"Yamamatsu Suzuki Farm" cultivates herbs and Western vegetables using farming methods passed down through generations.

先祖代々受け継がれた農法をベースに改良を重ねられ、主にハーブや西洋野菜を中心に栽培されている「Yamamatsu Suzuki Farm」の農園見学に行って参りました!

We have been distributing lifestyle-related information, mainly focusing on luxury resort hotels and Michelin-starred restaurants both domestically and internationally. However, due to the current COVID-19 pandemic, we are unable to travel abroad or even outside our prefecture as freely as we would like. Therefore, we have started an initiative to connect producers and chefs across Japan, based in Shizuoka Prefecture where we live, as we do what we can despite the pandemic.

野菜を作り続けて約30年の農園オーナーである鈴木成典(Shigenori Suzuki)さんに農園を案内していただきましょう!

こちらではハウス栽培を主体にされながら路地栽培もされており、春夏秋冬のシーズン毎に栽培する旬野菜をはじめ、周年栽培できるハーブや野菜も御目にかかれます!

先ずは、5月上旬~7月にかけて栽培できる夏野菜「花つきズッキーニ」のハウスで収穫体験!
本来、花つきズッキーニの収穫は朝陽が昇る前に収穫されるのが一番美味しい状態とのことですので今回は特別です。

「ズッキーニ」はウリ科のペポカボチャという仲間で別名を「つるなしカボチャ」と言います。
名の通りつるは無く、縦には伸びませんが大きな葉が横に盛大に広がっている様子が伺えるため、一株ひとかぶ毎に十分なスペースが必要なようです!

花つきズッキーニは花弁の食感と幼果のほんのりとした甘さが特徴で、フレンチやイタリアンのレストランでは「花ズッキーニの肉詰め」や「花ズッキーニのフリット」などの料理に用いられることが多いのですが、一般のスーパーで見掛けることはあまりないため、花つき状態の栽培過程を見れるのはとても新鮮です!

手作業にて行う受粉作業により、雌しべに雄しべの花粉が付き受粉することで肥大する実。
肥大する前の小さなズッキーニの赤ちゃんで作るフリットが一番美味しいとサイズ違いの可愛い子たちを持たせてくれたので、おうちでやってみたいと思います!

花つきズッキーニを収穫する際、花弁が傷ついてしまうとその価値が台無しになってしまうため、取り扱いには細心の注意を払い大切な商品として出荷されています。

花をもぎ取ることで私たちが普段見ているズッキーニの姿になりました!

お次は「縞インゲン」のハウスへ!

野菜へ注がれる鈴木さんの情熱を知るシェフたちから「こんな野菜やあんな野菜を作ってほしい」との要望が入ることもあり、最初は種を仕入れては手探りで育て、足繁く通ってくれるシェフたちに試食してもらいながら美味しいものだけを選別し、そこから自家採種して育てていくことで長い年月をかけて現在の品質を確立しています。そんなシェフたちとのやりとりを繰り返し、此処の野菜は作り上げてきたんだと話される鈴木さん。

ちなみにシェフたちのことを鈴木さんは「コックさん」と仰っていました。
そのどこか懐かしい響きが私の記憶に優しく刻まれ、鈴木さんの穏やかなお人柄に触れた気がしました。

実際に野菜を育てる側の農家とそれを美味しく料理する側のシェフが協力し合い共に作り上げる野菜づくり。まさに理想の形がこの農園にはあります!

さやに黒い縞模様が入っている縞インゲンは、フランスではインゲンの中で最高級品として扱われているのだそうです。

細身で収穫するため、その繊細さが手に取れる縞インゲン。
加熱するとこの縞模様は消えてしまいますが、鮮やかなグリーンとなり、その食感はシャキシャキと柔らかで細身で収穫するため筋張ったところはなく豆本来の甘味が楽しめます!

