
我が家の愛車もお世話になっている「ポルシェセンター浜松 / Porsche Center Hamamatsu」で毎月開催されている、お楽しみイベント「スイーツデー」の日がやってきました。

今回は、昨年も大好評だったという、愛知県安城市の紅茶教室「Empress / エンプレス」の紅茶コーディネーター・野村広子先生による「美味しいミルクティーの淹れ方とペアリング」のセミナーに参加。

ポルシェセンター浜松のショールームには、次世代のフル電動SUV「Cayenne Electric」が展示され、最新のポルシェが纏う新たな時代の空気を感じさせます。そんな洗練された空間で毎月開催されている「スイーツデー」。今回のお楽しみは、車ではなく、かぐわしい紅茶の世界へ。

香り高い茶葉を飲み比べながら、自分好みのミルクティーを見つけることができる、ポルシェセンターのショールームで過ごす日曜の午後に少し特別なティータイム。

今回講師を務めてくださったのは、紅茶教室「Empress / エンプレス」を運営する紅茶コーディネーター・野村広子先生。
紅茶教室を開催する傍ら、カフェのメニュー開発や茶葉の卸し、紅茶セミナー、異業種とのコラボレーションなど、紅茶の魅力をさまざまな形で伝えていらっしゃいます。「美味しいティータイムをご自宅でも楽しんでいただく」ことを大切にされている野村先生。今回も、専門的な知識をただ学ぶだけではなく、実際に茶葉を飲み比べ、ミルクとの相性を確かめながら、自分の好みを見つけていくという、とても分かりやすく楽しいセミナーでした。

教室名「Empress」は、英語で「女帝」を意味する言葉。その名は、広子先生が20代の頃に訪れたカナダ・ビクトリアの名門ホテル「Fairmont Empress / フェアモント・エンプレス」に由来します。そこで体験した伝統的なアフタヌーンティーに深く感銘を受け、そのホテルの名前を自身の紅茶教室にいただいたのだそう。「Empress」という名前には、先生が初めて出会った本格的なティータイムへの憧れと、その魅力を伝えていきたいという想いが込められています。

茶葉の個性を知り、自分好みの一杯を見つけるティータイム
ミルクティーは、実は茶葉の選び方から、淹れ方、ミルクを入れるタイミングまで、知れば知るほど奥深い世界。今回は、4種類の茶葉を実際に飲み比べながら、ミルクティーに向く茶葉の特徴や、自宅でも美味しく淹れるための基本を教えていただきました。

今回のイベントを担当されているスタッフのmayumiさんから、開催のご挨拶とともに、今回のセミナーがスタートします。

参加できるのは、幸運にも抽選に当選した8名のみ。各テーブルには、ポルシェオリジナルのミネラルウォーターとボールペン、そして今回のセミナーで使用する資料が一人ひとり用意され、特別感のあるティータイムへの期待が高まります。

ミルクティーに向く茶葉とは?
最初に教えていただいたのは、「ミルクティーに合う茶葉の選び方」。ポイントとなるのは、水色・香り・渋みの3つ。まず水色は、ミルクを加えても色が負けてしまわない、しっかりと赤みのある茶葉を選ぶこと。香りは、茶葉そのものの個性を感じられるものや、フレーバーを楽しめるもの。そして渋みは、ミルクと合わさることで美味しいコクへと変わるため、ある程度しっかりとした渋みを持つ茶葉が適しているそうです。「ミルクティーだから、まろやかな茶葉を選べばいい」というわけではなく、ミルクを加えることで、それぞれの個性がどう変化するのか。そんな視点から茶葉を選ぶことが、美味しいミルクティーへの第一歩なのだそう。

3種の茶葉をストレートでテイスティング

用意されたのは、「アッサム・ジャワ・ダージリン」の3種類。まずは、ストレートでスプーン一杯ずつテイスティング。

同じ紅茶でも、製法が異なり、茶葉の形状や香りや色味、渋み、コク、余韻と、それぞれに違いがあり、飲み比べることで茶葉の個性がより鮮明に感じられます。

まずは、アッサムから。こちらは、茶葉を細かく砕いて丸めるCTC製法で仕上げられた茶葉で、しっかりとしたコクと濃い水色が特徴。ミルクとの相性が良く、まさにミルクティーに適した一杯です。

