伊豆半島のちょうど中央に位置し、標高の高い丘陵地に、日本とは思えないほど開放的で美しいブドウ畑が広がり、その名の通り、まさに天空の楽園のような風景を誇る「中伊豆ワイナリーヒルズ」。
給食産業やカラオケで知られる「SHiDAX/シダックス」の創業者である志太勤(Tsuyoshi Shida)氏が、故郷の地に新たな産業を興そうとワイナリー事業を立ち上げたのが始まりで、社長に迎え入れられたのは、マンズワインで長年醸造栽培に携わり「レインカット栽培方式」を開発した木下研二氏。降雨量の多い伊豆で品質の良いぶどうを育てるために、挑戦と工夫を重ねてきたその情熱が、今の絶景とワイン文化を築き上げました。
さらに2022年9月には、愛犬とも一緒に滞在できるグランピング施設「中伊豆EAST WINDS VILLAGE/イースト・ウインズ・ヴィレッジ」が誕生。100㎡超のスイート・ヴィラや、スタンダード・ヴィラなど全10棟のうち7棟は愛犬同伴可能で、専用ドッグランも備え、ワインだけでなく滞在そのものを楽しめる、ワンコフレンドリーなリゾートへと進化しています。
駐車場から本館へ向かう途中、階段を登ると、最初に出迎えてくれたのが「パーゴラ(ブドウ棚)」で、ワイナリーに足を踏み入れたワクワク感が湧き立ちます。
緑の葉が生い茂る中、たわわに実ったブドウがお目見え。
ほんのりと赤みを帯び始めたブドウは、一房ずつ丁寧に紙袋に包まれ、静かに収穫の時を待っているようです。
オランダで300年以上も伝統のあるベルメーカー製の鐘でお出迎え。鳴らすと、広大な敷地に涼やかな音色が鳴り響きます。
「中伊豆ワイナリー シャトーT.S」
最初に訪れたのは、「中伊豆ワイナリー シャトーT.S」本館。本館内は愛犬との同伴は不可となりますので、愛犬と訪れる場合は、建物右手の通路から、そのままテラスへと回ってください。
2000年1月にオープンしたこちらは、今年2025年1月15日で25周年を迎えられるアニバーサリーイヤーで、様々な記念イベントを企画しており、25周年記念ラベルワインの販売や、来館者の2500人毎に、ワイン葡萄または葡萄ジュースをプレゼントしていく企画などを開催中。
ブドウ畑全体を見渡すことができるシャトーには、ワインの製造工場はもちろん、レストランやテイスティングカウンター、チャペルもあり、ワインを余すことなく楽しめるワイナリーリゾート。ブドウ畑の南西に、温泉施設や野球場・サッカー場・テニスコート・プールなどを備えた「HOTEL WINERY HILL/ホテルワイナリーヒル」も立ち、総合型のリゾート施設です。
テラスへと繋がる階段を登りましょう。
本館2階テラス(地上1階)
こちらでは、愛犬と一緒に過ごすことができます。
標高 300m に位置し、雄大な伊豆山麓に抱かれた目の前に広がる 10ha のブドウ畑。テラスからは、丘陵地帯ならではの雄大な景色が一望でき、運が良ければ、霊峰 “富士” を望むこともできる、まさに天空の楽園です。
ぶどう畑MAP
白ワイン用には、シャルドネをはじめ、ソーヴィニヨン・ブラン、信濃リースリング、プティ・マンサンなどを、赤ワイン用には、ヤマ・ソービニオン、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、プティ・ヴェルド、マルスラン、シラー、マルベックなどを栽培。試験的な栽培も含め、多様な品種を取り揃えることで、それぞれの風味を活かした品質向上の取り組みを行っています。
ショコラは館内に入れないので、主人と交代で、館内の醸造場やワインショップなどを見学。
本館屋上にも展望スペースがあり、鐘塔の鐘を鳴らすこともできるため、時折、響き渡る鐘の音色に癒されます。テラスで強い日差しを避けて座っていても、ショコラには暑かったようで、スタッフの方が心配そうに、主人に声がけをしてくれたとのこと。「お水要りますか?」と、団扇まで用意してくださったそうです。お心遣いありがとうございます。
本館2階テイスティングコーナー(地上1階)
館内には「テイスティングコーナー」があり、こちらで醸造している全てのワインを試飲することができるため、好みや気分に合わせていただきましょう。同じ畑から生まれたワインでも、品種や醸造方法によって全く違う表情を見せてくれるのが面白いところ。ソムリエの方の説明を受けながら、伊豆の風土が育む味わうことが可能です。
