華厳宗大本山「東大寺」大仏殿にて奈良の大仏様を拝観しながら鹿と戯れよう

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奈良時代に聖武天皇が仏教の考えと、国を守るために建立した奈良にある華厳宗大本山の寺院「東大寺」。
奈良の大仏」として知られ、日本の文化に多大な影響を与えてきた寺院でもあり、
聖武天皇が当時の日本の60余か国に建立させた国分寺の中心をなす「総国分寺」と位置付けられ、
1998年に古都奈良の文化財の一部として、ユネスコより世界遺産に登録されています。
アクセスは、JR大和路線・近鉄奈良線「奈良駅」から市内循環バス「大仏殿春日大社前」で下車し徒歩5分、
または近鉄奈良駅から徒歩20分圏内に位置し、奈良公園内にあります。
近隣には、有料の駐車場が数箇所点在してるため車でのアクセスも良好です。

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奈良と言えば奈良公園、奈良公園と言えば東大寺、東大寺と言えば鹿。
こちらには修学旅行以来の再訪となりますが、たくさんの鹿がお出迎えしてくれる光景はなかなかの楽しさがあります。
奈良公園の鹿は、春日大社を創建する際に鹿島(茨城県鹿島神宮)から勧請した神が、
白鹿に乗って春日山に入ったという言い伝えから、神の使いとして大切に保護されており、国の天然記念物に指定されています。
奈良公園内に生息するおよそ1200頭もの鹿は、飼育されているわけではなく、全て野生の鹿となります。
鹿の餌は、公園内の芝生や笹、木の芽などが主となり、
南大門前の参道にて販売されている「鹿せんべい」は、彼らのおやつとでも言いましょうか。
鹿せんべいの販売所前にて鹿せんべいを求めて並んだ瞬間から一斉に鹿に囲まれるのでご注意ください♪

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鹿は、「おせんべい!おせんべい!くださいな♪」と鼻で人を突きながら催促して参ります。
勢い良く鹿に急かされるため、慣れないと最初は若干の恐怖心に駆られますが、
逃げても追ってきますので、購入すると決めた際は、囲まれ突撃される覚悟をしてください(笑)
慌てずに1枚1枚(半分に割ってもOK)渡してあげましょう。
あまり小さくし過ぎると手まで食べらそうになるのでお気を付けください。
1束10枚入りの「鹿せんべい」150円となり、あっという間に驚きの早さで瞬食されます!(驚)
鹿せんべいの材料は、米糠と小麦粉のみで着色料や香辛料、調味料は一切使用しない無添加優良食品です。
鹿せんべいは、「奈良の鹿愛護会」の証紙が巻かれており、
「このせんべい代は可愛いシカの保護にあてます。ご協力ありがとう」と書かれています。
「奈良の鹿愛護会」とは、病気や怪我をした鹿の保護活動、
保護のための調査研究、生育環境保全のための活動などを行っている一般財団法人です。
穏やかな顔立ちで可愛らしい鹿ですが、やはり野生動物ですので、
鹿に接する際には十分に注意して下さいね♪

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南大門

こちらの南大門は、創建時の門は平安時代に大風で倒壊してしまい、
現在の門は鎌倉時代に東大寺を復興した重源上人(ちょうげんしょうにん)が再建されたものとなります。

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南大門の軒下周辺にも鹿が寛ぐ姿が観られます。
あちらこちらに鹿のコロコロとした糞が転がっているので、足元にはお気を付けくださいね♪

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阿形の金剛力士像

南大門の右手には「湛慶」作の吽形(うんぎょう=口を閉じた像)
左手には「運慶」「快慶」作の阿形(あぎょう=口を開いた像)の「金剛力士像」がおり迫力満点です。

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参道周辺は緑生い茂る木々に囲まれており、静かで安らぐ時を過ごせます。

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中門

入母屋造の楼門である中門は、享保元年(1716年)頃に再建されたものとなり、国の重要文化財に指定されています。
中門内には、東方を守護する持国天と西方を守護する毘沙門天の2体の武神が祀られています。
中門の両脇からコの字形に回廊が伸び、大仏殿に通じ、
中門左手に大仏殿へ入場するための券売所が設置されています。

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大仏殿・法華堂・戒壇堂と、各お堂毎に入堂料が必要で、
大仏殿の入堂料は、大人(大学生以上)500円、小学生300円となります。

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大仏殿(東大寺金堂)入堂券

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大仏殿(東大寺金堂)

東大寺の本尊である盧舎那仏坐像(奈良の大仏)を安置している大仏殿(東大寺金堂)。
正式には、東大寺金堂といいますが「大仏殿」の名で広く知られており、
東大寺の公式サイトでも主に「大仏殿」と表記されています。
現在の建物は1691年(元禄4年)に完成し、1709年(宝永6年)に落慶したもので国宝に指定されており、
現存する大仏殿は、正面の幅57.5m、奥行き50.5m、棟までの高さ49.1mと境内で最大の建物となります。
大仏殿前には、観光ガイドや先生の指示に従う多くの修学旅行生で賑わっております♪

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金銅八角燈籠(こんどうはっかくとうろう)

