カウンター席のみのイタリアン「ブリランテスズキ」の至極のコースディナー

RIZ0026

東京は西麻布の「リストランテ アルポルト」の片岡護シェフの下で修行された後、そちらで副料理長をされていた本多哲也シェフが独立された「Ristorante HONDA」でも腕を磨かれ、イタリアでの修行を1年ほど積んだ後に、地元浜松に戻り独立オープンさせた鈴木智紀シェフのお店「BRILLANTE IL SUZUKI ブリランテスズキ」さん。駅から徒歩10分圏内の飲み屋街ランプ横丁、焼き鳥の匂いが食欲をそそる、ちょっと意外な場所の細い裏通り。壁に掛けられた真っ赤な看板が目印です♪

RIZ0030

階段を上り、オリーブの木の先にアイアンアートが施されたダークブラウンの木の扉、こちらが入り口となります。”ブリランテ”とはイタリア語で”輝く””華やか”を意味する言葉。浜松の街、そして足を運んでくれるお客様と共に輝き続けたい・・・とそんな想いをこめて店名にされたそうです♪

RIZ00401

店内はカウンター席のみの10席。祖父、父共に建築家である鈴木シェフ、デザインや空間創りにもこだわりを感じます。そして北欧家具好きでもある鈴木シェフの想い入れのある椅子は、背中に丸みがあって、座っていても疲れることなく、肘掛けの程好い長さ、年を経ると色が変わるチェリー材だったことから選ばれた逸品だそうです。イタリア人は1~2時間はおろか、3~4時間ほどの時間をかけて食事を楽しむ習慣があります。そんな時間を過ごしてもらいたいと切に願っての椅子選び。こだわりは椅子に留まらず、食を楽しむためのアイテムの1つ、カトラリーにも反映します。三条市のメーカーが漆職人と共同製作したカトラリーは、艶やかな漆の赤が卓を華やかに染めています。ナイフとフォークの横に添えられた箸があるのも嬉しいですね。メニューは、18時から21時までコース制になっており、6,480円10,800円の2コースのみで、10,800円のコースは3日前の予約が理想だそうです。21時以降は、アラカルトで楽しめる時間帯となります。丁度、今月末まではブリランテさんの5周年を記念して5周年記念特別おまかせコース14,040円が食べれたようなのですが、3日前の事前予約が必要とのこと。この日は、前日の予約でしたので、前回と同じくおまかせコース6,480円で予約オーダーしました♪

_RDF0034

2014年6月に浜松の自動車街北島町の旧アルファ・ロメオ跡地にオープンされる「マセラティ浜松」のジェネラルマネージャーである杉浦明さんと一緒に、5月、6月に行われるマセラティイベントの打ち合わせを兼ねて食事会です。藤枝ご出身の杉浦さんにとって、浜松の地はまだ未開拓でもあるようですが、食べ歩きが大好きという共通の趣味をお持ちのこともあり、今後、浜松のお店を少しずつ紹介していければと思います!逆に、東寄りの静岡の美味しい情報にお詳しいようですので、情報交換させていただきながら、お互いの守備範囲を広げていくのも、また楽しみでなりません(笑)

_RDF0006

「フランチャコルタ ブラン ドゥ ブラン ブリュット NV カヴァッレーリ」 グラス 1,674円

イタリアスプマンテの最高峰、「フランチャコルタ」の中で、カ・デル・ボスコ、ベッラヴィスタととともに「三大フランチャコルタ」と言われている実力派のカヴァッレーリ。ワイン王国40号では、「イタリア全20州 最強の50本」「ブラン ドゥ ブラン ブリュット」が選ばれるなど、品質は折り紙付!イタリアワイン日本人No.1ソムリエとして知られる内藤和雄氏は「カヴァッレーリは華やかさとスプマンテらしい果実味の甘やかさが魅力。シャンパーニュ好きの女性も納得のクオリティー。」と絶賛!そのコメント通り、凝縮された果実味の蜜が味わえとても美味しいスプマンテです♪

_RDF0007

「自家製グリッシーニ」 トマトとカレースパイスの2種。

_RDF0009

アミューズ「富山産ホタルイカの墨煮とじゃがいものピューレ」

富山産の今が旬のホタルイカを墨煮し、下にじゃがいものピューレを添えて。ホタルイカの沖漬けのえぐさが苦手という方も、この繊細な味わいならOKという方がいらっしゃるのでは?滑らかなじゃがいもと組み合わせることで、さらにマイルドな味わいに。お歯黒にはなりますが、一口でパクリと(笑)

_RDF0012

「ドメーヌベルヴィルクロ·レヴェック メルキュレプルミエ·クリュ 2009」フランス 赤 9,000円

色合いはやや薄めで深みのある明るい紅色でフルーティ、ウッディ、フローラルの香り。タンニンは少なめで、酸味、ミネラル感が爽やかなな味わいで果実味が楽しめます。葡萄品種、ピノノワール100%。メーンが鴨肉と伺い、杉浦さんがセレクトしてくださいました♪