ティーポットを傾けて最後の一滴まで注ぐ様子がまた印象的で、傾けたときに教室名「Empress」のロゴが伺えるデザインが素敵です。

先生に丁寧に淹れ方を教えていただき、私も実際にチャレンジさせていただきました。茶葉の量やお湯の注ぎ方、蒸らす時間など、頭で聞くだけでは分からない繊細なポイントも、実際に自分の手で淹れてみることで、その違いを体感。「百聞は一見にしかず」ならぬ、まさに「体験は一番の学び」。実際に淹れてみることで、紅茶の奥深さをより身近に感じることができます。

左から順に味わい、アッサムは、ミルクティーにしたときに美味しそうな、しっかりとした存在感。ジャワは、アッサムと比べて少しまろやかな味わい。そしてダージリンは、華やかで香り高く、ほのかな渋みを感じられる繊細な味わい。こうして一度に比較してみると、茶葉によっての違いを改めて感じます。

貴重なダージリン・ファーストフラッシュ
なかでも印象的だったのが、インド・ダージリンのファーストフラッシュ。春摘みのファーストフラッシュならではの、華やかで繊細な香りと、爽やかな味わいが特徴です。先生のお話では、その味わいには日本の緑茶にも通じるような印象があるそう。実際にストレートでいただくと、香りがとても美しく、茶葉そのものの個性を楽しみたくなる一杯でした。しかしながら、このダージリンはミルクティー向きではないということ。せっかくの繊細な香りや爽やかな味わいが、ミルクを加えることで隠れてしまうためです。「美味しい茶葉=美味しいミルクティーになる茶葉」ではない。茶葉には、それぞれに最も魅力を引き出せる楽しみ方があるということを教えていただきました。

それぞれにミルクを足して、もう一度テイスティング。ミルクを加えることで、紅茶の色味は柔らかな色合いへと変化し、茶葉それぞれの個性を残しながらも、味わいはよりまろやかに。ストレートとはまた違う表情を見せる、ミルクティーならではの奥深い味わいを楽しみます。ミルクティーにしたときの味わいを比較してみると、ストレートでは少し渋みを感じた茶葉も、ミルクを加えることでまろやかなコクへと変化。逆に、繊細な香りを持つ茶葉は、ミルクによってその個性が弱く感じられることも。「茶葉そのものの味」と「ミルクと合わせたときの味」は、まったく同じではありません。だからこそ、実際に飲み比べてみることがとても分かりやすく、面白い時間でした。

3種類を飲み比べたところで、もう一つ登場したのが、先生お気に入りの「キャンディ」。アッサムとジャワの中間のような存在で、アッサムのしっかりとしたコクと、ジャワのまろやかさの間に位置するような味わい。さらに、甘みを感じさせる香りも魅力的。今回のテイスティングでは、私たち夫婦もそれぞれ違う茶葉を選ぶことに。私は、まろやかな味わいが好みだったので「ジャワ」。主人は、甘みを感じる香りが印象的だった「キャンディ」を選びました。同じ紅茶を飲んでも、選ぶ一杯が違う。そんなところにも、紅茶の楽しさを感じます。

紅茶の抽出時間、いわゆる「蒸らし時間」は、茶葉によって異なるため、1分、3分、5分が一度に計れる便利な砂時計を使用。

タイマーで時間を計るのももちろん便利ですが、紅茶を淹れるためだけに砂時計のような趣のある道具を用意し、その時間さえも愉しむ。慌ただしい日常から少し離れ、紅茶が美味しく仕上がるのを待つ時間そのものを味わうことも、優雅なティータイムの楽しみ方の一つなのかもしれません。サーバーとティーポットはお湯で温めてくれてあり、準備は万端。

「Milk in First」
今回教えていただいたのは、「Milk in First」という淹れ方。名前の通り、先にティーポットへ牛乳を入れておき、そこへ抽出した紅茶を注ぐ方法です。今回のレシピは、1名分、約345mlのミルクティーとなります。

