「ラグーナ ムラノ グラス」は700年以上の歴史を誇るイタリア伝統芸術ヴェネツィアングラスの老舗工房

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13世紀末に当時のヴェネチア共和国政府は、東方貿易において主たる交易品であったガラスの技法が外部へ流出するのを恐れ、全てのガラス職人とその家族をヴェネチア本島から1.2km沖合いに浮かぶムラーノ島という島へ強制移住させます。移住させられたガラス職人たちは、島を出ることを禁じられ、逃亡を図った者は死刑に処せられたという厳しい過去があります。その反面、ヴェネチア政府は、ガラス産業に貢献した者に対しては貴族の称号を与え厚遇。こうして完全にヴェネチア政府の保護下に置かれたヴェネチア(ムラーノ)のガラス産業は、古代ローマのモザイク技法やレース技法を復活させ目覚ましい発展を遂げ、世界のガラス史に確固たる地位を築くことになるのです。このムラーノ島で作られるガラスだけを「ヴェネツィアングラス(イタリア語:vetro di Murano ヴェートロ・ディ・ムラーノ )」と呼ぶことができます。こちらはヴェネツィア本島にあるヴェネツィアングラスの老舗工房「LAGUNA MURANO GLASS ラグーナ ムラノ グラス」さん。今回のツアーには、こちらの工房見学が組み込まれておりました♪

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ヴェネツィアングラスは、イスラムやビザンチンの伝統を汲んだ鉛を含まないソーダガラスを用いて作られます。鉛を含んだクリスタルガラスは冷えてすぐに固まるため一度型に流し込んで成型した後、彫刻などを施し、これをコールドワークと呼びます。  一方、ヴェネツィアングラスは、炉から溶けたガラス種を巻き取り、冷えて固まらないうちにハサミ、ピンサーなど簡単な道具を用いフリーハンドで作られ、これをコールドワークに対しホットワークと呼びます。 コールドワークに比べホットワークは、マエストロ(グラス作成に熟練した職人)の瞬間芸的な技が必要となり、クリスタルガラスにはない温かみや、マエストロの個性、人間性などが色濃く反映されるのです。 また、色彩の豊かさもヴェネチアンガラスの特徴の1つであり、最も発色の難しいとされる赤、深みのあるコバルトブルー、霞のように煙る乳白など、その色のバリエーションは3万色ともいわれ、多種多彩な色を自由自在に組み合わせて作られた作品は実に美しいものです。ここでは、ヴェネツィアの現地ガイドであるマリオさんから、こちらの売り子であるアレッサンドロさんが紹介され、マリオさんと同じく流暢な日本語を話されるアレッサンドロさんより簡単に説明を受けます。何でも目の前でマエストロが花瓶作りの実演をしてくれるとのこと♪

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実演時間は、ものの5分ほどのことだったように思いますが、花瓶ができるまでの工程を目の当たりにして、技術の素晴しさもさることながら、その輝き、美しさに見惚れてしまうほど。しかし、この作品はあくまでもショー用の簡易的な物なので作り上げた花瓶は一瞬にして割ってしまいました。割るぐらいなら譲って欲しい・・・と思ったのはわたしだけではないはずです(笑)

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その後売り場へ案内された一同は、アレッサンドロさんの流暢な日本語でジョークを交えながらの楽しい商品説明を受けます。高価なグラスでも「ヴェネツィアングラスは頑丈なのです!」と24金でキラキラと輝くグラスをテーブルに落として衝撃を与えるシーンは唐突でとても驚きました。しかし落下したグラスは無傷のまま、本当に頑丈なのですね。おそらくこのジョーク交じりの一連の流れは毎回同じことの繰り返しだと思われますが、ヴェネツィアングラスの素晴しさは直接手に取り、ご自分の目で確認されると良いでしょう。最近では、ヴェネツィアングラスの類似品(偽物)も多く出回っているようなので専門店でご覧になり、ヴェネツィアングラス認定の商標が付いているものを選ぶことことをお勧めします♪

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さて、お次はヴェネツィアで最も有名なバーカロ(居酒屋)を紹介します♪

LAGUNA MURANO GLASS ラグーナ ムラノ グラス
http://www1.ocn.ne.jp/~vsjapan/lagunajpn1.htm

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