三重県多気町に広がる日本最大級の複合リゾート「VISON / ヴィソン」の中でも、日本の伝統食材や食文化、そして“ものづくり”の精神を学び、体験できる特別な場所として、奥深い魅力を放つエリアが「WA VISON / 和ヴィソン」です。
昆布の老舗「奥井海生堂」をはじめ、味噌と花糀の専門店「蔵乃屋」、醤油蔵の直売店「伊勢醤油本舗」など、和食を支える名だたるメーカーや専門店が軒を連ねます。三重の豊かな風土に育まれた清らかな水と良質な酒米を用い、テロワールに根ざした四季醸造を行う「福和蔵」では、できたての生酒を味わえる飲食スペースを併設し、蔵出しの生酒も販売しています。
広場では、「kiond 縁日」が開かれており、小さなお子様はもちろんのこと、大人までもが童心に帰ったように、思わず夢中になってしまう「射的」や「スマートボール」などの懐かしい遊びを提供しています。
ランチタイムには、風味豊かな蕎麦を堪能できる「伊勢 翁」も人気の一軒。全国各地で愛される名店「翁」の暖簾を受け継ぐこちらでは、全国のそば名産地より玄そばを取り寄せ、店内で完全自家製紛することにより、そば本来の香り、風味、色味をバランスよく引き立たせるそばを提供。細打ちながらしっかりとしたコシがあり、口に含むと香りがふわりと広がり、まさに職人技が光る一皿を提供。
また、こちらのテラス席は愛犬の同伴が可能で、自然豊かな景観を眺め、蕎麦の香りとともに穏やかな時間を過ごせます。
全国各地から集めた無添加食品のグロッサリーとして、「和ヴィソン」の中でも賑わいを見せる「無添加商店 尾粂」へ。
明治4年創業の築地魚河岸「尾粂」直営の「無添加商店 尾粂 三重VISON店」。
こちらでは、国産天然原料を用いて自分だけのオリジナルオーダーメイドだしパックが作れます。
店頭では試飲コーナーが設けられ、無添加の”だし”を試飲させてくれるため、繊細な”だし”の味わいの違いを堪能。
「特上だし」12袋 1,944yen
今回試飲した”だし”はすべて飲みやすいように塩入りとのこと。「特上だし」、「基本だし」、「三重だし」の中から、「特上だし」を購入。特上だしには高級料亭などで使用されるまぐろ節を使用しており、上品な香りと味わい。昆布には北海道産最高級ラウス昆布を使用し、コクの深さが楽しめます。これからの季節に、おでんなどの鍋物のお出汁として使用すれば、いつもより上品な味になること間違いなし。
店舗奥には「食事処おくめ」を併設しており、無添加食材や調味料を使用した和定食が楽しめます。
テラス席も充実しているため、愛犬との食事も可能です。
地元の大豆にこだわり三重大学と共同で作った自慢の大豆を使用した手づくり豆腐専門店「嬉野とうふ のせ」へ。
「とうふドーナツ」190yen
ふわっと軽く、ほんのり甘い「とうふドーナツ」は、豆腐の自然な風味と優しい口あたりが魅力。小ぶりながらも満足感があり、散策の合間のブレイクにぴったりです。
平日ヴィソンの過ごしやすさは格別。
三重県桑名市で創業61年となる海苔屋の「福井」が立ち上げた「国産の海苔を百年先までつないでいきたい」そんな想いが込められた新ブランド「のりもも」。FSSC(食品安全システム認証)をはじめ、ハラール、ヴィーガンなどの認証にも対応しており、厳選素材と丁寧な製造工程で、安全安心のおいしさを提供しています。
「のりふりふり 梅しそ」、「のりふりふり シビ辛四川」各700yen
”のり”をより楽しんでいただくために、 「のりもも」は3つのブランドラインで商品を展開しています。今回は、ごはんがすすむ“のりふりふり”シリーズから、一番人気の「梅しそ」と、辛いもの好きとして「シビ辛四川」を購入。パッケージデザインや色合いも愛らしく、お土産ものにも喜ばれそうな一品です。
「時代を越える粋なモノ」をコンセプトとし、日本の伝統文化である「おちゃとうつわ」を現代の粋なライフスタイルに落とし込んだブランド「HAPPA STAND」。「HAPPA STAND」という名前は、日本語の“茶っぱ(CHAPPA)”を語源に、“もっと自然や地球環境に目を向けてほしい”という想いを込めて、より大きな意味を持つ“葉っぱ(HAPPA)”へと広げたことに由来。また、“HAPPA”という綴りは“HAPPY”にも見えることから、「幸せを届けるブランドでありたい」という願いも込められています。さらに、ブランドロゴのモチーフでもある「88」は“HAPPA”とも読める数字で、東洋では末広がりを意味する「八」、西洋では再生や無限を象徴する「∞」として、古今東西で縁起の良い数字とされている“8”をHAPPA STANDのブランドナンバーに掲げられています。広々とした店内は愛犬の同伴も可能で、ショッピングの合間の休息を楽しめます。
