伊豆長岡・温泉旅館「三養荘」愛犬と過ごす離れでの特別な時間”藤裏葉 和んずHanare”-2-

象牙婚式となる14周年の結婚記念日。今年は“時”を養うために、私たちが訪れたのは、伊豆長岡の地に静かに佇む名宿「伊豆長岡温泉 三養荘」へ。

愛犬連れでの滞在は、お部屋でチェックインとなるため、スタッフさんに案内されながら、離れへと進みます。日本庭園へと続く小さな門をくぐると、日常の時間軸がゆるやかにほどけていくのを感じます。

今回滞在したのは、本館から少し離れ、独立した特別な空間。

愛犬と過ごすために設えられた離れ「藤裏葉〜和んずHanare〜」。

低い入口に手をかけ、私たちだけの特別な時間が息を潜めていると思うと、胸の奥が高鳴ります。

黒い石張りの土間から、木の温もりへと切り替わる離れの玄関。障子越しのやわらかな光と静かな佇まいが、ここから始まる特別な時間をそっと予感させます。

藤裏葉は、わずか2室のみという贅沢な造り。玄関から続く廊下の左手に共有居間を配し、その先に309号室「栄」の間、右手には310号室「華」の間が静かに佇みます。それぞれの部屋にプライベート庭園が用意されており、正面の戸から伺える庭は、「華」の間専用庭となります。

共有居間の大きな開口部いっぱいに広がるのは、手入れの行き届いた静かな庭園。苔むした岩と低木がやわらかく重なり合い、自然のままの景色を切り取った一幅の絵のよう。

天井いっぱいに広がる格子状の光が、やわらかく室内を包む共有居間。広々とした空間は、金彩の山景色が描かれた壁面が静かに映え、まるで一幅の絵の中に入り込んだような趣があります。端正な襖や床の間、整えられた造作のひとつひとつが凛とした気配をまとい、華やかさと静寂が同居する、格調高い和の空間です。襖の奥に「栄」の間が続きます。

「栄」間に入ると、やわらかな光が差し込む、まっすぐに伸びる畳の廊下。大きなガラス窓の向こうには坪庭が広がり、障子越しの陰影と木の温もりが、静かな奥行きをつくっています。畳の廊下は、愛犬の足腰に負担がかかりにくく、滑りにくいのも嬉しいところ。小さな足音がやさしく響き、安心してのびのびと歩ける設えです。

窓を開けると心地よい風がすっと入り込み、春の香りと庭の気配をやわらかく運んでくれます。

本間にて、案内を受けながらチェックインの手続きを。スタッフの方が静かに客室を案内してくださいます。スタッフは、ネパールから働きに来ている好青年。日本での生活も長く、日本語はとても流暢で、穏やかな笑顔が印象的でした。かつて旅したネパールの思い出をお話しすると、懐かしそうにうなずきながら耳を傾けてくださり、異国の地でふと心が通い合う、あたたかな交流のひとときとなりました。

冷蔵庫のドリンクはすべてインクルードされており、アサヒのスーパードライの瓶ビール4本と。ミネラルウオーター2本、バヤリースオレンジ1本、三ツ矢サイダー1本が揃います。

客室は、76㎡を超えるゆとりある和の間取り。リビングになる本間と、寝室となる次の間を備えた伝統的な造りで、足腰にやさしい畳と障子越しの柔らかな光が、心をすっと落ち着かせてくれます。

