浜松・手打ちそば「蕎麦家おおもり」大晦日は挽きたて打ちたて茹でたての年越しそば

全国から選んだ玄そばを週替わりで粉を変えて打ち、極の蕎麦を提供している浜松は中島の「蕎麦家 おおもり」で、今年も大晦日に一年の締めくくりとして、「年越しそば」をいただこうと思います。

大晦日の営業は通常より時間を早めて朝10:30〜の営業時間となり、蕎麦が売り切れ次第終了となります。今年の朝はゆっくりのスタートだったために、お昼を過ぎた頃に伺い並ぶことになり、外での待ち時間は約1時間ほど。ここ数日の冷えは感じず、暖かな大晦日だったため、外待ちも苦にならずに済みました。遅がけに入店したこともあり、限定30食の「天ぷら」は売り切れとのことで、そばだけをオーダー。

こちらは、現店主である大森正人さんが丹精込めて作られる手挽きの打ち立て蕎麦と、奥様の三枝子さんが丹念に揚げられる天ぷらがいただけ、御夫婦で切り盛りしているお店。ここ数年の間に、御年76歳の大森さんが引退を考え始めていたことをキッカケに、娘さんが跡継ぎとして手伝われるようになり、今も家族で協力し合いながら営業を続けられています。

大晦日に縁起をかついで蕎麦を食べる習慣は江戸時代から始まり、日本の文化として「年越しそば」と言われ定着しています。年越しそばを食べることには意味があり、諸説あるようですが、特に有力な5つの話を紹介致しましょう。

1.厄払い
そばはほかの麺類に比べて切れやすいことから、「1年の厄災や苦労を切り捨てて翌年に持ち越さない」という願いを込めて年越しそばを食べる、というもっとも有名な説。そこから悪いものと縁を切り、新年を気持ちよく迎えたいという意味が込められ、「縁切りそば」という別名が付いたとも言われています。

2.長寿祈願
そばは細く長い麺であることから、延命や長寿を祈願して食べることが年越しそばを食べる意味と言われています。引っ越しの際に贈る引っ越しそばもこの意味が込められています。

3.健康祈願
そばの原料であるそばの実が、激しい雨風を受けてもその後の晴天で日光が当たるとすぐ元気になることから、健康への縁起を担ぐものとして食べられるようになったという謂れ。

4.金運上昇
昔、金細工職人はそば粉を団子状にしてその団子に金粉や銀粉をくっつけ、団子を水に入れてそば粉を溶かすことで、が金粉銀粉を集めていました。また金箔を延ばす時もそば粉を用いたこともあり、そばは金を集める縁起物であるという考えが生まれたそう。

5.運気上昇
古く鎌倉時代には博多の承天寺で貧しい人々へ、年越しのための「世直しそば」というそば餅を振舞っていました。
その「世直しそば」を食べた人は翌年から運が向いてきたそうで、そこからそばを縁起物と考えるようになり、年越しそばに繋がったという説。

この日はタイミング良く大好きなカウンター席へ座れ、厨房内の様子を眺めながら、そばを楽しみに待つことができました。

「せいろそば」900円

本日のそば粉は、せいろのみで「新そば 福井大野産」となります。福井大野産で新そばならではの香りと甘みが楽しめる「せいろそば」。

丸抜きし電動石臼で挽いたそば粉を二八で打ったそばで喉越しの良さが楽しめます。先ずは香りを楽しむためにも、卓上にある塩を少し付けていただくことをお勧めします。その後に蕎麦汁でも楽しみましょう。

「温とろろ」1,200円

私は寒い冬には決まって、温かい汁に真ん丸いお月様のようなこちらの「温とろろ」を頂きます。出汁の優しさとおろし立てのとろろでまろやかになった蕎麦をズルッと流し込むと冷えた身体が温まり、ホッとする優しさを感じます。

何回転も回ったとろっとろのとろみの利いた蕎麦湯で〆の一口をいただき、身体の芯から温まります。今年も大忙しの店内でしたが、一家総出の結束力で営業を成し遂げられたご様子。閉店間際だったこともあり、大森さんと三枝子さんのお元気そうなお顔を見ながらお喋りもでき、美味しい年越しそばにもあり付けて、大満足な大晦日。2024年、私たちも有難いことに無事に年を越すことができそうです。来年もどうぞ変わらぬお付き合いの程、何卒よろしくお願い致します。

蕎麦家おおもり
住所:静岡県浜松市中区中島1-31-1
TEL:053-463-2879
営業時間:11:30~14:00(蕎麦なくなり次第終了)
定休日:月曜日、火曜日、金曜日、第一土曜、日曜日
(公式サイトのカレンダー、またはInstagramを御確認ください)
正月休み:2025年1月1日〜1月8日まで
駐車場:店前に有
http://www12.plala.or.jp/sobaya/

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