地元の伝統を守り、自家栽培の野菜で昔ながらの漬物を提供する「林商店」。
店内は糠床の発酵香に包まれており、「伊勢たくあん」や「ポントキムチ」、「若抜き大根」、「若大根白漬けナタ割り漬け」などの自慢の漬物のほかに、食べ歩きにおすすめの「きゅうり棒」やスティックタイプのお漬物なども販売しています。
「豊農米蔵 produced by AKOMEYA TOKYO」では、伊勢神宮奉納米「結びの神」をはじめ、選りすぐりのごはんのお供や雑貨を取り揃えています。
店内に足を踏み入れると、ずらりと並ぶ“ごはんのお供”の数々に思わず目を奪われます。ご当地の味噌や佃煮、珍味、ラー油など、どれも炊きたてごはんが恋しくなるものばかり。瓶やパッケージのひとつひとつに個性があり、見ているだけでも楽しくて、なかなか決められないほど。“ごはん好き”にはたまらない、選ぶ時間さえも楽しいお店です。
「賛否両論 食べすぎちゃうラー油」864yen
散々迷った挙句に、日本料理「賛否両論」の笠原将弘 / Masahiro Kasahara氏が手がけたご飯泥棒「たべすぎちゃうラー油」を購入することにしました。
大本山永平寺御用達として100年を超える歴史を誇り、全国有名料亭のだし昆布を取り扱う昆布専門店「奥井海生堂」。
VISON店では、本社同様の蔵囲昆布蔵を設け、天然島物利尻昆布を蔵囲・熟成保管しており、その様子を見ることができます。店頭には、国産に拘った各種昆布を豊富に取り揃えられ、料理人からも支持を得るような昆布は贈答にも喜ばれます。
地元松阪の業務用鰹節卸店「伊勢和」がイートインを備えた小売店舗「削節本舗 伊勢和」を初出店。和ヴィソンに訪れたら、ランチに立ち寄ろうと決めていたお店です。
店内に漂う削りたての鰹節の香りが食欲をそそり、削りたての鰹節の試食コーナーも用意。また、うまみ味料不使用となる鰹節屋渾身のだしを用いたメニューを取り揃えています。
「かつおぶしと醤油のらぁ麺」1,250yen
人気メニュー「かつおぶしと醤油のらぁ麺」は、ひと口目からふわっと鰹節の香りが立ちのぼり、上品で奥深いスープが楽しめます。鰹と昆布の旨みを丁寧に引き出した淡麗系で、香り高い自家製の醤油ダレが絶妙に調和し、後味はすっきりとしながらも余韻が長く続きます。麺は中細のストレート麺で、スープの旨みをしっかりと纏い、喉ごしも軽やか。仕上げに削りたての鰹節がふんわりと添えられており、時間が経つごとにスープに旨みが溶け出していくのも魅力。まさに、鰹節専門店ならではの素材の力を活かした“滋味深い一杯”となり、シンプルながらも一切の妥協がなく、節の香りが心まで染み渡る極上らぁ麺でした。
「かつおぶしTKG」600yen
シンプルながらも“旨み”を感じられる一品。削りたての鰹節の香りがふわっと立ちのぼり、鼻をくすぐります。口に含むとしっとりとした削り節は、香ばしさと深いコクが広がり、卵黄のまろやかさと特製醤油のキレが合わさることで、味のバランスが一気に完成。ご飯の一粒一粒に鰹の風味が絡み、素材の良さと削りたての鮮度が生み出すTKGです。
東京豊洲市場に本店を置く味噌専門店「蔵乃屋」。プロユースから一般まで全国各地のご当地味噌を中心に販売しています。
「蔵乃屋」という名前の由来には、味噌や糀など、自然の恵みを生かした日本のおいしさを一つの「蔵」に収め、発酵・熟成された味わいを届けたい、そんな思いが店名に込められています。
全国各地の味噌が約30種類ほどが並び、100g〜量り売りが可能となり、色々試してみたいという方にはピッタリのお店。
「11番:信州二十五割糀みそ熟甘」、「14番:信州蔵みそ」、「21番:伊勢赤だし」
