水上ボートで「水の都」、「アドリア海の女王」、「沈みゆく街」と称されるヴェネツィアへ出発

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水の都・ヴェネツィア本島へ向かうには、交通事情として市街は自動車の通行が禁止されているので、現在は水上バスやフェリーが主流となっています。ツアーであらかじめ予約してくれている水上ボート乗り場に到着しました。ここから水上ボートで本島に向かいます。

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ボート乗り場に到着しても、なかなかボートに乗ることができず待機となりました。添乗員の杉ちゃんと水上ボートの手配をお願いしてあったアシスタントのダビデくんが何やら怪訝な顔で話し込んでしまっています。ダビデくんは携帯片手に困った表情を浮かべていたので不思議に思い、杉ちゃんに聞いてみると「ちょっと手配違いがあったようですが、心配なさらないでくださいね」と、皆を安心させていました。さすがイタリア。予約してあったとしてもダブルブッキングなのか、はたまた他のトラブルなのかは不明ですが、こういったことはたびたび生じるようで杉ちゃんはさほど慌てている様子はなく、ツアーの皆さんも誰1人としてクレームを言う方もなく大人しく待機していました。こういう瞬間も日本人の温厚さが良く思えますね♪

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ようやくわたし達ツアーが乗れる水上ボートが到着したようです。

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水上ボートで向かう街なんて、それだけで心がワクワクするものですね♪

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ボート乗車時間はおよそ20分ほど。船上カメラマンの旦那様は撮影に夢中になっていますが、わたしは気持ちよい潮風と共に見晴らしの良い景色を堪能させていただきました。さて、ボートの背景に移り込む景色がすでにヴェネツィア本島になります。水面ギリギリの様子が見えますでしょうか。タイトルでも「沈みゆく街」と記したように、ヴェネツィア本島は現在、深刻な問題を抱えており、街が冠水する現象アクアアルタ(高潮)にさらされているということ。アクアアルタとは、冬になるとアフリカ大陸から吹くシロッコという季節風により、アドリア海の水が北へ押し上げられ、それが低気圧や満潮と重なると海面が上昇し街に水を運び、その海水により街が冠水。ヴェネツィア本島は湿地に造られた水上都市で潮位が高くなると地下に浸透した海水が下から逆流してしまいます。さらに近隣工業地帯が地下水の汲み上げを行ったため地盤沈下を起こしたことも一因とされています。今後、地球温暖化により、水位の上昇が加速されることが考えられており、ベネチアは海に沈んでしまうと言われているのです。

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ヴェネツィアの街は、もともと湿地であったため、100以上の島々がおよそ400の橋と150を超える大小の運河で結ばれています。11世紀から始めた海上交易で莫大な財を築き、14世紀から15世紀に海運共和国として黄金期を迎えます。そして1987年に街と周辺の島々を含むエリアが「ベネチアとその潟」として、文化遺産の登録基準をすべて満たす数少ない世界遺産に登録されています。そんな街を一目見たいと世界中から訪れる年間観光客の数はおよそ1200万人にも及ぶのです。

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さて、次回は本島に降り立ったところから、世界中から愛されている中世の街並と歴史溢れる美しいヴェネツィアの街を紹介します♪

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