_RDF0014

「夏野菜とゴルゴンゾーラチーズのスクランブルエッグ」

フランス産リードボヴォー(子牛の胸腺)ときのこのソテー、アスパラソバージュを添えて。リードヴォーの柔らかく滑らかな独特の食感とプリッとした弾力のきのこのソテーに、ゴルゴンゾーラの上品な癖を引き出しているスクランブルエッグによく混ぜ合わせていただくことで、口中にその風味一杯に広がります。アスパラソバージュは、細長いつくしのような花茎を食する欧州の山菜で、クセのない食味としゃきしゃきした食感があり、切り口には粘りがあるのが特徴で、フランス料理やイタリア料理ではシーズンがおよそ1ヶ月ほどの高価な食材とされています。料理にする味付けは優しく、器の横にさり気なく添えられたイギリスはMaldon マルドンの天然塩。薄くて細かい結晶状になっており、口溶けが良く、まろやかな旨みの後にシャープでスッキリとした味わいが楽しめ、料理の旨みを引き出すお塩です♪

_RDF0015

「自家製パン」 全粒粉を使用しており、香り良く甘みもあり、ふっくらと柔らかくソースによく合います。

_RDF0017

冷製パスタ「トリ貝と三河産の浅利、三つ葉のカッペリーニ」

塩を一切使わず、トリ貝と浅利から出るお出汁のみを利用して作られた和のテイスト感溢れる冷製カッペリーニ。三つ葉のシャキシャキとした歯応えと口中で広がる香りと一緒に楽しむ繊細なパスタです♪

_RDF0019

温製パスタ「赤イカとホタテのシャンパーニュスパゲッティ クリームソース」

シャンパーニュをベースとした柔らかい酸味のある上品なクリームソースは、重みは感じさせずさっぱりと仕上げられており、赤イカとホタテを細かく刻み、コリコリとした食感と風味、黒胡椒のアクセントを楽しめるパスタです。ソースまでも飲み干したくなる一品♪

_RDF0021

「北海道産合鴨肉(スノーホワイトチェリバレー)の燻製ロースト 赤ワインのソース」

スノーホワイトチェリバレーは、真っ白な羽が特徴。北海道に降る粉雪のように真っ白い羽であることに由来し、この名前が付けられています。この品種は、もともと鴨料理がポピュラーなヨーロッパで生まれ、日本ではシェアNo.1のチェリバレー種。その良さを引き出しているのがスノーホワイトチェリバレーとなります。チェリバレー種は、元来涼しい気候を好む為、国内でも北海道は、澄んだ空気とミネラル豊富な地下水が極上の鴨を仕上げる最高の条件下として最も最適な飼育地とされています。軽く燻製シートで香り付けした後に、しっとりとした肉質を味わえるようにロースト。上品な赤ワインソースに絡めていただきます。肉質が大変キメ細やかで、脂身に甘みを感じ旨み溢れる上質さ。付け合わせの野菜は、甘味と食感を楽しめる仕上げ。花に見立てた、周りをカットした蓮根を見て「ホイルに見えてしまいます」と車馬鹿っぷりをアピールされる杉浦さん(笑)

_RDF0025

食後酒「グラッパ」

「フレスコバルディ カステル・ジョコンド・グラッパ・デ・ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」1,404円
1本の木から2房程度まで凝縮させた、高品質なブルネッロのグラッパ♪

「ベルタ マジア ディスティッラート・ディ・ウーヴァ 2002」2,484円
ピエモンテ州のベルタ社で年間生産本数わずか5,296本しかない希少価値の高いグラッパ。皮を取り除いてないグレープ・マストをアルコール度数5度まで発酵させ、蒸留後、アリエ・トロンセ産225Lのバリックで10年4ヶ月間熟成させています。琥珀色で熟した果実、チェリー、タバコ、カカオやヴァニラが奏でるコンサートのような複雑な幅広い丸みのある個性豊かな香りが楽しめます。香りと同様にリッチでMAGIA(魔法)をかけたかのような味わい。もはやグラッパの域を超える美味しさでいつまでも余韻が楽しめる高級グラッパ♪

_RDF0026

デザート「チョコレートムース カプチーノ仕立て」

希少な白いちごと冷凍苺にスパイスを効かせた赤ワインソースのチョコレートムース。温かいカプチーノの泡と混ぜ合わせていただくことで、冷温の溶け合う状態を楽しむことができるデザートです♪

_RDF0029

「エスプレッソ」

湯のみのような器は、沖縄の作家さんの作品だそうです。シックだけど温かみを感じることができ、どこかほっとします。添えられたさとうきびのコーヒーシュガーを噛じりながらいただくエスプレッソ、美味しいですね♪

_RDF0031

「小菓子」 スダチとハチミツのゼリーと胡麻煎餅。

今後、浜松でのお仕事となる杉浦さんに是非とも紹介しておきたかったお店、ブリランテさん。前菜のアーティスティックな盛り付け方や、器やカトラリーなどのこだわり、そして何よりも繊細で上品な料理は、大変お気に召していただけたようで、紹介した甲斐があり嬉しい限りです。杉浦さんとは、食べ物の趣味が合うということが判明したので、一緒に行動する機会が今後も増えそうです(笑)次回は、杉浦さんのテリトリーでもある静岡方面を案内していただきましょう♪

BRILLANTE IL SUZUKI ブリランテスズキ
住所:浜松市中区田町322-13 ランプ横丁ビル 2F TEL:053-596-9620
営業時間:おまかせコース 18:00~21:00 アラカルト 21:00~23:00(L.O) 定休日:水曜日
http://www.brillantesuzuki.com/

浜松市中区田町322-13

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

先頭に戻る