箱根・芦ノ湖「フレンチレストラン パルテール」秋の創作フレンチでバースデーディナー!

今年の誕生日旅行は、愛犬ショコラとともに“箱根芦ノ湖”へ紅葉狩りの旅。宿泊先に選んだのは、芦ノ湖を高台から一望できる愛犬同伴可の温泉宿「ホテル四季の館 箱根芦ノ湖」。山と湖に包まれた静寂の中で過ごすひとときは、心身が心地よくほどけていくような極上の癒しを与えてくれます。

温泉で温まったあとは、美術館さながらの館内を散策しながら、愛犬ショコラと一緒に名画鑑賞を楽しみます。

ホテルでの一番の楽しみとなるディナータイムは、ホテル併設のフレンチレストラン「Parterre / パルテール」にていただく秋の創作フレンチのフルコースバースデーディナー。愛犬ショコラはお部屋でお利口にお留守番です。

箱根の自然と相模湾の恵みを活かした「Parterre / パルテール」での創作フレンチ。篠崎佑亮 / Yusuke Shinozakiシェフが手掛ける料理は、地元・箱根の季節食材や、相模湾の新鮮な海の幸を中心に構成されたモダンフレンチは、素材の香りや食感、色彩を繊細に組み合わせ、“季節がそのまま皿の上に広がるような一皿”が味わえます。

ダイニングは、木の温もりを感じる落ち着きを放つ空間で、静かで上質な空気が流れており、まるで“大人の隠れ家”のような雰囲気の中で食事が楽しめるのも魅力。

仕切りのある半個室のお席で、プライベート感に溢れ、二人だけの特別な夜を演出。

秋メニューの提供は、2025年11月30日までとなり、12月からは冬メニューへと移り、四季ごとに楽しめるメニューを用意。

アミューズからデザートまで緩急のある構成で、記念日にふさわしいスペシャルディナー。サービスを担当してくださるスタッフの皆さんは、どの方も丁寧で、ほどよくフレンドリー。堅苦しさのない、温かみのあるおもてなしが心地よく、レストラン全体に穏やかな空気が流れています。特に印象的だったスタッフは、井沢美沙樹 / Misaki Izawaさん。帰国子女ならではの流暢な英語で、海外からのゲストにも自然体で寄り添う姿がとても素敵で、インバウンドのゲストからも厚く信頼されていることが伝わってきました。

Amuse – アミューズ 5種の盛り合わせ

秋の味覚を閉じ込め、酸味、塩味、甘味、苦味、旨味と、人が感じる5種類の味覚を呼び覚ます5種のアミューズで、秋の始まりを告げる構成でスタート。小さな一皿の中に“箱根の季節の移ろい”を凝縮させた美しいプロローグ。ひとつひとつが異なる温度、香り、食感をもち、コース全体の期待値を一気に高めてくれます。ホテルという営業形態や箱根という土地柄、さらにはフランス料理を食べなれていない方でも、食事を楽しめるようにと意識され、年配の方でも食べやすいように、お箸でいただけるポーションや盛り付けとなるよう熟慮して提供されています。

(酸味)ズワイガニと伊豆秋野菜のエチュベ、柿のマリネと柚子風味のジュレ

秋から旬を迎える根菜類をクミンやコリアンダー、ローリエのエピスと一緒に食感が残るように、リースリングの白ワインでエチュベ(蒸し煮)し、仕上げに旬の柿と、国産レモンとイタリア産サルバーニョEXバージンでマリネし、爽やかな酸味を感じるように仕上げられた一皿。ひと口目から、秋のやわらかな香りがふわりと広がる一皿。ズワイガニの上品な甘みと、蒸し煮によって旨みが引き出された根菜の食感が心地よく、エピスの穏やかな香りが素材の輪郭をそっと際立たせてくれています。仕上げに添えられた柿のマリネは、果実のとろりとした甘みが全体を優しくまとめ上げられており、口の中に“秋の風が吹くような”爽やかな余韻をもたらします。

