に親しまれていたことから、2010年4月3日にこの足湯をオープンさせ「河原湯」と命名。利用は無料で、アルカリ性単純温泉の泉質が楽しめます。

「饅頭総本山源楽 修善寺本店」

こちらは、修禅寺門前に構える饅頭専門店の「饅頭総本山源楽 修善寺本店」で、修善寺温泉名物として、真っ黒な源楽胡麻饅頭を中心に販売されています。熱海駅から徒歩3分の場所に熱海支店もあります。

店内には、修善寺のお土産物がずらりと並び、TV番組「所さん お届け物モノです!」にて、所ジョージさんが大絶賛した店人気No.1の「真鯛のだし塩」、店人気No.3の「わさび椎茸」、国産の大根をまるまる一本贅沢に使用し三種の味わいが楽しめる「つるし三色たくあん」や「伊豆のニューサマーオレンジゼリー」などの人気商品をはじめとした、伊豆名産やお菓子が大集合。

蒸したてほかほかのお饅頭を店頭販売されており、店先にベンチも設置されているため、ちょっと摘めるおやつとしても。

「墨客の小径」

こちらもお土産物を中心に販売される専門店として、以前は目の前の「新井旅館」の大宴会場として使用していた「甘泉楼/かんせんろう」をリノベーションさせており、軒先には車道より一段高くした歩道を設けられ「墨客の小径(ぼっきゃくのこみち)」と命名。外には手湯があり、誰でも気軽に温泉を楽しめ、癒されます。菓子や漬物、干物などの土産物をはじめ、ジェラートや十三夜焼きという名物の大判焼きを食べながら温泉街散策をするのもおすすめです。

「新井旅館」

総檜造りの文化財風呂「天平大浴堂」が自慢の宿で、明治5年(1872年)創業。「新井旅館」は、平成10年(1998年)に建物の歴史的価値が公に認められ、15棟が国の登録有形文化財になっており、風情溢れる佇まい。数多くの文人墨客に愛された純和風旅館です。

旅館を訪れた主な文人墨客としては、画家の「安田 靫彦/横山 大観/川端 龍子/今村 紫紅/小林 古径/石井 林響/前田 青邨/速水 御舟/川合 玉堂」をはじめとし、文人の「岡本 綺堂/泉 鏡花/芥川 龍之介/尾崎 紅葉/舟橋 聖一/幸田 露伴/川口 松太郎」に、俳人の「高浜虚子」、役者では「初代 中村 吉右衛門/市川 左団次」と錚々たる著名人が足を踏み入れては滞在を愉しみ、多くの名作を生んでいます。

旅館裏手には石田畳の回廊があり、桂川沿いを散策できます。

この日の気候は初冬といえど、過ごしやすい緩やかな日和となりましたが、今年は秋の訪れが遅れ、寒暖差がないせいか、紅葉にはまだ少し早い時期となりました。その中でも、紅く染まる紅葉を見つけると嬉しくなるものです。

ワンコもリード付きでマナーを守れば、一緒に桂川周辺を散策可能。ゆっくりと休憩を挟みながら回っても小1時間ほどの距離なので、程良い散策ルートとなります。

真っ赤に染まる縁結びの橋と紅葉が映える風景は、日本の風情を存分に味わえる最高のロケーション。

桂川には5本の橋が架かっており、5つ全ての橋を願いをかけながら渡ると恋が実ると言われています。橋にはそれぞれの別名があり、出会って、結ばれ、寄り添って安らぎを感じるというもので、信じるか信じないかはあなた次第ですが、恋愛成就祈願には持ってこいの橋となります。

①渡月橋(とげつばし)/別名:みそめ橋/良縁祈願
②虎渓橋(こけいばし)/別名:あこがれ橋/恋愛成就
③桂橋(かつらばし)/別名:結ばれ橋/子宝祈願
④楓橋(かえでばし)/別名:寄り添い橋/結婚祈願
⑤滝下橋(たきしたばし)/別名:安らぎ橋/夫婦円満

「桂橋(かつらばし)/別名:結ばれ橋/子宝祈願」

秋には紅葉、初夏には新緑と、四季折々の景色が楽しめる桂川沿いの景観。

何度訪れても、心安らぐ素敵な場所となり、今年は愛犬ショコラも一緒で更に思い出深い散策となりました。

艶やかな朱塗りの「楓橋(かえでばし)」と「桂橋(かつらばし)」の間の「竹林の小径」は特におすすめの観光スポット。

こちらは、1994年から3年間の月日を費やして整備された桂川沿いの散策道は、左右に見事な竹林が並びます。

昼の陽射しを浴びながら、青々とした竹林も凛とした様子が伺えますが、日没後はライトアップされるため、幻想的な夜の雰囲気もまた素敵なことでしょう。

修善寺温泉行きバス終点「修善寺温泉駅」の斜め向かいには、浴衣や着物レンタル・着付けができる「街ナビ ゆるり」というお店がありますので、お時間のある方は、浴衣や着物で散策するのもおすすめです。