大仏殿の正面にある「金銅八角燈籠」は、高さ4.6mの高さを誇り、
幾度もの火災を免れたこの燈籠は、奈良時代の代表的な工芸品として 国宝に指定されています。
上から、宝珠、笠、火袋、中台、竿、基台から成り立っています。
8角、8面、8つの蓮弁によって構成されているため八角燈籠と呼ばれます。
火袋には、竽・銅跋子(シンバル)・縦笛・横笛を奏でる音声菩薩(おんじょうぼさつ)と呼ばれる天女像の浮き彫りが4面あり、
他4面は、扉になっており唐獅子が浮き彫りされており、見事な燈籠です♪

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東大寺盧舎那仏像(とうだいじるしゃなぶつぞう)

一般には、奈良の大仏として知られる「東大寺盧舎那仏像」。
天平15年(743年)に聖武天皇は「生きとし生けるものが共に栄えること」を願い「大仏造立の詔」を発し、
天平17年(745年)に制作が開始され、天平勝宝4年(752年)に開眼供養会が行われています。
奈良時代に制作された部分は、台座・右脇腹・大腿部などの一部で、
頭部は江戸時代、体部の多くは鎌倉時代に補修されたものとなり、
その巨大なお姿は、金銅像で像高はおよそ15m、重さは何と250t、顔の幅は3.2mにも及びます。
昭和33年(1958年)2月8日に「銅造盧舎那仏坐像」の名で彫刻部門の国宝に指定されています。
大仏の頭のブツブツは、「螺髪(らほつ)」と呼ばれ、「螺髪」の「螺(ら)」とは巻貝のことで渦巻き状の形をしており、
その1つ1つは、直径約22cm、高さ約21cm、重さはおよそ1.2kgにもなります。
おでこの中心にあるホクロのようなものは、「白亳(びゃくごう)」と呼ばれる産毛の一種で、
世界に渡り隅々までに慈悲の光が届き、悩む人や苦しむ人を見通すことが出来るのだと言われています。
大仏殿内部にある柱には、大仏の鼻の穴と同じ大きさの四角い穴が開いており、
そこをくぐり抜けると、無病息災のご利益があると言われています。
小学生の修学旅行生たちは皆くぐり抜けていましたが、大人は厳しいサイズとなりますのでご注意ください。

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大仏様の右手は施無畏(せむい)と呼ばれる形で、「恐れなくてよい」と励ましを表す形となり、
左手は与願印(よがんいん)と呼ばれる形で、「何かを与える仕草」を意味し、あなたの願いを叶えましょうと表しているのです。
この2つを組み合わせた手の形を施無畏与願印(せむいよがんいん)と言います。
大仏様の大きさに圧倒されつつも、その偉大な右手を拝借しパワーを頂戴致します♪

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大仏様の左手の実物大の模型を間近で拝見すると、その大きさを伺い知ることができます!(驚)

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虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)

大仏様の左右に脇侍として安置されているのは、「虚空蔵菩薩」と「如意輪観音菩薩」です。
如意輪観音像は元文3年(1738年)頃に完成しており、虚空蔵菩薩像は遅れて宝暦2年(1752年)の完成とされ、
2体は木造となり、そのお姿はほぼ左右対称形となり、
江戸時代の代表的な仏教彫刻とされ重要文化財に指定されています。
虚空蔵菩薩は、虚空のように広大無辺な福徳と知恵によって人々を救うという菩薩として信仰されており、
如意輪観音は、 全ての願いを叶える「如意宝珠」と煩悩を打ち砕く「法輪」を持つことから、
この世に生を受けた全ての衆生に利益を与える菩薩として信仰されています。

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広目天(こうもくてん)

四天王の一人である広目天は、鋭い眼球下の右手に筆を持ち、左手に巻物を携え、甲冑を着用。
広目天は、 「通常ならざる目を持つ者」 の意を持ます。
四天王とは、須弥山の中腹に住み、帝釈天(たいしゃくてん)に仕える武将の姿をした4人の神様で、
広目天、増長天、持国天、多聞天と、仏法に帰依する人々を守護する法神のことを指します。

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多聞天(たもんてん)

多聞天も四天王の一人で単体で祀られる時は「毘沙門天」と言われ、
右手に宝塔(仏塔)を乗せ、左手には宝棒を持つ姿となります。

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大仏殿内に置かれている創建当初の伽藍の様子が伺える模型。
創建当初の大仏殿は現在のものより大きく、東西には100mにも達する七重塔が配されていました。
鎌倉期再建時の模型や江戸期再建時の模型も楽しめます♪

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前回の奈良では「法隆寺」を拝観し、今回は「東大寺」。
どちらも京都と比べると観光客でごった返す様子もなく、静かにお寺巡りを楽しめる気がします。
この日は、悪天候と予報されていましたが、雨に降られることなく過ごせたため、
時間さえあれば、大仏殿以外も散策したいところでした。
また、機会をつくり奈良へ出向いてみようと思います♪

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人見知りせず穏やかな顔を見せ、芝の上で休息を楽しむ鹿の背景に
我が家のマセラティ3200GTを映し込んだところで奈良の小旅を終わらせます。
この日は早々に奈良を後にし、予約をしてあるフレンチレストランへ出向くため、京都へと参りましょう♪

東大寺
所在地:奈良県奈良市雑司町406-1
TEL:0742-22-5511
拝観時間:8:00~17:00
(時期により異なるため、詳しくは公式サイトをご覧ください)
大仏殿入堂料:大人500円・小学生300円
http://www.todaiji.or.jp/

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