(塩味)天然海老のジュレとカリフラワーのクレームレジェール

甲殻類の殻を香ばしく焼き上げ香味野菜でクラリフェし、ほのかに香る甲殻類のコンソメジュレと、ストウブを使いカリフラワーの持つ水分のみでピューレにし、急速冷凍パコジェットを使用して粉砕しクレームと合わせたクレームレジェールを用いて、優しい塩味の中に旨味を感じる一品に仕上げられています。上には、駿河湾で水揚げされた海老をポシェして添えています。香り高いジュレと軽やかなカリフラワーのクレームは上品で、優しい塩味の中にしっかりと旨味を感じる一品。海老はふっくらと瑞々しく、優しい旨みをバランスよく感じる一皿。

(甘味)マスカットと無花果のフリチュール、林檎とヨーグルトのソース

秋の果実を調理することより引き出す甘味を表現された一品。自社農園で収穫したマスカットを香ばしくローストしたアーモンドとパン粉でパネしたフリチュール(揚げ物)と、足柄で採れた無花果を皮付きのまま全粒粉のベニエ生地で包んだフリチュールに、一晩脱水した富士の国ヨーグルトと、林檎のコンポートを作った際に出るジュースを合わせたソースでいただきます。加熱した果実の甘味とアーモンドの香ばしさを感じてもらえるようにと仕上げられた一品。香ばしさとジューシーさが相まり、熱を帯びた果実は香り高く甘味が広がり、秋の果実の魅力を一風変わったテイストで味わえます。

(苦味) 蝦夷鮑のコンフィ、肝のソースのアメール、バルサミコ風味

グランドの塩に、タイムやローリエでマリネし、60度でじっくりと一時間蒸し上げた蝦夷鮑。塩もみして水にさらした胡瓜とレモンドレッシングでマリネしてたアボカドを添えています。肝は軽く湯がいてフュメドポアソンでゆっくりと煮詰めています。急速冷凍パコジェットを使用し粉砕し、相模原「小川フェニックス」の卵を使用した自家製マヨネーズ、モンテロバルサミコと合わせたソース。肝の苦味をフレンチの技法で表現し、鮑の柔らかさと苦味とコクを感じてもらえるようにと仕上げた一皿。低温でしっとり仕上がった蝦夷鮑はやわらかく、噛むほどに旨味が広がる贅沢な味わい。肝のほろ苦さをバルサミコのコクが包み込み、奥行きのある大人の味に。胡瓜とアボカドの清涼感が絶妙なバランスで、苦味の美しさを感じる一皿です。

(旨味)かすみ鴨の冷製 スモークの薫り、落花生のソース

日本人が感じる特有の”旨味”を味わえる一皿。茨城県「西崎ファーム」より届く、不飽和脂肪酸が多く、さらりとした質感と芳ばしいコクを持つ、かすみ鴨(チェリバレー種)の胸肉を使用。一週間ほど冷蔵庫で熟成させ、利尻昆布で1晩昆布締め、52度のウォーターバスで火入れし、3時間ほど冷燻スモーク、さらに一晩寝かしめてロティしています。丸焼きにした米茄子の皮を剥ぎ、ゼストドレッシングでマリネ、カルバトスでコンポートした紅玉、アーリーレットはゼレスとヴァージンオイルでピクルスに。塩茹でし、ニンニク、牛乳でピュレした栃木県那須町契約農家産のおおまさり(落花生)を添えて。鴨の旨味を様々なコンディモンと一緒に楽しむ一皿。しっとりと旨味の詰まった鴨の深いコクに、ほんのり香るスモークが重なる極上の味わい。落花生のまろやかなピュレや林檎の酸味が加わり、旨味のレイヤーがじんわりと広がる贅沢な一皿。

5種のアミューズはどれも軽やかでありながら、味のレイヤーがしっかりと感じられるアミューズで、「これからの物語」を美しく予感させてくれる、心弾むスターターとなります。スパークリングワインと共にいただくバースデーディナーに乾杯。

