浜松と言えば浜名湖ですが、実はもう一つ小さな湖・佐鳴湖があります。こちらはその佐鳴湖湖畔に佇み、湖を一望できる最高のロケーションを持つ「THE ORIENTAL TERRACE/ジ・オリエンタルテラス」。
風に揺れる椰子の木とブーゲンビリアのお出迎えで、浜松であることを忘れさせてくれ、何処かリゾート地を彷彿とさせるファサード。
ホワイトストリート沿いに突如現る異国情緒溢れるアプローチで、大きな椰子の木を目印に、坂を登った小高い場所に。
真夏の空に似合う椰子の木を眺めては、木々の揺らぐ音が心地良く耳をくすぐります。
創業は明治元年(1868年)。156年の歴史ある舞台、由緒ある老舗料亭「鳥善」は、昭和38年(1963年)の創業100年の節目に、本店を中心街の鍛冶町から、此処、閑静な佐鳴湖湖畔へ移り、その後、湖畔のリゾートレストラン「THE ORIENTAL TERRACE(ジ・オリエンタルテラス)」として生まれ変わり、代々受け継がれてきた156年の歴史と経験を重んじつつも、時代の背景と共に営業形態を変え、常に新しい風を巻き起こしています。
敷地面積2000坪を超え、リゾート感溢れる会場は、自然豊かな見事なまでのロケーションを誇り、2009年9月にオリエンタルなアジアンリゾートを彷彿とさせるラグジュアリーな空間に一新しリノベーションされ、フレンチの料理長として前川智裕(Tomohiro Maekawa)シェフを迎え入れられてからは、幅広い年齢層に愛される高級レストランへと進化し、大小問わずのイベントパーティーやゲストウェディングの会場としても人気で今も愛され続ける場所へと成長。
6代目となる現当主に伊達善隆(Yoshitaka Date)さんが就任されてからは、特に次世代の人材育成に力を注がれており、スタッフ一人ひとりの夢を育て、学び多き職場としても活躍の場を広めています。
オリエンタルな雰囲気で重厚感溢れるエントランスロビーの顔として定期的に入れ替えを行う装花は、アンスリウムを中心とした華やかさを感じる素敵な装い。
今回のテーマは、まるでパリオリンピックの聖火のようにも、その聖火を灯した気球のようにも伺え、趣向を凝らした設え。
マネージャーの松野晋吾(Shingo Matsuno)くんに案内して頂きましょう。
レストラン利用は事前予約がお勧めで、ランチタイムは11:00〜15:00(L.O.14:00)となりますが、10:30には受付を開放されているため、ロビーでの待ち合わせも可能となります。
ウェイティングブースもクラシカルな雰囲気でスペースも充分に確保できるため、大人数での対応も可能。
レストラン「THE DINING(ザ・ダイニング)」は天井高があり、湖畔に面した開放的な空間となり、ダーク系のブラウンカラーで統一された落ち着いた雰囲気が魅力的で、ホール席の他にも半個室風の部屋もあり、席数はゆったりとしながらも60席を用意。
各テーブルにソファ席があることから、ゆったりとした寛ぎの時間を過ごせます。
プライベート感のある半個室風の席も
窓際の開放的なお席も用途に合わせて予約が可能です。
レストランと中庭を繋ぐ扉を抜け、テラス席を利用する方も。
湖畔を見渡せるテラス席は大変人気で、湖畔越しのテラスBBQなど、様々な要望に合わせたイベントプランが可能。
昼は、緑豊かな佐鳴湖を一望でき、他では得られない最高のロケーションを誇ります。2018年3月には、チャペルとガーデンに続く”インフィニティプール”を誕生させており、自然豊かな湖面の水平線に溶け込むかのようなデザインが施され、水面の煌めきが清々しく、涼やかな夏の涼を感じさせてくれます。
この日は、主人のバースデーを記念し「プリフィックスコース(前菜2品+メイン+デザート+カフェ)」に、ワインペアリング3グラス(スパークリング・白ワイン・赤ワイン)をそれぞれにオーダー。我が家から程近いこちらなら、愛犬ショコラの短時間のお留守番も安心して過ごすことが可能で、とても有難い場所となります。
「Château Tayac Vin mousseux Blanc de Blancs Brut/
シャトー・タイヤック・ヴァン・ムスー・ブラン・ド・ブラン ブリュット」