中央にある大きな竹の円形ベンチには是非、腰掛けて横たわってみてください。真上に感じる竹林ビューは最高。

孟宗竹は高さ20mにも及ぶ長さで覆われており、さわさわとそよ風に揺らぐ竹の葉の音が最高のBGMとして響き渡ります。

普段とは異なる趣きに、愛犬ショコラも散策を楽しんでいる様子。途中、抱っこしてと目を潤ませながら哀願する姿も(笑)

「楓橋(かえでばし)/別名:寄り添い橋/結婚祈願」

伊豆の小京都」と言われるだけの景観が楽しめます。

紅葉までもう少し。伊豆・修善寺の紅葉は、11月中旬〜12月初旬にかけたが見頃となります。

ギャラリーしゅぜんじ回廊

「楓橋(かえでばし)」渡ると見えてくる「ギャラリーしゅぜんじ回廊」では、地元の写真家の写真や花々などを期間毎に展示し、写真展が開催されており、修善寺の四季の様子などを楽しむことができます。

入場は無料で、誰でも楽しめるギャラリーとなります。この日の写真展は「豆州 修善寺 / 撮影:田口行央」。

修禅寺の行事「釈尊涅槃」、「弘法忌」、「星まつり」や、「修禅寺の宝物」、そして修禅寺内の景色など、一年を通じた修禅寺の写真が飾られており、心穏やかに拝観しました。

「滝下橋(たきしたばし)/別名:安らぎ橋/夫婦円満」

5つの橋の最上流にある「滝下橋(たきしたばし)」まで来たら、橋を渡り折り返し地点と参りましょう。

こちらは「夫婦円満」の橋。私たちも夫婦になり早11年、この先も二人三脚で円満な人生でありますよう願い渡ります。

橋脇に祀られている古いお地蔵様。道祖神として祀られているお地蔵様には、疫病が村に入り込まないよう魔よけをしたり、旅人の安全を願うなど、様々な役割をもっております。

温泉旅館へと繋がる脇道。

「あさば/ASABA」

日本を代表する関東随一の老舗名旅館で、534年続く温泉宿「あさば/ASABA」。1489年に浅羽弥九郎幸忠が宿坊を開いたことから始まった「あさば」。その威風たるや、門構えからして風格が違います。世界中でも超一流の宿やレストランにしか加盟が認められないフランスの協会組織「Relais & Chateaux/ルレ・エ・シャトー」に日本で初めて加盟し、そのサービスのクオリティの高さを認められています。約1万坪の敷地内には、竹林や滝などの自然の癒しがあり、その風景に溶け込むように設えた日本建築の優美さが訪れる人たちを魅了し続けています。

「蕎麦と地魚 博重(ひろしげ)」

こちらは以前、人気の蕎麦屋「朴念仁(ぼくねんじん)」のあった場所で、現在は建て替えられて別の蕎麦屋「蕎麦と地魚 博重(ひろしげ)」になっています。店内からは「竹林の小径」が伺え、清らかな水で作り上げた店自慢の信州手打ちそばと地元伊豆の新鮮な野菜や沼津直送の地魚料理が楽しめ人気のようです。

修善寺に訪れる度に、主人が気になっている蕎麦屋「十割そば さくだ」。毎回、何故か定休日に当たり、入店ならず(笑)一瞬、店とは思えない趣の屋台。こちらは、「塩蕎麦・天ぷら蕎麦・蕎麦湯」のおまかせコース一本で勝負されており、その価格何と600円!と破格の設定と言えます。水・木曜日の定休日以外に足を運べたら挑戦してみたいと思います。

修善寺ランチは軽食にするつもりでワンコ同伴可を探し歩き、蕎麦屋「十割そば さくだ」の目の前にあるカフェ「珈琲 琴茶庵/Koto-san」にお邪魔しました。その模様は次の記事にて御紹介致します。

ランチと珈琲ブレイクを取って、およそ1時間半ほどで駐車場に戻ってこれ、駐車料金は2時間以内の400円で済みました。

店前の敷地で駐車場を営まれている「刀剣 古美術 美好屋」。御主人が兎に角優しい方で、最初に料金を払って出掛けようとした際に「時間気にせずゆっくり行っておいで」と声がけしてくれました。

駐車場奥にある「桂遊庵」と名付けられた東屋まで案内してくださり、「此処からの景色はうちだけの特権だよ、良かったら観ってって」と教えてくれたのです。

歩き疲れた足を休ませ、「桂遊庵」から伺える「桂橋(かつらばし)」を楽しませていただきます。

愛犬ショコラもたくさん歩き、きっとヘトヘトでしょう。小型犬チワワの歩数は計り知れません。

桂川周辺を散策して山川に囲まれた自然豊かな緑と清々しい空気。これからの時期は紅葉狩りでお楽しみください。

伊豆修善寺温泉
https://www.shuzenji-kankou.com/

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