焼きたてのパンは、篠崎シェフ出身の栃木県那須塩原のブーランジェリー「KANEL BREAD / カネル・ブレッド」と、長きにわたるお付き合いがあり、シェフの要望に合わせて、季節や料理に寄り添うパンをオーダーし、急速冷凍で届けられるパンをレストランで焼き上げられています。

「ホエーパン、セモリナパン」

酪農が盛んなシェフの地元、那須の農場から出るホエーを使用したパンは、ほんのり甘みがあって、ふわっと軽い口当たり。ホエー由来の自然なコクとしっとり感が心地よく、優しい旨味。セモリナ粉を用いたパンは、外は香ばしく、中はもっちりと弾力のある食感で、セモリナ粉ならではの豊かな小麦の香りと甘みが広がり、噛むたびに旨味がじんわりと感じられる一品。

スープ「金目鯛を浮かべたコンソメスープ、シェリー酒のアロマ」

軍鶏、静岡県産美味鶏でブイヨンを取り、相州牛、香味野菜などで旨味を抽出した19年引き続けている篠崎シェフこだわりのダブルコンソメを用いたスープ。小田原早川漁港から毎日届く金目鯛を昆布水でポシェしたものを添え、合わせる食材は至極シンプルにし、香りや旨味を味わって頂きたいと願い提供。ひと口含むと、澄み切った黄金色の印象とは裏腹に、ダブルコンソメの深みを感じ、軍鶏と美味鶏の力強い旨味に、相州牛と香味野菜のコクが重なり、圧倒的な存在感をもつスープです。そこへ、昆布水で優しく火を入れた金目鯛がふわりとほどけ、魚の旨味がコンソメの層と自然に溶け合い、まるで“旨味の余韻が立ち上る”ような味わいに。シェリー酒のアロマが最後に香り、全体をエレガントにまとめてくれる一杯。

本日の鮮魚
「藁の香りを纏った静岡県産富士山サーモンのポワレ シトロンが香るノイリープラットのソースで」

バナジウム水で有名な静岡県富士宮市猪之頭湧水で豊かに育ったフラッグシップ「富士山サーモン」は、高い抗酸化作用を持つアスタキサンチン由来の美しい身と深い甘みが特徴。ハーブで一晩マリネし、48℃のオリーブオイルでしっとりと火入れ。皮と身の食感を楽しんでもらえるようにと、皮をカリカリに焼き上げるようポワレし、コシヒカリの藁で香りを付けています。合わせるソースは魚のアラを香ばしく焼き上げヴェルモットでジュを取りクリーム、バターで仕上げたシトロンが香るノイリープラットのソースでいただきます。爽やかな中に様々な味わいを楽しめる一品。

「魚介類のムースと茸のパートブリック包み焼き ソースショロン
御殿場コシヒカリと北寄貝のリゾットと共に」

旬の紅葉鯛でムースを作り、静岡県産のヒラタケなど7種の茸をボルドレーズに仕上げ、チェニジア発祥のクレープ状の皮パートブリックで包み、たっぷりのブールクラリフィエで香ばしく焼き上げた一品。イタリア産トマトと鳳凰卵、ハーブで作る温製ソースをアクセントに、パリパリと音を立てて味わう風味豊かな食感と紅葉鯛と旬の茸のコンビネーションを楽しみます。

貝類のジュと昆布水で作るリゾットに、北寄貝を加えイタリア産パルミジャーノと黒胡椒で仕上げた一品。幅広い年齢層のゲストに合わせ、ほっと一息付ける様な優しい味わいをイメージし作られたリゾットは、お米を食べることで安心してメインに繋がるようにと考えられて提供されています。貝の旨味がふわりと広がり、やさしい余韻がじんわりと続くリゾット。御殿場産コシヒカリのほどよい粒立ちに、北寄貝の甘みとパルミジャーノのコクが寄り添い、とても穏やかで心ほどける味わい。