生育過程に日々細やかなチェックを入れ、畑の良好な状態を保ちつつ、その工程のほとんどを手作業とする農作業。
腰をかがめたり伸ばしたりの繰り返しで身体への負担も然り。
どれだけ手間暇をかけて丹精込めて育て上げても、収穫した野菜たちの行き場がなくては始まりません。
こちらの農園もコロナ禍のあおりを受け、昨年3月は厳しい状況下に立たされ大打撃を受けられていますが、ここは踏ん張りどころと前を向いて栽培に精を出されています。

空いているスペースでは「実験」と称して新しい種を撒いては育て、日本のみならず世界中の美味しい野菜を作り食べてもらいたいという想いで新しい野菜の発掘にも力を入れられています。

こちらは小振りな玉が愛らしい「オニオンブランシュ」
水分量が多く、生でかじらせてもらうとジューシィーな瑞々しさがあり甘味を楽しめます!
後味に多少の辛みがあるものの、生でも美味しく食べれます。
火を入れることでより甘味がとろとろの食感も楽しめ、小振りなその容姿からガルニチュール(garniture)に採用されることの多い野菜となります。

実はこちらの農園を代表する野菜の一つとして商標登録もされている「オニオンヌーボー」があるのですが、こちらは時期的に12月~3月ということでお目にかかるのはまた来年までの楽しみにとっておきたいと思います!

「錦爽鶏もも肉のロースト 筍、オニオンブランシュ、カラフルキャロットのグリル 新玉葱のソース」

収穫したばかりのオニオンブランシュやカラフルキャロットは早速おうちのメインディッシュのガルニチュールとして登場!錦爽鶏もも肉は筍と一緒にカリッと香ばしく焼き上げ身はふっくらとロースト。オニオンブランシュとカラフルキャロットは石窯ロースターにセットし400度の釜でじっくりグリルすると、オニオンブランシュのその味わいは甘味があり、とろとろ食感で主役級の美味しさとなり、皮ごとグリルしたカラフルキャロットは芋のようにほっくほくの食感で甘味も香りも抜群の美味しさです!もし野菜嫌いな子がいたとしても、この野菜なら絶対食べれるんだろうな…と思わせてくれる味わいを前に、こうした野菜を食卓に並べることが食育に繋がるのはないかと心底感じる晩餐となりました!

風に当てられないようにネットをかけられていたのは周年ハーブの「ルッコラ(ロケットサラダ)」です。

ピリッとした辛みがサラダのアクセントに美味しいハーブでゴマのような味わいが楽しめるルッコラで、こちらのはサラダ用にやわらかく仕上げ、苦みや辛みを抑えるように改良されています。

ネット内で育ったルッコラ(右)、ネットの外にひょっこり育ってしまったルッコラ(左)を比べてみると、葉の硬さや味わいが見事に違います!
風に吹かれ勝手に育ってしまったルッコラは葉が硬く渋味や苦味もあるのに比べ、ネット内で大事に育てられたルッコラはやわらかく繊細な葉で香り良く、フレッシュ感溢れる中にほろ苦のアクセントも利いており美味しく味わえます!

土づくりの基本となる堆肥は堆肥舎に山のように盛られ、その活躍の時を待ち静かに眠っています。

こちらでは三ケ日の「河合牧場」の堆肥を採用されており、牧場では牛たちの健康に必要な良質な餌を与え、その糞をオガクズと混ぜ合わせ何度も何度も丁寧に切り返し(撹拌)発酵不足が無いように作られた堆肥となります。そのため、こちらの堆肥の匂いは全く臭くありません!これには驚きました!近隣の方に御迷惑がかからないように匂いや音に関しては特に気を配られているそうです。

農園ではこの堆肥舎で数ヵ月寝かすことでできる良質な完熟堆肥を使用。
堆肥を発酵途中で畑に蒔いてしまうと土の中で発酵してしまい地温が上がり野菜の根を痛めてしまったり、糞や尿が原料になるため強いアンモニアは野菜にとって良ろしくないとのこと。

この地の砂丘未熟土という地の性質を活かして栽培するために、仕上がった良質な完熟堆肥をふんだんに撒くことで土壌改良を徹底。堆肥を加えることにより窒素分やミネラルを補い、この地特有の砂丘未熟土を良い状態まで引き上げていきます。そうすることで野菜の根張りも良くなり美味しい野菜が出来るのだそうです!