丁寧に栽培されたシャルドネの果実味を存分に生かし、シャルドネ100%を使用し、フルーティな泡を9ヶ月瓶内熟成させたスパークリングワイン。ハチミツやカリンを思わせる爽やかな味わい。上品な泡立ちが魅力の希少な1本。
「チーズのシュー生地」
焼きたての熱々状態で提供されるチーズのシュー生地は、軽やかな食感とチーズのこっくりとした味わいが楽しめ、スパークリングとの相性も良く最初の一口にピッタリ。
窓越しに伺える新郎新婦様の様子がほのぼのとナチュラルなスタイルで、好天に恵まれた素敵なワンシーン。
今年4月に入社して、まだ4ヶ月というホールスタッフさんでしたが、メニュー構成の説明も細やかに、笑顔も初々しく気持ちの良いサーヴをしてくれます。
「主人の48歳の誕生日を祝して乾杯」
それぞれが選んだ前菜プレートに合わせるペアリングは、二種の白ワイン。
「French Touch CHARDONNAY 2021/フレンチ・タッチ・シャルドネ」
甘エビのタルタルに合わせる白ワインは、「フレンチ・タッチ・シャルドネ」。”French Touch”のコンセプトは80年代初期の音楽業界に由来し、花や黄色い柑橘系果物の香りの爽やかさが楽しめ、フレッシュなアタックで豊かな味わいは、凛とした印象を放つ一杯。
「甘エビのタルタル ブイヤベースのコンソメゼリー」
何層にも重ねた美しい盛り付けで、赤と緑の野菜のパウダーでパプリカと小松菜の装いとなり、目でも楽しめる一品。
「Ch.Tayac Cuvee Océanne Blanc 2023/
シャトータイヤック キュヴェ・オセアンヌ・ブラン」
サラダグルマンに合わせる白ワインは「タイヤック」のスッキリとしたフルーティなワイン。色調は透明感のある黄金色で柑橘系フルーツを思わせるアロマがとても爽やか。スッキリとした酸味とフレッシュな果実実が口の中に広がり、デリケートでしなやかな後味が心地良く感じるワインです。
「サラダグルマン 夏野菜のエスカベッシュ ソースベアルネーズ」
卵黄とヴィネガーで作るさっぱりとしたソースベアルネーズでいただくサラダは、生ハムの塩気と旨みのあるパテ、そして食感が楽しめる大きめのクルトンと共に食べ応えのある一皿に仕上がっています。
「パン三種/Extra Virgin Olive Oil Colombinoを添えて」
三種のパンには、イタリアのエクストラ・ヴァージン・オリーブオイルを添えて。手摘みされたリグーリアのオリーブを選別し、風味を損なわないように昔から受け継がれた回転式石臼によるコールドプレス製法で絞った一本。
彩り鮮やかな前菜とパンとワインだけでも満足度の高い、プチリッチな至福のランチ。
そして、自然と一体化する眺める景色の素晴らしさに、浜松一のロケーションの良さに感服。
「鴨肉のコンフィとインカのめざめ テリーヌ仕立て シェリービネグレット」
インカのめざめと呼ばれる甘みの強いじゃがいもとしっかりとローストした噛み応えのある鴨胸肉を敷き詰めたテリーヌは、バルサミコ酢に合わせていただきます。
「タスマニアサーモンのコンフィ ドライトマトのタプナード」(+¥500)
定番メニューでありながらも毎回進化させている一品。48℃で1時間ほど低温調理し、甘みと旨みを最大限に引き出したタスマニアサーモンにアンチョビ&オリーブを使ったタプナードソースを合わせ、上にはディルなどのハーブやエディブルフラワーにベビーリーフなどで彩り、下にはバジル風味のクスクスを添え、サラダ仕立ての爽やかな一皿に。
「Babalù Malvasia Orange 2022/ババル・マルヴァジア・オレンジ」
真鯛に合わせるのは、自然派オレンジワイン。亜硫酸無添加・無清澄で瓶詰の自然派。琥珀色がかった魅惑のオレンジ色で、柑橘類や野バラのような花のアロマが感じられ、ハーブの香りも。口に含むとバランスの取れた果実味とタンニンを感じます。何らかの問題を抱えた子供たちの農場学校「Babalù/ババル」と協力して行っている社会的プロジェクトで、困難に直面している子供たちが自身の夢をワインのラベルに描き、そのワインの売上の一部が彼らの農場に寄付されています。これはお気に入りのワインとなりそう♪
