滋賀結婚記念日旅行「Cosi-cosi/コジィコジィ」月1のみオープンのピッツェリア

滋賀県大津市北比良で、月に一度の土日のみオープンするピッツェリア「Cosi-cosi/コジィコジィ」。

店主の清水さんは、普段は会社員として勤務されているため、週末の休日を利用し、月に一度だけオープンされています。一級建築士の資格も持たれており、お店の設計から建築まで、すべて御自身の手で造り上げられたお店。

何処となく「自分の城」といった個性的な雰囲気を醸し出している外観。無造作に置かれているのか、はたまた計算なのか、店前を彩る装飾アイテムたちも含め、パッと目にした瞬間に、スタジオジブリ制作の「ハウルの動く城」を想像してしまったのは私だけでしょうか。

手描きのサインに、ブリキの置物、愛車のバイク、

ピザパドルで出迎えるOPENのサインなど、このお店にかける夢の詰まったこだわりを強く感じる趣。

木造りの温かみのある雰囲気と、南ナポリの片田舎のような素朴さがあり、愛らしい店内も居心地の良さを感じます。

店内は、思った以上に奥行きがあり、二人席の他にもグループ利用も可能な造り。

元々この小屋は、ピザ屋を始めるつもりで建てられたわけではなく、物置きとして、また、友人たちを招いてはBBQをするための場所として、休日を利用して建て始めたのがキッカケとのことで、必要に応じて増築を重ねてきた様子が伺えます。

黒板には、手描きのメニューがあり、定番ピッツァの「マリナーラ」、「マルゲリータ」、「クワトロフォルマッジ」と月替わりの「ペスカトーレ」、「マルゲリータ・サルシッチャ」、「ビスマルク」、「コジィコジィ・スペチアーレ」の4種類に、今月のスープの「さつまいものポタージュ」と、お得な「おつまみセット」に、ドリンクやドルチェのメニューがズラリ。「グラスワイン」350yen!? なんて魅力的なロープライスでしょう!こんなお店が自宅近所にあったら、通ってしまいそうです。月1オープンですが(笑)

テーブル上に置かれた「cosi-cosiができるまで」と書かれた冊子には、「Pizzaが焼けるまでしばらくおまちください」とはじままり、お店の歴史が記されていました。

現在店頭に鎮座する御手製のピザ釜は三代目ですが、まだお店を開く前に、趣味の域からピザへの探究心が高じて、初代ピザ釜を庭に造り、YouTube動画を繰り返し観ては、見様見真似で「なんちゃってピッツェリア」を始めたことを機に、”ピザ”から”ピッツァ”へ意識が変わっていく様子などが描かれています。

「真のナポリピッツァ協会」の存在を知ると、全国の数ある協会認定店やそれ以外のナポリピッツァの有名店へと食べ歩き修行に出向いては、ピッツァ作りへのめり込み、あくなき挑戦へ突き進む店主。その内、初代ピザ釜では満足できず、試行錯誤されながらも小屋の中に二代目ピザ釜を製作。幾度かのピッツァパーティーを開催する内に「釜焼きピッツァ」への情熱はさらに燃え盛り、お店を構えることを念頭に、小屋を本格的に改築することを決意し、キッチン、トイレ、洗面、外壁などにも手を掛け、保健所の許可も。そんな折、友人たちが、夏場の小屋の暑さを懸念し、エアコンを進呈。それを機に、一気に店造りは加速し、お店の顔となる扉の作り替えや客を迎えるテーブル作りに椅子を用意し、看板やインテリアにも精を出し、満を持して、2016年9月18日にピッツェリア「Cosi-cosi/コジィコジィ」をオープンさせます。

それから開店2周年を迎える2018年9月の営業日に、三代目のピザ釜を完成させられ、今に至ります。

コジィコジィTシャツを背負い、「Tシャツ撮って」とお茶目な清水さん(笑)

丁寧に手で伸ばした生地に具を乗せて、

窯の温度を確認しながら、ピザピールを巧みに扱い回転させ、一気に焼き上げていくピッツァ。

縁(コルニチョーネ)はふっくらと膨らみ、ところどころに焼き焦げ(レオパルディング)が付き、完璧な焼き上がり!

6等分の食べやすいサイズに素早くカットして提供。本格的なナポリピッツァに心酔されている清水さんですが、実は、イタリアやナポリには、まだ足を踏み入れていないとのこと。次なる夢は、きっとイタリアでの本場ナポリピッツァ修行ですね!

