滋賀・琵琶湖誕生日旅行①①「近江八幡:八幡堀の風情ある古い街並みを散策しながら紅葉狩り」

近江八幡は、江戸時代から商人の町として栄えた歴史的な町で、伝統的な建物や風情溢れる美しい景観が広がり散策が楽しめる観光名所。今回の琵琶湖周辺を巡る旅の締め括りとして、八幡堀や古い街並みを散策しながら紅葉狩りを楽しみましょう。

日牟禮八幡宮」の玄関口「一の鳥居」は、歴史と格式を感じさせる佇まいで、高さ8.8mの威厳ある姿で出迎えてくれます。

鳥居前には、明治10年(1877年)に八幡東学校として建築された貴重な擬洋風建造物「白雲館」が見られます。近江商人が子どもの教育の充実を図るために、その費用の殆どが寄付で賄われ、当時にして六千円(米1俵が1円34銭)が集まり創建。現在は国登録有形文化財として定められており、館内に観光案内所を設け、観光情報の提供や、お土産や特産品の展示販売、2階のフリースペースは、市民ギャラリーとして有効活用。

「白雲橋」の脇にある石階段を降り、石畳の小径を歩きながら、八幡堀沿いの水路の景色を楽しみましょう。

色付き始めた紅葉と風情溢れる石畳の小径からは美しい水辺の景色が穏やかな時を感じさせてくれます。

八幡堀の水郷めぐりはコースも様々で、「水郷めぐり」の乗船時間は約60分〜80分ほどかかり、「八幡堀めぐり」は30分〜40分ほどの短時間で楽しめるため、自分に合ったコースを探してみると良いでしょう。

八幡堀は豊臣秀次が八幡山城の城下町を発展させるために築いた運河で、近江商人の物流拠点として重要な役割を果たしてきました。その歴史的価値を感じながら巡ることができます。

文化庁による重要文化的景観に選定されている近江八幡の水郷。緩やかな水路を手漕ぎ船に揺られながら、船頭さんのガイドに耳を傾け、のんびりとした船旅。

「白雲橋」から石畳の小径を歩き、「明治橋」までやって参りました。

「明治橋」は明治時代に架けられた橋で、名前もそのまま時代に由来しています。八幡堀の周辺では近代化の流れを感じさせるスポットの一つとなり、橋桁や欄干の装飾は控えめな石造りのシンプルなデザインで八幡堀の静かな水辺の景観に溶け込むように造られています。

明治橋の上からも八幡堀を中心とした美しい景観が望め、橋の周辺にも石垣や白壁の町家など、八幡堀らしい風情ある景観が広がります。

柳の下を走る手漕ぎ船の様子は、まるで一枚の絵のような佇まい。

八幡堀では、「武士の家計簿」や「最後の忠臣蔵」などの映画やドラマ撮影がされており、特に「るろうに剣心」の映画ファンの聖地巡礼地として訪れる場所となっているようです。様々な撮影スポットとして利用されることが多いようで、この日も艶やかな振袖姿で撮影をされている方もいらっしゃり、思わぬ眼福もありました。

「通り抜けできます。」のサインに釣られ、足を踏み入れてみると

工芸品や衣料品にアクセサリーなどを取り扱われている店舗が数店舗並び、「白雲館」のある鳥居の通りへ抜けられます。

江戸時代の町家が軒を連ね、その白壁と格子窓が風情を醸し出し、新旧が入り混じる不思議な世界。

瓦屋根に趣のあるガラスの木枠窓からは歴史を感じつつも、地元民が営む店の顔があり、此処を訪れる私たちに「変わらない価値」と「新しい感動」を同時に届けてくれているようです。

通り抜けてみると、目の前に現れたのは、鮎や琵琶湖産の素材にこだわった専門店「あゆの店きむら 八幡堀店」。抜け道には、腰掛けベンチが設置されており、隣の近江牛専門店「千成亭 八幡堀店」の店頭で販売されている近江牛入りの「コロッケ」や「霜降りミンチカツ」など、テイクアウトで食べ歩きされる方の姿もちらほら見受けられます。

八幡堀では、観光客の夜間滞在を促すために市が施策し、歴史的観光資産を保護しつつも温かな灯火となるよう配慮したライトアップが楽しめる「八幡堀まつり」が毎年開催されており、期間中は、八幡堀一帯に約3,000個の灯りが灯され、幻想的な風景を創り出し、昼とは異なる魅力を味わえるようです。

八幡堀を小一時間ほど歩き、自然と調和する風光明媚な街並みでタイムトリップを楽しんだ後は、

再び「白雲橋」へ戻り、八幡山方面へ進みます。

この通りには、「近江八幡日牟禮ヴィレッジ」と称して、「たねやグループ」のお店があり、日牟禮八幡宮境内の傍に町家造りの茶屋「たねや日牟禮乃舍」を構え、滋賀の糯米を搗きたて焼き上げたお餅やぜんざいなどを提供。樹齢三百年の榎の巨木が目印となり、賑わっています。

「たねや」と言えば、以前訪れた「ラ コリーナ近江八幡」がありますが、こちらには、クラシカルな赤煉瓦の趣が目を惹く「クラブハリエ日牟禮館」があり、クラブハリエの洋菓子をはじめ、シェフオリジナルのロールケーキなども用意され、カフェも人気です。

日牟禮八幡宮」は、“八幡さま”として、古くから近江の守護神として親しまれ、八幡堀や近江商人の文化と密接に関わってきた歴史があり、特に豊臣秀次が八幡山城を築いた際の城下町の中心的な存在で地域住民の信仰を集め、繁栄と守護を祈願する場所として発展してきました。境内の入口に鎮座する楼門は、延文四年(1359年)に佐々木六角氏の寄進で建立されたとされており、安政五年(1858年)に再建、1970年に祭礼時の失火で上層を焼失してしまい、1971年に修繕を施し現在の姿に。重厚感のある天然木を用いた建築で、繊細且つ伝統的な彫刻が施される様は神聖さと格式の高さを感じさせています。

楼門をくぐると、左手に木造入母屋造の「手水舎」があります。

日本の伝統的な木造の美しい建築様式で、簡素ながらも荘厳な佇まいをしている拝殿。後方に続く幣殿と本殿。歴史を感じさせる趣のある本殿も境内全体に広がる清浄な雰囲気を持ち、静寂と荘厳さが感じられます。

丁度訪れたタイミングで、10月25日〜11月18日まで開催されていた「奉納大菊花展」で、丹精込めて育てられた菊花を拝むこともできました。

八幡山は、日牟礼八幡宮登山口や八幡公園などから登山道がありますが、登山には往復2時間以上要するため、麓から運行されている「八幡山ロープウェー」に乗車することもできます。

八幡山山頂と麓を結ぶロープウェーの山麓駅「公園駅前」。朝9時〜夕17時まで15分間隔での運行となります。駅舎の中では地元の名産品やお土産も販売。

山麓から山頂までを約4分で結び、山頂からは琵琶湖や旧城下町近江八幡を望むことができます。こちらのロープウェーはペット同伴不可のため、今回は断念。

紅葉時期は特に人気スポットとなる近江八幡の街並み。この地を今回の琵琶湖周辺を巡る誕生日旅行の〆に選んだ理由の一つは、我が家の愛犬ショコラが生まれた地でもあったことから、一緒に故郷を訪れ、思い出を刻めたら良いなと思い足を運んだ次第です。一泊二日のプチトリップでしたが、愛犬とものんびりと過ごせ、自然も満喫し、リフレッシュすることができた素晴らしい旅となりました。また、次の日本旅をお楽しみに♪

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