長泉町の愛鷹山中腹にある花、アート、食がコンセプトの文化複合施設「クレマチスの丘」。秋冬シーズンは、春ほどの花々の彩りはないものの、秋薔薇や秋クレマチス、原種のシクラメン、そして館前の道路に広がる銀杏並木の街路樹黄葉の落葉の絨毯で冬の訪れを感じ落ち着いた雰囲気が楽しめます♪
クレマチスの丘内にあるイタリアン「Ristorante Primavera リストランテ プリマヴェーラ」さん。クレマチスの丘は、美術品を眺めるだけでなく、四季折々が楽しめる自然公園で美しいガーデン散策も楽しめ休日をゆったりとした気持ちで過ごすに最適な場所です。1日居ても飽き足りないこちらでは、昼、夜と食事を楽しめるように、プリマヴェーラさんをはじめとする4つのレストランがあります。こちらは完全予約制ではないものの、大変人気の高いお店となるため、あらかじめ予約されて来店することをお勧めします♪
三嶋りつ惠/ヴェネツィアンガラスの扉
エントランス
ウェイティング/ブックライブラリー
以前こちらには「ヴィラディマンジャペッシェ」という名のレストランがありましたが、その当時のシェフ黒羽徹氏(46歳)がお店を引き継ぎプリマヴェーラとして2009年4月20日にリニューアルオープンされています。黒羽徹シェフは、イタリアでの修行の後、スペインの3つ星レストランで「世界で最も予約が取れない店」と言われて映画にもなった「elBulli エル・ブジ(またはエル・ブリ)」でも修行をしてきたという実力派の料理人!そんな黒羽シェフが織り成すアーティスティックな料理の世界に訪れましょう♪
店内は、ヴァンジ彫刻庭園美術館の庭園を望める窓から差し込む優しい光に満ちており、自然と調和し、席数42席とゆったりと贅沢な空間となっています。この日は、プリマヴェーラさんで毎年秋のイタリアを象徴するコースとして、本場ピエモンテ州はアルバからお取り寄せされた白トリュフを存分に楽しめるコースのプレミアムランチ「プリマヴェーラ秋の感謝祭メニュー アルバ産白トリュフの香りにのせて」御1人10,000円をバースデー記念ということで旦那様が事前予約してくれました。今回、あまりにも白トリュフコースの予約が多く、入荷に限りがあるため受付は終了したとのこと。夏にこちらに伺った際に、ホールの星野さんから「秋の白トリュフは是非!」とお声掛けいただいていたので間に合って良かったです♪
「スパークリングワイン」1,600円 ソムリエの田中さんにお願いし、先ずは乾杯のためにスパークリングをグラスで♪
「天城の堀江さんの軍鶏とレモンタイムのカネデルリ 生ハムのブイヨンに浮かべて」
北イタリア・トレンティーノ・アルト・アディジェ州全体の名物料理カネデルリ。ロマネスク様式の教会のフレスコ画にも描かれているほどの古い料理で、農家の主婦があり合わせの材料で作った料理とされています。パン、卵、牛乳といった基本の材料以外は、様々なバリエーションがあり、今回は、天城の堀江さんから仕入れている軍鶏(シャモ)の襟の部分とパンとレモンタイムで爽やかなカネデルリは、優しく軽い肉団子のような食感。それを生ハムから取った濃厚なスープで味わい深くいただきます♪
「サウザンド キャンドルズ シラーズ」オーストラリア/ヴィクトリア州/ヤラヴァレー(持込料1本3,000円)
「WINE BOUTIQUE PANIER ワインブティックパニエ」のオーナー小野哲義さんよりお勧めされて以来、最近お気に入りのWINE DIAMONDS ワインダイヤモンズのサウザンド キャンドルズ を購入。葡萄品種:シラーズ 90%、ピノノワール 10%、ソーヴィニヨンブラン少量。サウザンド キャンドルズは、ワイナリーや国といった垣根を飛び越えて、ナチュラル フレンドリーなライフ スタイルを探求する男達が集って完成した壮大なるワイン プロジェクトです。自然派というだけあって、明るい自然体の赤味を帯びており、印象としては、スパイシーな香りと力強い味わいを誇るパワフルなシラーズのイメージを良い意味で裏切ってくれてます。甘い、酸味、タンニンのバランスが整い、重くなくすんなりと喉を通る優しさ、それでいて物足りなさを感じるわけではなく、シラーズの良さも残しつつ飲み応えあるワインとなっています。バースデーということで小野さんがエチケットにキャンドルが灯されたこちらのワインをセレクトしてくれました♪
前菜の段階で白トリュフのお出ましです。ホールの山口さんが撮影のタイミングを見計らって削ってくれます。白トリュフは、収穫してから急激に水分と香りが抜けてしまい48時間以上経つとグンと香りが減少してしまうため、非常にデリケートで鮮度を保つことが鍵となります。削る瞬間に広がる白トリュフの香りだけでワインが進んでしまいそうです♪
イタリアはピエモンテ州アルバで採れる白トリュフは、自然が作り出した奇跡の結晶のような食材で、旬の時期が実に特別で希少性が高く、価格も黒トリュフの4~6倍の価値があります。この芳醇な香りを楽しむために今回のコースは作られています♪
「馬肉とヴェネト州アズィアーゴチーズのカルパッチョ 白トリュフを振りかけて」