店員さんにアドバイスをいただきながら、今回はバランス良く3種類「11番:信州二十五割糀みそ熟甘(大豆こうじに米こうじを加え、木樽で仕込んだまろやかな赤だし」、「14番:信州蔵みそ(さわやかな発酵香でクセのない淡色系の代表的な漉しみそ)」、「21番:伊勢赤だし(大豆こうじに米こうじを加え、木樽で仕込んだまろやかな赤だし)」をセレクト。11番の決め手は、豚汁に最適と教えていただき、迷わず即決。14番は、あっさりとした味わいが楽しめるとのこと。そして最後の21番は、やはり赤だし。甘め、あっさりめ、赤だしと、味噌の良さをそれぞれに楽しめる3種類を購入することができました。味噌について学びたい方は、店内で開催している「仕込み体験教室」がおすすめです。
三重の地醤油をつくる「伊勢醤油本舗」。三重の素材と空気と土地だからこそできる醤油で、江戸時代のおかげ参りの頃から使われていた醤油を今の技術で再現した醤油となります。
焼きたての懐かしい醤油の香りを楽しむ「伊勢焼きうどん」や「伊勢醤油ソフト」などのテイクアウトができ、「伊勢うどん」も伊勢醤油を使ったたれで楽しめます。伊勢醤油を使った調味料・食品はもちろんのこと、伊勢醤油を使ったお菓子なども販売しています。
愛知県三河にて伝統的な”三州三河みりん”を造り続ける蔵元「株式会社角谷文治郎商店」のVISON店「美醂 VIRIN de ISE」。こちらの醸造場では、三河の伝統製法を受け継ぎ、多気町産のお米を使って、”みりん”を仕込み、VISON限定となる「美醂」を販売しています。
原材料は国内指定産地のもち米、米麹、自家製米焼酎のみでつくられる”みりん”。店頭では、「美醂」の試飲(アルコール有り or 無し)などもさせてくれるため、味わいの違いも楽しめます。
「美醂」500ml 1,056yen
すっきりとした味わいの「三洲三河みりん」よりも、まろやかな味わいが特徴となる「美醂」を購入。私も帰宅後に、この「美醂」で蓮根の金平を作りましたが、いつもよりきび糖を少なめにしても、コックリとした深みのある味わいが楽しめる煮物に仕上がり大好評でした。これから冬にかけて、煮物料理に活躍してくれそうです。
昔ながらの木桶をつかい、静かに自然の力を借りながらお酢を醸す”お酢”専門店「MIKURA Vinegary」。
店頭では、「玄米黒酢 玄」をはじめ、「酒粕赤酢 朱音」、「酒粕白酢 月下」、穀物酢や醸造酢の他にも、お酢と果汁でつくられる「&vinegar / アンドビネガー」などのお酢のすべての試飲が可能です。
店内は、ドッグカートで愛犬も一緒に入店できるため、ゆったりと安心しながらお買い物が楽しめるのも嬉しいポイント!
「マイヤーレモンヴィネガー 粗糖入り」1,725yen
たくさん試飲をしてみましたが、やはり好みの柑橘に行き着き、マイヤーレモンの爽やかな酸味と、粗糖が入り、やさしい甘みが心地いい「「&vinegar マイヤーレモン」を購入することにしました。こちらは、唐揚げの下地漬けに用いたり、ポテトサラダのマヨネーズ代わりとして使えばヘルシーに、また、オリーブオイルや塩胡椒を足すだけで上質なドレッシングに早変わり!
ドッグカートから降りたくて堪らないショコラは、「ママ、まだなの〜」とでも言いたそうな顔で見つめてきました(笑)お利口に待っていてくれたおかげで、和ヴィソンでの楽しいショッピングはこれにて終了。ショコタン、お疲れ様!残すエリアは、あと2つ、「Atelier VISON / アトリエ ヴィソン」と「SWEETS VILLAGE / スウィーツ ヴィレッジ」のみとなります。
「和ヴィソン」は、単なるショッピングエリアではなく、日本の食文化や職人の心に触れる“体験型エリア”。鰹節の香り、みりんのコク深さ、味噌の深み、昆布の旨味と、その一つひとつが、日本人の暮らしを支えてきた味わいです。愛犬ショコラとともに行く穏やかな道すがら、日本の“食の原点”に出会うことができ、とても充実したひとときを過ごすことができました。
次回予告:「Atelier VISON / アトリエ ヴィソン」
次回は、三重県四日市市を拠点に活躍する陶芸家/造形作家の内田鋼一氏がプロデュースした “道具の文化” を発信するエリア「Atelier VISON / アトリエ ヴィソン」をお届けします。
VISON / ヴィソン
住所:〒519-2170 三重県多気郡多気町ヴィソン672番1
TEL:0598-39-3190
https://vison.jp/