三重・多気「HOTEL VISON」薬草の力で心身を整える温浴施設”本草湯”で癒しのひととき

三重県多気町の広大な丘に佇む「VISON / ヴィソン」。夜になると、その景色は一変します。ホテルエリアには、身骵と環境を2つの「野=フィールド」とし、「野に遊び、野に学べ」をコンセプトに、心身と自然環境をつなぐ場を提供する宿泊施設が用意されており、プライベートな滞在が楽しめる一棟独立型となる6棟の「ヴィラ」に、9タイプの客室が揃う全155室のホテル棟からなる「HOTEL VISON / ホテル ヴィソン」、そして、1棟ごとに異なるクリエイターがデザインし、4棟40室からなる「旅籠ヴィソン」と、異なる雰囲気でシチュエーションごとに楽しめる宿泊施設を用意。

昼間の賑わいが静まり、あたりを包むのは月明かりと優しい灯り。建物の輪郭を浮かび上がらせるイルミネーションが、幻想的な夜の舞台をつくり出しています。

山の斜面に立ち多気の大自然を全室から望むことができるホテル棟。

季節や時間によって変わりゆく自然の景色を楽しめ、豊かな時間を過ごせます。

水盤に反射するわずかな光を頼りに、渡り通路を進み、温浴施設へ。

非日常的な空間が心を落ち着かせてくれます。

私たちが宿泊していた農園エリアの「HACIENDA VISON / ハシェンダ ヴィソン」から車移動し、向かったのは、薬草の力で心身を整える温浴施設「本草湯」。宿泊者は、滞在中いつでも無料で温浴を楽しめるのも嬉しいポイントです。

小高い丘の上にある温浴施設「本草湯」

「本草湯」は、三重大学とロート製薬が連携し、江戸時代よりこの地方で培われた薬草文化を取り入れ、薬草レシピを共同開発。施設内や周辺の薬草畑で育まれた植物を用い、季節ごとに変わる薬草湯が楽しめます。

入口で靴を脱ぎ、目の前のシューズボックスに預けるスタイル。

湯上がりには併設の「本草湯カフェ」へ足を運ぶのもおすすめです。果実と米麹の発酵ドリンクなど、季節の果実を贅沢に使ったオリジナルドリンクなどを提供。果実そのものの甘みと酸味を感じられる一杯が、体にすっと染み渡ります。

フロント前のショップには、 辻󠄀口博啓/Hironobu Tsujiguchiシェフ監修のスイーツや、本草湯オリジナルのアメニティも販売されており、「自宅でもこの癒しを」と思わず手に取りたくなるアイテムが並びます。本草湯は、日帰り入浴が可能ですが、利用日や年齢によって料金が異なります。ホテル宿泊者は無料となるため、私たちはフロントでホテルキーを出して、部屋番号と氏名の照会を済ませて入場です。

【料金】
・大人(中学生以上):平日1,200円、土日祝1,500円
・子ども(3歳〜小学生):平日600円、土日祝700円
・3歳未満:無料

本草湯の休憩所は、まるで竹林の中に迷い込んだような癒しのスペースが広がります。湯上がりの心地よい余韻を感じながら、静かな時間をゆったりと過ごせる空間。畳が敷かれ、足触りの柔らかな床に、天井へと伸びる竹が凛と立ち、その姿はまるで「VISON」を囲む山々の自然を映し出しているかのよう。穏やかな光が差し込むこの場所は、思わず足を止めたくなるほどの美しさで、男女で訪れた際の待ち合わせにもぴったりなスポットです。

暖簾をくぐり、先へ進むと浴室へと続きます。

男湯と女湯は、毎日入れ替わるため、夜と朝に出向くことで、異なる雰囲気の外湯を楽しむことができます。

脱衣所には、コイン不要のロッカールームが備わり、髪を乾かしたり、メイク直しなどができるパウダールームも完備しています。クレンジングや化粧水、ヘアブラシなどのスキンケア用品は置かれていないため、必要なものは持参すると良いでしょう。湯上がりには、設置されているウォーターサーバーの冷たい水でリフレッシュ。

光陰の湯(内湯)

ここでは、ヴィソン独自の「本草七十二候」という季節を表す概念に基づき、1年を通じてなんと72種類もの薬草風呂を楽しむことができます。外湯「水鏡の湯」では、水盤に空や木々の緑が映り込み、夜になると月が静かにその姿を映し出します。この日は、中秋の名月の翌日ということもあり、空にかかる雲の隙間から、まん丸お月様が顔を覗かせており、外湯の心地よい風にあたりながら、その美しさに吸い込まれるように、やわらかな湯気に包まれ、体の芯までじんわりと温まることができました。

光陰の湯(外湯)

中国で発展した本草学(薬草学)が日本に伝わったのは江戸時代のこと。「VISON」のある三重県多気町は、本草学者・野呂元丈を輩出するなど、古くから薬草と深い縁を持つ土地です。その歴史と知恵を現代のライフスタイルに取り入れ、癒しのかたちとして誕生させたのが、この「本草湯」。「VISON」の数ある施設の中でも格段の人気を誇る施設となります。

湯上がりの火照った身体に、そよぐ秋風は心地よく、静かな夜空を照らす満月を仰ぎながら、クールダウン。

薬草と光に包まれたこの夜は、心も身体も深く癒され、「本草湯」ならではの“整う時間”を満喫。

灯り照らされた「VISON」を眺めながら、温もりを胸にホテルへと戻ります。静寂の中に灯る光が、まるで旅人を導くように優しく灯されています。

次回予告:ベーカリーカフェ「Mariage de Farine」の焼きたてパンで朝食

次回は、朝一番に「VISON」内のベーカリーカフェ「Mariage de Farine / マリアージュ ドゥ ファリーヌ」の焼きたてパンを買いに出向き、「HACIENDA VISON / ハシェンダ ヴィソン」のお部屋「102 Málaga」の専用ガーデンでいただく朝食をお届けします。

HOTEL VISON / ホテル ヴィソン
住所:〒519-2170 三重県多気郡多気町ヴィソン672番1
TEL:0598-39-3090
https://vison-hotels.com/

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