伊豆・修善寺「ミシュラングリーンガイドジャポン2つ星を巡る〜其の壱〜」誕生日旅行2025

今からおよそ1200年前、弘法大師・空海によって発見されたと伝わる修善寺温泉。「伊豆最古の湯」として知られ、湯どころ伊豆を代表する温泉街として長い歴史を刻んできました。今回、主人の誕生日旅行に選んだのは、この由緒ある修善寺温泉。愛犬ショコラと共に、風情溢れる温泉街を散策しながら、心も体も癒されるひとときを過ごします。

ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン2つ星の魅力

修善寺温泉街は、弘法大師・空海が開山した「修禅寺」を中心に広がり、「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」にて、「修禅寺」、「竹林の小径」、「指月殿」は、ミシュラン2つ星を獲得しています。今回はそれらを巡る温泉街散策コース(約1時間30分)に沿って、順に紹介していきましょう。

「修禅寺」正面にある山門への石階段は、本堂へと続く参道の一部であり、歴史を感じさせる風格がありますが、私たちのようにドッグカートであったり、ベビーカーや車椅子を引いている場合には、右手のこちらのスロープを登ると良いでしょう。

空海が発見した温泉「大師の湯」

手水舎「大師の湯」は、龍の口から温泉が出ているため、湯温はとても熱く注意が必要です。こちらの温泉は飲むことができると表記されています。

「修禅寺本堂」

「修禅寺」は、807年(大同二年)に真言宗の開祖である弘法大師・空海によって開創。創建当初は真言宗の寺院でしたが、臨済宗を経て、鎌倉時代以降、曹洞宗の禅寺として多くの参拝者を迎えています。本堂は1883年に再建。ご利益は、健康長寿、厄除け、商売繁盛など。こちらには、弘法大師像が祀られており、春の弘法忌法要中のみご開帳されます。

大晦日には、この立派な鐘楼堂が一般開放され、除夜の鐘をつくことができます。

厳かな雰囲気が漂い歴史の深さを肌で感じることができる境内。

境内は、犬を含むペットを連れての散策が可能です。他の参拝者の迷惑にならないよう、マナーを守って行動しましょう。

温泉街の中心に位置しているため、旅の出発点としてぴったりの場所です。

修善寺という街に修禅寺というお寺があるため混同しがちで、漢字一字の違いを不思議に思う方も多いはず。修禅寺は開創当初、「桂谷山寺」と呼ばれていましたが、鎌倉時代に禅宗へと改宗したため、現在の「禅」の字に改めたという説があり、現在は「修善寺」は知名として、「修禅寺」は寺院を指す言葉として、使い分けをしています。

お次は、古来より修禅寺の鎮守社として、街全体を見守る存在の「日枝神社」へ。

修禅寺に隣接しており、徒歩数分で到着します。この後、この先にある修善寺温泉バス乗り場に、昨年末オープンしたばかりのバウムクーヘン工房併設カフェ「Matoka」でひと休憩しますが、そちらでの様子は後ほどご紹介します。

「日枝神社」

修禅寺の守護神として、古くから厚く信仰されてきた「日枝神社」は、まるで寺と神社が一体となって温泉街を守っている存在のように位置づけられています。境内には夫婦杉の大木や県指定文化財の一位樫があり、ひっそりと佇んでいます。

お次は、「虎渓橋(あこがれ橋)」を渡って「指月殿」へ向かいましょう。

日帰り温泉・立ち寄り湯・足湯を楽しめる「筥湯(Hakoyu)」。「筥湯」とは、その昔、鎌倉幕府二代将軍源頼家が入浴していたという伝説の温泉。この筥湯は、外湯めぐりを楽しんでいただこうと、檜造りの内湯を用意し、隣には高さ12mの仰空楼(望楼)を併設しています。2025年8月22日(金)〜11月6日(木) の約2ヶ月間は、メンテナンス休業で閉館のためご注意を。

独鈷の湯公園内の「リバーテラス杉の湯」には、”涼感足湯”を楽しめる場所があります。足湯の横幅は5.6m、深さは約25cmで、白い人工大理石のテーブルが付き、対岸には足湯「河原湯」があり、温冷の足湯が楽しめます。桂川のせせらぎや独鈷の湯などの温泉街の風情を見渡しながら、ひんやりと涼んでみるのもおすすめです。

「独鈷の湯公園」

修善寺温泉発祥の地であり桂川沿いの憩いの場として、川沿いに設けられた小さな広場で、温泉街散策の休憩にぴったりです。

「お湯かけ稚児大師」が公園の一角に安置されており、小さな弘法大師像で、愛らしい稚児の姿でお目見え。

弘法大師・空海が修善寺温泉を開いたことに因んで建立されており、像に温泉をかけて祈願すると、「家内安全・健康長寿・無病息災」のご利益があるとされている信仰スポットです。

公園を進み、ガイド標識通りに坂を登れば「指月殿」まで、あと70mです。

風情溢れる石畳の坂を進むと、角に「山葵うなぎ 辻むら」があり、鰻の香ばしい香りに誘われます。こちらでは、浜名湖産の新ブランド鰻「でしこ」をわさび田の湧水で泥抜きをし仕立てる極上鰻を提供しています。地元・浜名湖のうなぎを採用されていることに、思わず親近感が湧きました。

「指月殿」への参道となる石階段は二箇所あります。こちらは狭くなるため、そのまま奥へ進み、もう一つの石階段を利用。

北条政子ゆかりの史跡「指月殿」

鎌倉幕府二代将軍・源頼家の菩提を弔うため、北条政子が修禅寺に寄進した経堂「指月殿」。鎌倉時代初期の建築物となる木造の仏堂は、伊豆最古の木造建築で、ひっそりと佇む様は、どこか時が止まったかのような静謐な空気に包まれています。

お堂に安置されている「木造釈迦如来坐像」は、鎌倉時代の作とされる古仏で静岡県指定文化財になっています。高さ203cm、膝割169cm、杉を主体に松などを材料にした寄木造りで、右手に蓮華を持つ珍しい御姿をしています。

修禅寺で没した悲運の将軍「源頼家の墓」

修禅寺にて、23歳の若さで没した源頼家は、大河ドラマ「鎌倉殿の十三人」で2代目鎌倉殿として描かれており、墓を訪れる人も増えているようです。ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン2つ星を巡る温泉街散策コースは、其の弍へ続きます。

修禅寺
所在地:〒410-2416 静岡県伊豆市修善寺964
TEL:0558-72-0053
https://www.shuzenji-temple.jp/

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