「真鯛のヴァプール ソースマリニエール」
魚料理は真鯛のヴァプール(蒸し料理)です。「マリネール」とはフランス語で「海人」という意味を持ち、浅利で出汁を取り、旨みをギュッと詰め込んだソースマリエールでいただくふっくらと火入れした真鯛。夏野菜のオクラやトマトの彩りも目に鮮やかで、オレンジワインの果実味との相性も抜群です。
「French Touch Red 2020/フレンチ・タッチ・レッド」
白ワインと同じくフレンチ・タッチの赤ワインはブラックアンガス牛に合わせてメルロー。美しい赤紫色に小さな赤果実と黒い果実の豊潤なアロマが感じられ、フレッシュでストレート、心地良い味わい。豊かなアロマが長く楽しめる一杯。
「ブラックアンガス牛サーロインのグリエ ソースカフェ・ド・パリ」(+¥1,000)
きめ細かく赤身ジューシィーなサーロインは、歯切れも良く、美しい火入れのロゼカラー。こちらには15種類のハーブとバターを使用した香ばしいソース・カフェ・ド・パリを添えて楽しみます。甘み豊かなメルローとの相性も心地良く感じます。
眩いばかりの輝きを放つ佐鳴湖の最高のロケーションを独り占めしたく思い、食後のデザートはテラス席へと移動。
日中の陽射しは強いものの、しっかりとパラソルが日陰を作ってくれているため、エアコンの冷たい風が苦手な私たちには、長時間でなければ心地良い暖かさ。きっと夕暮れ時や、秋風が吹き始める頃には気持ち良い場所となるでしょう。
テラス席までお水も運び直してくださり、タイミング良く冷たいソフトドリンクが届けられました。
「アイスティー/アイスコーヒー」
「ウ・ア・ラ・ネージュ」
甘いものがあまり得意ではない主人には、バースデーケーキとまではいかないものの、コースのデザートをパティシエシェフの佐藤靖(Yasushi Sato)くんにお願いし、バースデープレートメッセージとして「Happy Lv.48!!」と可愛らしく彩っていただきました。ふんわりと纏わせたドーム型の真っ白なメレンゲにオレンジとグレープフルーツの煌めきが散りばめられ、カスタードクリームと共にいただく口溶けの良いデザート。
「シーズナル・オリエンタルタルト・レモンタルト」
透き通るような明るいレモンイエローが眩しいレモンタルトは、メレンゲのドレスを纏い、レモンの酸味がたっぷりと楽しめるさっぱりとした仕上がりで、夏のデザートにピッタリ!
篝火が灯され、揺らぐ炎に安らぎを感じ、幻想的なひと時。
夏でも天候に恵まれているなら断然、リゾート感満載のテラス席が開放的でお勧めです。
料理長の前川智裕(Tomohiro Maekawa)シェフが挨拶に出向いてくださり、暫し歓談。
こちらで腕を振るい続けて来年には20周年をお迎えになる前川シェフ。何か記念となる催しも検討されているため楽しみです。
周囲約6kmの佐鳴湖は、対岸の景色も楽しめ、春は桜の名所としてお花見、夏は花火大会、秋は紅葉、冬にはバードウォッチングと四季を通して楽しめる要素が満載の公園で、水と緑に囲まれた風光明媚な環境に恵まれています。
食後にふらっとお庭を散策。インフィニティプール中央のステージは、ブライダル仕様に飾り付けることもあるようで、以前はプロポーズ用にステージの造り込みをされたこともあるのだとか。サンセットの美しさも相まってきっと素敵なプロポーズだったことでしょう♪
外の風の心地良さと自然が織り成す安らぎの時を感じさせてくれるテラス席。非日常を味わえ、特別なバースデーランチを過ごすことができました。また次の機会もテラス席で楽しみたいと思います。
THE ORIENTAL TERRACE(ジ・オリエンタルテラス)
住所:静岡県浜松市中区佐鳴台6-8-30
TEL:053-447-3241
営業時間:ランチ11:30~15:00 L.O.14:00(※平日ランチ営業)
ディナー17:30~22:00 L.O.20:00、土・日・祝日 11:00~22:00 L.O.21:00
休館日:水曜日
駐車場:館前または館周辺にも隣接駐車場多数保有
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