「帝国ホテル」数奇屋造りの本格的な茶室「東光庵」での点茶サービスが大人気!

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帝国ホテル IMPERIAL HOTEL」の本館4階に、
ひっそりと佇む格式高い茶室は1970年(昭和45年)に誕生した「東光庵(TOKO-AN)」では、
数奇屋造りで名高い建築家の村野藤吾さん設計の本格的なお茶室で、
表千家、裏千家、武者小路千家の三千家に対応できる茶室は、
京都の「大徳寺瑞峰院」の吉口桂堂師により名付けられた「月歩の間」、「東光庵」、「松濤の間」の3室を用意されており、
点茶サービスを流派に関わらず、お茶会やお茶事の席としての利用も可能となります♪

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茶室へ向かうエントランスは、西洋式ホテルの一室とは思えぬほどに、
心を落ち着かせる静寂な和空間が待ち受けています。
竹天井には間接照明を通すことで、柔らかな灯りを表現し、
柱には北山杉の磨き丸太を用いており、壁は全て聚楽壁を職人の手で造り上げています。
今では補修される職人も少なくなってきていることから大切に取り扱われているとのこと。
こちらでの点茶サービスは、海外からのゲストで日本の文化を体験したいという方が増えており、
大変人気となっておりますので、事前予約が必要となります♪
【点茶サービス】
薄茶一服:1,500円(お菓子付、税サ込)
(日曜・祝日または貸切日を除く午前10時~午後16時まで)

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茶室へとつなぐ露地は、優雅な日本庭園が望めます。
心を落ち着かせ閉雅な気分に浸れます♪

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東光庵からも伺える中庭は、100坪の芝の屋上庭園となっています。
本館には中2階があるため、本来は5階ですがこちらは4階と表記されています。
4月末~5月には、ツツジの築山が真っ赤に染まりあがり、
桜の間(SAKURA)から、または17階のステーキハウス「嘉門(KAMON)」からの景色が絶景だそうです♪

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今回、御点前を頂戴するのは「東光庵」の茶室にて。
茶道では、茶室へ素足での入室はマナー違反となります。
洋装の場合、本来ならば白い靴下がベストですが、素足は避けて入室するように致しましょう。
わたしはこの時ストッキングを履いており、
先生は「ストッキングでもどうぞお気になさらずに」と優しく声がけてくださいました♪

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「東光庵(4畳半)」

東光庵は、裏千家のお家元である茶室「又隠(YUUIN)」をヒントに造り上げられています。
又隠は、千宗旦が隠居に際して造立した四畳半で、
千利休が最晩年の1587年(天正15年)の末頃に作った聚楽屋敷の四畳半座敷の写しとされています♪

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お床のお軸(掛軸)は「春入千林処々花(はるせんりんにいればしょしょにはな)」。
春になって、暖かい陽気に誘われ、ふっと林に入ってみれば、あちらこちらに美しい花が咲いている様子を表しており、
こちらは「大徳寺・三玄院」の長谷川大眞(はせがわたいしん)御年60歳の書となります。
そして、花は楊枝でも使用している「”くろもじ”と”白椿”」が飾られています。
11月~4月は椿と木ものを活け、5月~10月は夏の山や野の花を籠や竹に活けるなど、時のものを用意します♪

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点茶サービスに付いてくるお菓子が運ばれてきました。
どうぞお菓子をお召し上がりください」と亭主側に勧められてからいただくように致しましょう。
薄茶をいただく前に食べきるのが作法となり、
慌てて食べる必要はありませんが、お菓子を食べ終えないとお茶は始まりません。
お菓子は薄茶の引き立て役となるため、先にいただくのが礼儀とされており、交互にいただくのはタブーとされています。
生菓子は、三~四等分を目安に楊枝や菓子切りでカットして食べましょう。
もし、どうしても食べきれない場合は、
お菓子を食べる際に使う懐紙に包み、そっと人目につかないように持ち帰ると良いでしょう♪

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鶴屋八幡「桃柳(ももやぎ)」

老舗和菓子屋である「鶴屋八幡」の「桃柳(ももやぎ)」の四季の移ろいを感じさせる生菓子です。
二色の淡い組み合わせで、中に忍ばせた滑らかな餡は上品な優しい甘みとなり、春の喜びを感じさせます♪

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先生よりご挨拶があり、作法も含め、いろいろご教授くださいます。
それでは、早速お抹茶を点てていただきましょう♪

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冬場の11月~春を迎える4月は炉を用いて行い、
御点前は正面ではなく、斜めにすることで美しい所作の角度を保たれています♪

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湯温は70度~80度ぐらいの湯で点て、
熱すぎるとお抹茶に苦味が生じてしまうため、水指の水で調整されています♪