お肉料理「神奈川県産やまゆり牛のグリエ 箱根西麓秋野菜と共に お肉のジュのソース」

神奈川県産やまゆり牛は、ビール粕や玉蜀黍、おからなどを飼料を食べることにより肉の風味と旨味を引き出しているブランド牛で、赤身に風味があり、脂身にはスッキリとした甘味があるのが特徴。今回の部位はサーロインで、赤身の強い個体のみを使用されています。56℃で2時間ローストし、提供時に表面を高温で焼き上げ、その際に脂を落とす様に焼き上げ燻煙を纏わせることで、中はロゼカラーで香ばしい仕上がりに。ソースは肉を掃除して出る筋や端の肉を香ばしく炒め、香味野菜と赤ワインで煮詰め、旨味を凝縮したジュドブッフ。付け合わせのガルニチュールは季節の箱根西麓野菜と栃木県契約農家様から届く野菜と、ハーブをフレンチの技法を用いて多種多様に盛り付けられています。この一皿で旨味、食感、味わいを楽しんでいただきたいと願うシェフの想いが込められた逸品です。

赤身の力強い旨味と、脂のすっと消える上品な甘み、低温調理でしっとりと火入れされたサーロインは、噛むほどに肉本来の香りと旨味が広がり、燻煙の香ばしさが余韻をさらに引き立ててくれます。深みあるソースと季節野菜の甘み、苦味、食感のバランスも素晴らしく、一皿の完成度の高さにただただ感動した一皿。

Pâtissierが贈る本日のデザート「和栗とエスプレッソのコンビネゾン」

ダクラク産74%カカオのグラスとマロンショコラのマリアージュ。旬の和栗とフランス産マロンを様々な調理法で仕上げられた一品。和栗をふんだんに使用したシャティーユジェノワーズにエスプレッソをたっぷりと染み込ませ、蜂蜜でキャラメリーゼしたフランス産マロンを丸ごと加えた贅沢な品。VSOPの香る和栗のティラミスクリームをたっぷりと絞り、アクセントにココアとオレンジのチュイルを飾り、食感も楽しめる構成に。合わせるグラスは栃木県那須町「Kotje Le Chocolat / コッチェ・ル・ショコラ」から届く深いコクと苦味のあるダクラク産74%カカオを使用。アンダーのマロンとショコラのクレームとカカオの風味のコンビネーションを楽しむ一皿。コースの締めの料理ゆえに、ゲストの目を楽しませるようにと、美しく様々な食感やパーツの変化を加え仕上げられています。

ひと口ごとに、和栗の優しい甘さとエスプレッソの深い苦味が重なり合い、まるで一つの物語を味わっているようなデザート。濃厚なのに重たさはなく、ほろ苦いグラスが全体を引き締め、マロンショコラのコクと絶妙なバランスを生んでいます。ティラミスクリームの芳醇な香りと、サクッとしたチュイルの食感のコントラストも美しく、コースの締めにふさわしい完成度の高さに思わず悶絶。

バースデーディナーの締めに相応しいスペシャルなデザートプレートに。

「コーヒー」

お食事の後には、篠崎シェフがご挨拶にお越しくださり、今回のコース料理に込めた想いや素材について、楽しくお話を伺うことができました。一皿一皿に込められた哲学やこだわりを直接伺える貴重な時間となり、より深く料理の世界観を味わうことができた夜。

Parterre / パルテール」で迎えたバースデーディナーは、篠崎シェフが手がける渾身の一皿一皿に心がほどけ、静かに満たされていく忘れられない夜になりました。

お部屋へ戻ると、レストランから届く焼きたての「プティ・カヌレ」の提供があります。ディナー後の小菓子をお部屋で気取らずにいただけるユニークなスタイル。コーヒーを淹れてほっこりと食後のお楽しみを味わいます。お部屋で味わう小さな幸せ。フルコースの最後の最後まで優しく寄り添ってくれる、そんな温もりある締めくくりに感謝です。

次回予告:秋晴れの芦ノ湖を望みながら至福のブレックファースト

ホテル四季の館箱根芦ノ湖
住所:〒250-0522 神奈川県足柄下郡箱根町元箱根大芝103241
TEL:0120-100-307
https://www.shikinoyakata-hakone-ashinoko.com/

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