土壌改良された土地をぐっと踏んでみるとスポンジのように戻ってきます!砂地に堆肥を混ぜることでスポンジのような状態を作り出し適度な水分を保つことができるそうです。また、周辺では飲料水としても使用されている安心安全な天竜水系の井戸水を栽培に使用されており、畑に適切な栄養を与えることができます。

路地栽培の畑も見させていただきましょう!

ふっさふさの葉が風に揺られるフェンネル畑!
英語でフェンネル(Fennel)、フランス語でフヌイユ(Fenouil)、イタリア語ではフィノッキオ(Finocchio)と呼ばれ、日本での和名はウイキョウ(茴香)と呼ばれるセリ科ウイキョウ属の植物で古代ギリシャ・ローマ時代から食用や薬用に広く利用されてきたハーブです。

フェンネルはスパイスやハーブとして多用されており、サラダや魚のマリネ、肉料理に用いる葉の部分、生で食べてもピクルスなどにしても美味しい茎や根球部分はスープなどにも活用でき、花の部分は鑑賞に留まらず食することもでき、種子からはアロマオイルを抽出することもできるため、花・葉・茎・根球・種と上から下まで全て無駄にすることなく使うことができる万能ハーブです!

繊細な羽根状の葉が広がる中、黄色の蕾が咲いています。パラソル状に広がる小花たちは料理に添えても愛らしい姿となり、アニスに似た甘く爽やかな香りが特徴的でこの芳しさに酔いしれてしまいそう。

こちらの赤いのは「ビーツキオッジャ(うずまきビーツ)」

イタリアはキオッジャ地方発祥のビーツで、中は白とピンクのうずまき状になっており断面美が映えるためサラダなどにお勧めです!

「旬野菜のシーザーサラダ ビーツキオッジャ(うずまきビーツ)、フリルレタス、ケール、赤と黄のパプリカ、縞インゲン、ラブリーさくら(赤と黄のミニトマト)」

こちらもおうちでサラダにしてみましたが、この「ビーツキオッジャ(うずまきビーツ)」が入るだけでインパクト大!|
風味豊かな味わいを存分に楽しめました!

収穫体験させてもらいながら、農家あるあるの体験話なども聞かせていただき充実した1日はあっという間に過ぎていきます。

紫色の花が美しいジャガイモ「インカのめざめ」

北海道産がメインのジャガイモですが端境期にはこちらで栽培したものを出荷されています。果肉は鮮やかな黄金色で栗のようにねっとりとした甘味と濃厚な味わいが特徴となるためマッシュポテトなどにお勧めです!

こちらのオリジナル栽培となり、エシャロットと玉葱を掛け合わせて品種改良した葉玉ねぎ、その名も「浜松の雫」

生のままだと辛味がありますが、火を入れるとねっとりとした食感で甘味とコク深さが楽しめます!
オニオンヌーボーが終わる頃の3月~5月に楽しめる葉玉ねぎとなります。

日暮れ前の農園はとても静かで、朝が早い農園にとって、この時間帯は野菜たちもスヤスヤと地中で休んでいるように見えてきます。

たんぽぽの綿帽子のような真ん丸い姿が可愛いネギ坊主。
天ぷらにすると美味しいと聞いたことがありますが、こちらは種取り用として残されているため食用ではありません。

農園の畑はまだまだ他にもありますが、また違うシーズンに見学させてもらうことに致しましょう!

野菜ができるまでの流れを勉強しながらの収穫体験はとても勉強になりました!
鈴木さん、貴重な収穫体験をさせていただき本当にありがとうございます!