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こちらの茶碗は九州の小代焼で、Public Relationsの重冨 耕太(Kohta Shigetomi)さんに用いられました。
熊本県の北部、小岱山麓で約400年前から焼き継がれている陶器で、
鉄分の多い小代粘土を使った素朴で力強い作風を特徴としており、
まさに、重冨 耕太(Kohta Shigetomi)さんのような実直な九州男児にピッタリの器です♪

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お抹茶は、同席者がいる場合は「お先に」と配慮をし、
亭主に「御点前頂戴致します」とお辞儀をしてからいただきましょう。
お茶碗は左手に乗せて軽く右手を添えて、裏千家ですので、時計回り(表千家は反時計回り)に軽く2回回します。
お抹茶を飲む際には、お茶碗の正面から飲まないよう心掛けましょう。
わたしのお茶碗の正面には扇が描かれておりましたので、正面の扇を避けて美味しく頂戴致します。
飲み終わりましたら、人差し指と親指で飲み口を清め、その指先を懐紙で清めてから、
茶碗を反時計回りに2回戻し、茶碗を畳の縁外へ置きます。
お茶碗は、両肘をしっかりと膝に付けて安定した状態で拝見致しましょう♪
(注:時計や指輪、ネックレスは高価なお茶碗を破損させないよう事前に外しましょう)

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お抹茶は、古くから日本人に愛され続けておりますが、
含まれるカテキンは抗酸化作用が優れ、肌細胞の活性化が期待できるため、
女性の美肌づくりには欠かせない代物です。
日本の文化を美味しく味わいながら、綺麗になってしまいましょう♪

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一服頂戴した後に、先生から茶道具のご説明をいただきました♪

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御釜は、茶の湯釜の人間国宝である「高橋敬典(Keiten Takahashi)」の作品で万代屋釜(Mozuyagama)
こちらの炉壇は聚楽土なため、御釜の上げ下げは慎重にされているそうです♪

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茶杓(ちゃしゃく)、点前中に茶碗を拭き清めたりする白い麻布でできた茶巾(ちゃきん)
茶碗に入れた抹茶と注いだお湯を泡立てるための竹製の道具の茶筅(ちゃせん)は100本の竹からできております。
こちらの茶碗は、刷毛目(はけめ)
元々は韓国の茶碗で、先々代裏千家家元の13回忌の時に配られた茶碗とのことです♪

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雲錦棗(うんきんなつめ)は、桜と紅葉が描かれており、春と秋に使える漆器です。
抹茶を茶杓(ちゃしゃく)で掬うのは、一服に対して一尺半となり、
手前を半月状に掬うのが習わしだそうです♪

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御釜の蓋置は、桜と紅葉で春と秋に使える漆器で、今の時期は桜を見せて用いられます♪

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茶室の入口にあるにじり口というのは、二尺二寸(約66cm)四方位の入り口で、
身を屈めてにじって入るためにじり口と呼ばれています。
武士が刀などを持たせずに入室させるために小さな寸法にされたとのことで、
茶室ではどんな人物であろうと平等である」という千利休の茶の湯の精神から始まっています♪

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「月歩の間(10畳)」

月歩の間は、表千家にある書院形式の茶室である「残月亭」をヒントに造り上げられています。
畳10畳の間に枡床と洞床があり、
枡床(正方形)の畳の間を楠の床の間にされ、床柱には松の木を用いています。
庭園に面した明るさが特徴的です♪

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庭石などにも良く用いられる鞍馬の閃緑岩の鞍馬石と
鉄平石を敷かれており、経年変化で場に馴染み、味わいを増していくことでしょう♪

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「松濤の間(3畳台目)」

松濤の間は、台目畳や鱗板を取り入れた変化に富む構成をされており、
右手の壁には、17階までのビルの通し柱を覆い隠す工夫も見られます。
海辺の松風を感じ取り、心広くお茶を頂けるように命名されています♪

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侘び寂びの茶道の世界は、その機会は生涯に一度の機会であると心得て臨む「一期一会」の世界でもあります。
日本の文化に触れ合うことで作法を身を持って知ることは素敵なことですが、
作法を重んじるばかりが茶道の心得ではないと思います。
仮に正しい作法でなかったとしても、相手に対する敬意と礼儀をもって臨まれることが大切だと思います。
丁度桜が咲き始める今時期はオンシーズンとなり、
こちらの点茶サービスは、ヨーロッパやアメリカ、イギリス、ニュージーランド、
オーストラリア、シンガポールなどの世界各国のゲストに大変人気のようです。
予約は30分置きに予約を受け付けられておりますので、ご興味のある方は事前予約をお勧め致します!
さて、お次は帝国ホテル主催の「メディア懇親会」のイベント模様を紹介致します♪

帝国ホテル IMPERIAL HOTEL
所在地:東京都千代田区内幸町1-1-1
TEL:03-3504-1111
宿泊予約専用(Reservations)TEL:03-3504-1251
http://www.imperialhotel.co.jp/

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