グラス一杯、200〜500円程度で気軽に試飲できるワインたち。
本館2階ワインショップ(地上1階)
館内の「ワインショップ」には、ここでしか買えないワインやオリジナル商品がずらりと並びます。おすすめのワインをはじめ、ワインを使ったスイーツや調味料など、旅の記念にぴったりなアイテムなども。見ているだけでも心が躍り、どれを選ぶか迷ってしまうほど。
目の前に広がるブドウ畑から造られた自社のオリジナルワインたち。
アルコールが苦手な方のために、ぶどうジュースや、ワイン葡萄で造られた葡萄酢なども販売しています。
階段を一段降りて、1階へ進むと、醸造場が見えてきます。
本館1階ワイン工場(地下1階)
発酵タンクや樽の並ぶ空間は、まさにワインが生きている現場です。
しかし、小さなワイナリーゆえに、工場内の稼働は毎日はないため、ワインの醸造工程をまとめた映像や、わかりやすく簡略化したパネルを表示しています。一本のワインができるまでの工程を間近で知ることで、グラスに注がれるワインが、一層愛おしく感じられることでしょう。ホテル宿泊者には、「中伊豆ワイナリー見学ツアー(500円/大人1名)」の申し込みが可能です。
洞窟のように広がる空間。小さな階段を下ると、セラーに到着。
本館1階コレクションセラー(地下1階)
オーナーのコレクションワインセラーも見学可能。1979年の最初のヴィンテージから2019年の最新ヴィンテージまで、およそ300本のオーパス・ワンを含む、計1,000本以上のワインがコレクションされています。
本館1階セラーVIPルーム(地下1階)
中伊豆ワイナリーや伊豆をテーマにした写真や絵画、また、中伊豆発祥のブドウ”巨峰”に関する資料を展示。
チャペル「オーパスワン」
こちらでは、教会式・人前式が行えるチャペルを完備しており、神聖なバージンロードにて永遠の愛を誓い合えます。全面ガラス張りで、自然光が降り注ぐ、幻想的な雰囲気の中でのウェディングが叶います。
交代で、二人とも館内の見学を終えたところで、
お楽しみのブドウ畑へ。
南西向きに下がる緩やかな傾斜面となるブドウ畑。ワイン醸造用のブドウはすべて「垣根栽培」となります。
ブドウ畑は、マナーを守って愛犬とワンポ。
テラスでずっと抱えられていたショコラも、のびのびと楽しそう。
3万本ものブドウが植えられた壮大な畑の空気を感じながら、珍しくショコラも小走りしています。
やわらかな風が葉を揺らし、太陽の光を一心に浴びて、一粒一粒、煌めく葡萄。
土の香りと瑞々しい草の匂いに包まれ、深呼吸するたびに心まで洗われるような心地好さ。
長閑な景色に包まれながら、ショコラとのんびり散策できるこの時間は、まさにワイナリーヒルズならではの特別な体験。
「中伊豆ワイナリーヒルズ」は、ワイン好きにはもちろんのこと、愛犬家や自然を満喫したい人にとっても忘れられない場所。絶景のブドウ畑で、美酒との出会い、そしてショコラと共に過ごした時間。此処でしか体験できない特別な一日が訪れます。
ワイン好きも愛犬家もぜひ立ち寄ってみてください。
旅の締めくくりは「伊豆ワイン葡萄のお酢」1,836円
最後に選んだお土産はワイナリーオリジナルの「伊豆ワイン葡萄のお酢」。自社ぶどう品種「志太乃輝」を贅沢に使用し、ポリフェノールたっぷりで、アントシアニンが健康もサポート。5倍希釈タイプでアレンジは自由にでき、水や炭酸水で爽やかドリンク、豆乳や牛乳でまろやかに、ジンやウォッカでカクテル風に、オリーブオイルと合わせてドレッシングにもなり、ヨーグルトやアイスにかけても絶品と万能酢。我が家に戻り、炭酸水で割り、夏にぴったりなブドウ酢ジュースとしていただくと、爽やかな甘酸っぱさと、コク深いブドウの味わいが、口一杯に広がり、ワイナリーヒルズでの感動の景色が蘇ります。
次回予告:中伊豆ワイナリーのステーキハウスで豪快ステーキランチのご紹介!
中伊豆ワイナリーヒルズ
住所:〒410-2501 静岡県伊豆市下白岩1433-27
TEL:0558-83-5111
営業時間:9:00〜18:00
休館日:公式サイトをご確認ください。
https://nakaizuwinery.com/