熱湯で温めたティーポットにミルクを先に入れておくことで、ポットの余熱でミルクを温めます。

茶葉をキャディスプーンで計り、温めたサーバーに入れます。

スタッフのmayumiさんが参加者の皆さんをサポートされながら、賑やかなカウンター。

沸騰したお湯を茶葉全体に当たるように、高い位置からジャンピングを意識して注いでいきます。

サーバーに蓋をして、茶葉に合わせて3〜5分間の蒸らし時間。

ティーストレーナー(茶漉し)で茶葉を漉しながら、ミルクの入ったティーポットに注いでいきます。

「Milk in First」では、高温の紅茶が注がれることでミルクが自然に対流し、よく混ざり合って香りが引き立ち、高温によるミルクのタンパク質の変性が抑えられ、まろやかな味わいになります。これは、本場イギリス(英国紅茶)の伝統的なスタイルとしても知られています。

一方、我が家で普段ミルクティーを楽しむときは、茶葉を煮出してミルクを加える「ロイヤルミルクティー」にすることが多かったのですが、実は「ロイヤルミルクティー」という名称自体、日本で生まれたもの。イギリスのミルクティー文化を思わせる名前ではありますが、日本独自の呼び名とスタイルとして定着したものなのだそうです。これまで何気なく作っていたロイヤルミルクティーとは異なる、英国の伝統的な「Milk in First」という淹れ方。同じミルクティーでも、淹れ方によって香りや味わいが変わることを実際に体験できたのも、今回のセミナーならではの学びでした。

PATIS AKIYAMAの焼き菓子とペアリング
各自、ミルクティーを淹れ終えたあとは、ティーカップが用意されたテーブルへ戻ります。

この日のもう一つのお楽しみが焼き菓子とのペアリング。富塚のパティスリー「PATIS AKIYAMA / パテス アキヤマ」の焼き菓子が用意され、「マフィン、ディアマンクッキー(プレーンとココア)、スノーボール」の3種類。紅茶の香りや渋み、ミルクのまろやかさに、焼き菓子の甘みや食感を合わせながら楽しみます。

ゆっくりとティーカップに注ぎ、豊かなひとときを感じて味わう午後のティータイム。

一杯の紅茶だけでなく、そこに合わせるお菓子によっても感じ方が変わる。「紅茶を飲む」というだけではなく、香り、味わい、余韻、そしてペアリングまで含めて楽しむ時間は、とても贅沢なものに感じられました。

自分の「好き」を知るティータイム
今回のセミナーで印象に残ったのは、ただ美味しいミルクティーの淹れ方を教えていただくだけではなかったこと。茶葉の産地やそれぞれの個性を知り、ストレートで飲み比べ、さらに、ミルクを加えたときの変化を感じ、その中から、自分が「好き」と思える一杯を見つける。同じテーブルにいながら異なる茶葉から生まれるミルクティーを味わい、それぞれのお気に入りが並ぶのもまた楽しいものです。

肌寒さを感じるこれからの季節には、温かなミルクティーがますます恋しくなりそう。今回教えていただいたことを思い出しながら、自宅でも茶葉を選ぶところから楽しんでみたいと思います。紅茶を知ることで、いつものティータイムが少しだけ特別になる。そんなことを教えていただいた、素敵なミルクティーセミナーでした。

そしてこの日は、もう一つ嬉しい出来事がありました。広子先生の紅茶教室に通われている高木弓枝さんも、今回のセミナーに参加されていたのです。実は弓枝さんは、私がエステサロンを営んでいた頃のお客様で、プライベートでも親しくさせていただいていた方。以前、イベントパーティーでお会いしたのを最後に、ここ数年なかなかお会いする機会がなかっただけに、思いがけない場所での嬉しい再会となりました。紅茶を通じて再びご縁がつながったことも、この日の素敵な出来事のひとつ。美味しい紅茶と焼き菓子、そして久しぶりの再会まで、心まで満たされる、嬉しい一日となりました。
素敵な企画と時間を用意してくださったポルシェセンター浜松の皆さん、そして紅茶の魅力を分かりやすく丁寧に教えてくださった野村広子先生に、心より感謝いたします。
ポルシェセンター浜松
住所:〒435-0016 浜松市中央区和田町878-1
TEL:053-461-4180
営業時間:10:00〜18:00
定休日:月曜日、火曜日
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