艶やかな表情を魅せるしっとりとした馬肉の油脂の融点は低く、口内の温度でも十分溶けてしまい名残惜しさを感じるほどの滑らかさ。しっとりと柔らかなアズィアーゴチーズに白トリュフの香りを纏わせていただきます♪
「自家製パン」
ローズマリーの香りを纏ったフォカッチャは、表面はカリッと中は適度な水分でもっちもち。お好みで、オリーブオイルに卓上のハーブを浸して香りを移してからいただきます♪
「駿河湾 手長海老のオーブン焼き ハーブをのせて」
手長海老の甘みを存分に発揮するために、注意深く絶妙な火入れをされています。海老はプリッと表現することが多い中、こちらはとろっとと表現した方が正しいでしょう。素材の甘みをシンプルに感じながら香ばしく濃厚な脳みそとハーブの香りのみでいただきます♪
2度目の白トリュフのお出ましです。ガラスケースの中から大事そうに取り出された白トリュフをたっぷりと削ってくれます♪
「ポルチーニ茸と白トリュフのタヤリン」
タヤリンは小麦粉と卵黄のみを使用し、卵白は使用しないピエモンテ特有のパスタ。そのため、パスタの色味が濃く茹で上げると鮮やかな卵黄カラーとなります。細いパスタにも関わらずタヤリンはコシがあり、食感が楽しめます。卵黄が多く入る事によりコクのあるまろやかな味わいをし、香り深いポルチーニ茸の強さにも白トリュフの芳醇な香りにも負けない最高のパスタです♪
「レモングラスのパン」 馨しいレモングラスの爽やかなもっちりパン。
「焼尻島プレサレ仔羊のグリル」
北海道焼尻島の仔羊の骨付きロース肉をグリルでいただきます。付け合わせは、金沢の加賀蓮根、ブロッコリー、四角豆、赤大根、ささげ(隠元の種類)、長野県産花びら茸、タモギ茸、柳松茸。周囲わずか12kmの小さな島、焼尻島でミネラルたっぷりの牧草を食べ育つ仔羊で、焼尻島の自然環境が本場フランス・ブルターニュ地方と酷似していることから 「プレ・サレ・焼尻」というブランド名を確立。羊特有の臭みはあまり感じず、肉質もジューシィーです♪
「ロビオラ・3(トレ)ラッティ、ジビッポ(干し葡萄)、オレンジ蜂蜜」
ワインがまだあったので、デザートの前にチーズをサービスしてくださいました。名前の通り3種のミルク(山羊、羊、牛)が出会って生まれたロビオラ・トレ・ラッティ。山羊乳の爽やかな風味だけでなく、羊乳によるコクと厚みが強く感じられます。また、牛乳を混ぜることにより、3種の乳がバランス良く調和しているのが分かります。滑らかながらに舌触りも良く、バゲットに乗せてお好みでシチリアのオレンジ蜂蜜と一緒に楽しみます。シチリアの地葡萄ジビッポとワインの相性も良いです♪
店内の飾花にはトナカイの姿が。もうそんな季節なのですね。「次回はぜひクリスマスディナーに♪」とホールの星野さんからお誘いいただきましたが、クリスマスディナーはいつも我が家と決めています。でも12月にもまたお邪魔したいですね♪
コースデザートに行く前にお祝いのバースデーケーキを用意してくれていました!(嬉喜)ありがとう、旦那様!以前、来店した際に別テーブルで誕生日の歌をスタッフさんたちがイタリア語で歌っていたのを思い出しました。今回は満席に近かったので、さすがに歌は無かったです(笑)イタリア語のバースデーソング聴きたかったですね♪
Tanti Auguri di Buon Compleanno!!”Signora ayaco”とイタリア語で書かれたメッセージケーキ。彩りの花びらは、偶然にもわたしの衣装に合わせてか?偶然にも紫で!(驚)小さいながらに丁寧に作られたケーキは、生地はしっとりと柔らかく、クリームは上品でペロリと旦那様と仲良く半分こして平らげてしまいました♪
「フルーツとハーブのジェラート」
イチジク、キュウイ、西伊豆西浦の蜜柑、四ツ溝柿をたっぷりと使用し、香草パイナップルセージのジェラートを乗せた爽やかなデザートです♪
「小菓子」
チョコレートでコーティングした栗やギモーヴなど、6種類の小さな焼き菓子たち。コースの最後の最後まで抜かりない施しに贅沢で優雅な時間が流れ最高のランチタイムとなりました♪
「コーヒー」
2006年に「D-BROS」から発表された全く新しいシリーズ「ホテル・バタフライ」のカップ&ソーサーでいただく香ばしいコーヒー♪
黒羽徹シェフとスタッフの星野さんと一緒に歓談した後に記念撮影。黒羽さんの後輩でもある「IL CUCCIOLO イル クッチョロ」の氏原さんや、「PIZZERIA CIRO ピッツェリアチーロ」の森上さんの話なども出たりして。素晴らしい料理の数々と細やかな配慮をしていただいた最高のバースデーランチ!また必ず伺います♪
Ristorante Primavera リストランテ プリマヴェーラ
静岡県長泉町東野クレマチスの丘(スルガ平)347-1 TEL:055−989−8788
営業時間:ランチ/11:00~15:00(13:30L.O)ディナー/17:30~21:00(19:30L.O)
定休日:水曜(祝日の場合は、その翌日)、年末年始
https://www.clematis-no-oka.co.jp/012_shisetsu/01_prima/main.html