「ウッフィッツィ美術館」にてルネッサンス黄金期を華やかに飾る美しき名画たちを愛でる

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ウッフィッツィ美術館」は、イタリアはフィレンツェにあるイタリアルネッサンス絵画を所蔵した世界最大級の美術館で、1591年より部分的に公開されてから現在に至るまで、ヨーロッパ最古の近代式の美術館の1つといわれています。建物の着工は1560年、メディチ家のコジモ1世より依頼を受けた建築家のジョルジョ ヴァザーリが担当し、行政機関のオフィス(ウッフィッツィ)として建てた後、ピッティ宮殿からウッフィッツィまでをつなぐ大回廊を築きます。その後、コジモ1世の息子であるフランチェスコ1世の代から、メディチ家が集めた美術作品をここに収蔵するようになりました。当主が変わるたびにコレクションは増え、メディチ家以外の収集した美術品も加わり1765年に一般公開されるようになったのです。イタリア国内の美術館としては、収蔵品の質、量ともに最大で、1982年に世界遺産フィレンツェ歴史地区の一部として認定されています。館内は3階の展示が主になり、古代彫刻と13世紀~18世紀の絵画作品から成り、ルネッサンスを代表する芸術家のレオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエロ・サンティ、ミケランジェロ・ブオナローティの三大巨匠をはじめ、ロレンツォ豪華王にその才能を買われ、メディチ家の公認画家となるサンドロ・ボッティチェッリの「ヴィーナスの誕生」や「春(プリマヴェーラ)」はあまりにも有名です。

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フィレンツェの観光ガイドを務めてくださるのは現地日本人ガイドの小林さん。ウッフィッツィ美術館内も短時間で効率良く観て回れるように、各時代の代表的な作品に絞って、耳太郎(音声ガイド)を通じ、作者や画の背景にある解説を詳しくしてくれます。それぞれの作品にガイドがあるのとないのでは大きく見え方が変わってくるので、個人で訪れる際は、美術館内の貸出カウンターで日本語音声ガイドをレンタルすると良いでしょう。レンタル料金は、1人用で€5.80(日本円でおよそ812円ほど)、2人用で€8(日本円でおよそ1,120円ほど)。デポジットとしてパスポートを渡し、鑑賞後に同カウンターで返却します。

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大変人気のあるウッフィッツィ美術館は事前予約がお勧めです。予約をしなくても、早朝または夕方16時半以降は比較的スムーズに入館できるようですが、楽しい観光のためにも念には念を入れましょう。今回の入館は、ツアーに組まれていたので、団体で事前予約済み。チケットには、特別展示開催期間の入場料金€11+予約手数料€4で計€15(日本円でおよそ2,100円ほど)と記載されています。通常は入場料金€6.5+予約手数料€4で計€10.5(日本円でおよそ1,470円ほど)となります。予約の場合は、チケットに書かれた入館時間を確認し、予約チケット専用入り口(1番)へ向かいましょう♪

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入館すると直ぐにセキュリティチェックが入り、大きな荷物はクロークへ預けます。3階まで階段またはエレベーターで上がり、チケットを半券切ってもらい入館完了です。ここからは撮影禁止となり、残念ながら名画の詳細はお見せすることができません。館内は第1室から第45室に分かれており、個人で行かれる場合は、公式ガイドブック(日本語も有り)を購入すると良いでしょう。それほどの大きさでないウッフィッツィ美術館は、主作品のみを鑑賞するなら、小1時間ほどで回れます。ひととおりじっくりと鑑賞したい方は少なくとも2~3時間は要するでしょう。館内の作品も素晴しいのですが、廊下の天井はグロテスク模様で飾られており、ヴァチカンのラファエロの回廊と同じような模様が目に付き、どこを観ても溜息が零れそうです。

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館内の撮影は禁止ですが、唯一撮影が許されているのが、こちらの館内から眺める風景。その先に見えるは「ヴェッキオ橋(伊:Ponte Vecchio ポンテ ヴェッキオ)」です。アルノ川に架かり、イタリア語で「古い橋」の名が示す通り、フィレンツェ最古の橋であり、先の大戦を生き延びたフィレンツェ唯一の橋でもあるのです。一度洪水で流されたあと、1345年に再建され、16世紀半ばにはヴァザーリの回廊が増築されています。橋の両脇には、金細工の店が立ち並ぶことで知られています。

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3階の第45室の展示室の先には屋外のテラス席があるカフェがあり、エスプレッソやカプチーノ、軽食が楽しめる空間となっています。開放感溢れる青空にそびえ立つヴェッキオ宮殿。名画に心奪われて少々放心状態が続いたので、一息休憩するにはもってこいの場所です♪

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ウッフィッツィ美術館を出て、ヴェッキオ宮殿の入り口の見えるシニョーリア広場へ降り立ちます。入り口左脇にあるミケランジェロの「ダビデ像(レプリカ)」。そして右脇には、メディチ家お抱えの彫刻家バッチョ・バンディネッリ作の「ヘラクレスとカークスの像」。レプリカとはいえ、その美しきダビデ像を横に、イギリスの新聞「Gardian」紙は、バンディネッリのヘラクレス像を「イタリア・ルネッサンス期の腐った林檎」と呼び評しているそうです。

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確かに像を間近にマジマジと眺めると、その違いは明らかに。以前、こちらにあったオリジナルのダビデ像をご覧になりたい方は「アカデミア美術館」へ向かいましょう♪

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ランツィの回廊(伊:Loggia dei Lanzi ロッジア・ディ・ランツィ)と呼ばれるアーチが3つ並んだテラスは、華麗な彫像が並び、古代およびルネッサンス美術の野外彫刻展示場(無料)になっています。

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ランツィの回廊の入り口には、メディチ家の象徴でもあるライオンの像が左右に2体、その場所を護るかのように設置されており、迫力があります。

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シニョーリア広場は、かつては政治活動の場でありましたが、今では市民の憩いの場となり、観光客が絶えず訪れる賑やかな観光スポットとなっているのです♪

ウッフィッツィ美術館
所在地: Piazzale degli Uffizi, 6, 50122 Firenze, イタリア TEL:+39 055 238 8651
開館時間:8:15~18:50 休館日:月曜日、一部の祝日
http://www.polomuseale.firenze.it/

Piazzale degli Uffizi, 6, 50122 Firenze, イタリア

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