愛犬家でもある店主と奥様のおかげで、こちらの店内はワンコ同伴が可能。事前予約の際にワンコ連れと申請し、雪が舞う2月の寒空の下、温かな店内で美味しいピッツァに有り付けることに感謝です。

「マルゲリータ」900yen

シンプルにトマトソース・モッツァレラチーズ・バジルのみを使用し、トマトソースの赤に、モッツアレラチーズの白、そして、バジルの緑で、イタリア国旗を表現しており、イタリア王妃マルゲリータに捧げられ、その名を冠した、まさにナポリピッツァの象徴ともいえるピッツァ「マルゲリータ」。葉野菜が美味しいミニサラダが付くのも嬉しい限り。

薪の香ばしさが漂う生地は、もちっと柔らかく、中心部は、チーズとも相まり、とろけるような食感。トマトの軽やかな酸味と甘味が絶妙で、バジルの香りが楽しめる見事なマルゲリータ。粉の風味を存分に味わえるコルニチョーネまでもが美味。

お次は、こちらのお店の名を冠したピッツァのお出ましです。

「コジィコジィ・スペチアーレ」1,500yen

モッツァレラチーズ・レモン・生ハム・ルッコラの組み合わせで、焼き上げた後に、生ハムとルッコラを後乗せすることで、フレッシュさも楽しめ、生ハムの塩気とルッコラの香り、皮付きレモンのほろ苦さ、そして、後味に爽やかな酸味をアクセントに感じ、いくらでも食べ進めることができます。

絶妙な調和で、洗練された大人のピッツは、白ワインが恋しくなるお味。

ワインを嗜まれる方も多いのか、お手頃な価格帯で提供されているところも、好感度大のお店。

この日は、私たちの13周年を祝う結婚記念日であったことから、店主から「月に一度しか開けないうちのお店の営業日と記念日が同じなんて、僕はそんな巡り合わせにご縁を感じます」と、まさかのお祝いをしていただきました。ありがとうございます♪

「パンナコッタとバニラアイスとチョコアイス」

「Auguri felice Anniversario」とイタリア語で、”記念日おめでとう”と書かれた、可愛いカップルのイラスト付きの旗までも♪

気さくな奥様とも話が弾み、この日が初来訪とは思えぬ居心地の良さで、まったりとコーヒータイム。

「コーヒー」

今月の珈琲豆は、ブラジル産の「クイーンショコラ」。木熟させた珈琲豆で、クリーミーなチョコレートの口当たり、キャラメルとナッツの風味が魅力的なコーヒーとなり、デザートにピッタリ。そして、我が家の愛犬ショコラが、クイーンということもあり、そちらにもピッタリ(笑)

かつて、この場所には、看板犬のゴマちゃんが訪れる人々を迎えてくれていましたが、聞けば、今はお空の星に。しかしながら、随所にゴマちゃんの愛らしい姿が残されており、そのつぶらな眼差しと癒しの存在で、今も多くの人の心を温かく出迎えています。

卓上には、もう一冊子が置かれており、「Slow house-太陽と暮らす家-」と題された、店主自費出版の書籍が。こちらは、店主の清水かずふみ/Kazuhumi Shimizuさんが、2006年1月15日に初版した本。以前、大阪に在住し、建築業に関わる仕事の清水さんは、いつからか、田舎暮らしのスローライフの人生に憧れを持ち始めます。「春には花が咲き、夏には海水浴ができ、秋にはキャンプ、冬にはスキーなどのウィンタースポーツができる場所…」と、そんな条件を満たす土地を探し求め、ここ滋賀へ奥様と移住を決意。この時、産まれたばかりの2歳のお嬢さんもいらして、移住先の新居として、新たに家を建てる夢もあり、「OMソーラー」と出会いを機に、新しい土地、新しい家で迎える「プチ田舎暮らし」の様子を包み隠さず記されています。

「書けるうちに形に残しておきたかったんです」と、執筆された時の気持ちを語りながら、書籍を親展してくださいました。

食事を終え、お店を後にする頃、しとしとと降りしきる雪で、辺り一面が雪景色になり、観たことのない白銀の世界に。それでも、温かく出迎えてくれた清水さん御夫妻のおもてなしの心にほっこりと癒され、寒さも忘れ、この雪景色さえも素敵な思い出の一幕となりました。またいつか、月に一度のこちらの開店日に足を運べたらと心からそう願います。

Cosi-cosi/コジィコジィ
住所:〒520-0503 滋賀県大津市北比良1043-55
TEL:090-3722-6989
営業時間:11:00〜16:00、18:00〜20:30(予約の方のみ)
営業日:月に一度の土曜、日曜日のみ
犬同伴:店内可
駐車場:店前に有
https://www.instagram.com/la_piccola_pizzeria_cosicosi/

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