事務所小屋へ戻ると、ヤママツ鈴木農園の専務であるワイマナラーの「アール・グレイくん」が豪快な鳴き声で出迎えてくれました♪
ワイマナラーは垂れ耳で艶やかで美しいグレーの毛色を持つ猟犬です。
しっかりとした骨格に美しいラインを持つ筋肉がついた体で堂々と優雅な姿勢をしています。

ワイマナラーは非常に賢く家族に対して愛情深い分、他人に対しては警戒心を持ち距離を置くことが多い犬種です。
「後2~3回顔を出してくれれば慣れますよ」と鈴木さん。グレイくんに慣れてもらえるよう通わせてもらうことに致しましょう!

別日になりますが、農園見学の御礼に鈴木さんを我が家のおうちBBQにお招きしたところ、たくさんの採れたて野菜を抱えてお越しくださいました!

細長く美しいカラフルキャラットに朝採れズッキーニとズッキーニの赤ちゃん、世界一早く収穫される期間限定のオニオンヌーボー、立派なそら豆と春~夏にかけて代表する旬野菜ばかり!

今回のBBQは、愛知県豊橋市の「Toriichi Meat Shop」が誇る希少ブランドの合鴨「あいち鴨」と他では味わえない美味しさと安心安全を追求した「ヤママツ鈴木農園」の旬野菜と共に味わいます!

「あいち鴨の生ハム 金柑のマーマレード クリームチーズのカナッペ」

手で塩を打ち天然ブナ材チップで冷温燻製した後に熟成庫でじっくりと寝かせた生ハムは、あいち鴨の旨味を存分に味わえるように2.5mmと少々厚くスライスされており、脂肪融点26度のあっさりとした脂が舌先でとろけ、噛めば噛むほどに味わえる鴨の旨味が広がります!自家製の爽やかな香りを放つ金柑のマーマレードとクリチと合わせることで美味しさ倍増!

「あいち鴨の低温調理 サラダ添え」

低温調理したあいち鴨は下味が付いているので、厚切りにし粗挽き黒胡椒をかけていただきます!じっくりと低温で火入れしているため、しっとりとした食感がたたきのように楽しめ、ずっとずっと噛みしめていたい美味しさ!
サラダにはちぎったレタスに胡瓜、ラデッシュ、黄うずまきビーツを千切りにして色鮮やかに仕上げます。うずまきビーツの土の香りと風味豊かなほろ苦さが良いアクセントに!

「飛騨牛シンシン 茗荷 大葉添え」

シンシンは1頭から2kg程しか取れない希少部位で肉質はきめが細かくとても柔らかく歯がいりません。適度な脂の旨味があり、風味ある赤身肉で唸る美味しさです。歳を取るとカルビより断然赤肉が恋しくなります。

備長炭で焼く野菜は水分を保ったまま中までふっくらと焼き上がり、香ばしさと甘さが尋常なく、肉と肉の間の箸休めというよりも御馳走のレベルに!

「あいち鴨ロースのグリル」

皮面に隠し包丁を入れ、皮は香ばしく身はふっくらと何とも美味しそうに焼きあがりました!
脂肪融点26度のあいち鴨は脂がヘルシーで旨味があり、まろやかでコク深い味わいが絶品です!

半身ずつ焼いて、少々レア気味とミディアムレアの両方の火入れを試し、さらに食べ方も薄切りと厚切りの両方の味わいを試してみましょう!
ポテンシャルの高い鴨肉ですのでシンプルに塩胡椒のみで楽しんでみましたが、焼き方、切り方を変えることで肉質の奥深さが異なり、どちらも最高に美味しかったのです!強いて言うならば個人的な好みとしては口に収まらないぐらいの厚切りにしていつまでも頬張っていたいというのが本音かもしれません(笑)

美味しいものをつくる農家さんと囲む楽しい食卓のひとときは最高に口福な時間を過ごすことができました!
鈴木さん、また次回も楽しみにしております!

Yamamatsu Suzuki Farm
所在地:静岡県浜松市西区篠原町725
TEL:053-447-5794(鈴木)
https://yamamatsu.net/

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