庭へと大きく開かれた、ゆとりある広縁。石造りの床にやわらかな光が落ち、室内と庭園とがゆるやかに溶け合います。

ラタンの椅子と小さなテーブルがさりげなく置かれ、

ただ腰を下ろして景色を眺めるだけで満たされる空間。

苔むす岩や木々の緑を間近に感じながら、時間がゆっくりとほどけていくようなひとときです。

木々の揺れや光の移ろいを感じながら身を置くだけで、この静けさそのものが、さりげないおもてなしのように感じます。

ふと目に映る天井の意匠、控えめでありながら凛とした佇まい。

数寄屋造り特有の“引き算の美学”を感じて。

藤裏葉の魅力は、単に“ペット可”ということではありません。誰にも邪魔されることなく、愛犬と心地よく過ごせる快適設計。ペット用アメニティ(バスタブ、足洗い場、タオル、ドライヤー、ケージ、トイレトレー、トイレシーツ、おやつ、水飲みトレー、粘着ローラーダストボックス)も整い、“大切な家族”と静かな滞在が自然に叶う場所です。それに加え、ショコラが愛用するベッドや、いつも遊ぶおもちゃ、手作りご飯などを持参して、お家と変わらない環境作りで安心の滞在を。

愛犬は1室最大2頭まで

滞在できる犬種は小型犬(概ね体重10kg未満)に限定され、宿泊滞在同意書と、狂犬病予防ワクチン接種証明書が必要です。(ワクチンおよび混合ワクチン(5種以上)を接種済みで、接種後2週間以上1年未満であること)

本間横の廊下から奥へ進むと、

廊下の一角に設えた静かな坪庭。壺から絶えず流れる清らかな水と、シダの葉がやわらかく配され、季節の光と風をそっと映し出します。室内に備わることで、どこか奥行きを感じさせ、この小さな庭が、滞在の時間をより深く豊かなものに。

広々とした女性用トイレがあり、

その横に、男性用トイレとなります。

客室には専用温泉風呂も備わっています。

庭を望むかけ流しの湯は、美人の湯と称されるアルカリ性単純温泉となり、伊豆長岡温泉ならではのやわらかな泉質で、肌馴染みの良い湯となります。

洗面台は2つ設置され、身支度もゆったりと。「ReFa / リファ」のドライヤーやバスアメニティも備わります。

プライベートな専用坪庭へと降り立つ縁側。

松や梅の木がやさしく枝を広げ、自然石とやわらかな土の感触が心地よく、愛犬が自由に駆け回れるのびやかな空間。

ノーリードで過ごせる開放感に満ちて、木々の間をくぐり抜け、クンクンと春の匂いを確かめる姿を眺めながら、こちらまで心がほぐれていく、そんな穏やかな時間を過ごします。

温泉は、好きな時間に、好きなだけ。朝の光の中でも、夜の静寂の中でも。湯に身を沈めるたびに、体だけでなく心の輪郭までもほどけていく感覚。“何もしない時間”こそが、心身を満ち足りたものにしてくれます。

浴室には、愛犬も一緒に温泉を楽しめるバスタブ付きで、お風呂好きなショコラもあたたかい湯にうっとりと。大きな窓越しに庭を望みながら、家族みんなで同じ時間を過ごせる、やさしい設えです。

湯上がりに、小部屋に設えられた鏡台の前へ。静かに髪を整えていると、幼き頃、母方の叔母が着物姿で鏡に向かっていた光景が、ふとやさしく甦ります。古き良き時代を思わせる、そんな凛とした佇まい。懐かしさとともに、時間のぬくもりが胸に広がります。

この日は、結婚記念日14周年を祝して、持参したスパークリングワイン「Ferrari Brut」で乾杯。

「いつもありがとう、これからもよろしくね」と言葉を交わし、グラスが触れ合い、祝福の音を重ねると、静かな空間に響くその音が、特別なものに感じ、胸の奥まで満たしてくれました。

慌ただしい日常から少し離れ、大切な人と、愛犬と、ただ同じ景色を眺める時間。

藤裏葉での滞在は、華やかさよりも“深さ”が心に残ります。時間を急がず、感情を急がず、ただそこに在ること。記念日にふさわしいのは、豪華さよりも静けさだったのかもしれません。日常の外側にある、本当の豊かさ。それをそっと思い出させてくれる離れでした。

伊豆長岡温泉 三養荘
住所:〒410-2204 静岡県伊豆の国市墹之上270
TEL:055-947-1111
https://www.seibuprince.com/ja/sanyo-so-ryokan

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