片肘を張らずに、シェフ自身が食べたい!作りたい!と思う料理を提供しようと、2011年9月29日に独立オープンし、早くも3年半を迎える「Bistro Dia ビストロダイア」さん。地下鉄の新栄駅と千種駅の間で、広小路通の広小路新栄三の交差点の角に位置するため、分かり易い場所に面しています。北海道食材を主とした野菜や肉にこだわり、安心安全な食べ物をリーズナブルに提供し、「高品質で手頃価格のプチ・レストラン」を目指し、ネオ・ビストロと謳われています。北海道出身の水口大輔オーナーシェフだからこそ実現できる北海道の契約農家や北海道の漁師さんから直送される多種多様な食材がこちらに集まります。名古屋では珍しい魚介類から道産の無農薬・有機栽培などを用いて、美味しいものだけを提供したいと願うシェフの想いが込められています。2013年7月には、愛知県豊田市に姉妹店として「Euro Dia~ユーロ・ダイア」さんをオープン。ビストロダイアさんより、少しカジュアルでいながら、フレンチとイタリアンを楽しめるお店となっています♪
店内は、オープンキッチンで、壁面にはモニターで火元を映し出しライブ中継されていて臨場感たっぷりです。木目調の中に暖色系のオレンジ椅子が映え、カフェのような気軽さもあり女性客に人気。しかし、女性客に留まらず、こちらは上質な食材を用いてボリューム感たっぷりのコースがリーズナブルに味わえるとのことで、実は男性客にも大人気とのこと!ランチメニューは、3,800円と5,000円の2コースとなりますので、今回は5,000円のコースをオーダーしました。この日は、名古屋の食通の友人である原巻美保さんにお願いし、お勧めのお店をお伺いしたところ、美保さん自身も足繁く通われているこちらを紹介してくださいました♪
ビストロでカジュアルといっても、こちらのお勧めは10月~2月まで美味しくいただけるジビエ料理も得意とされているようです。蝦夷鹿に青首鴨はまだしも・・・ヒグマや雷鳥までやられるとは驚きのラインナップです!残念ながら既に春を迎えてしまっているため、また冬が訪れるのが楽しみですね♪
この日は、ご紹介いただいた美保さんも来店されたため、水口シェフを囲んで楽しいお話を伺えました。こちらのダイアさんをはじめ、名古屋の有名店はなかなか予約が取れないお店も多く、また紹介無しでは入れない場合もあるため、美保さんにご紹介いただくと名店という名店が回れるため、今後の名古屋飯がとても楽しみになってきました。それにしても、ダイアさんのスタッフ数は充実しています!金曜のランチとはいえ、平日。ですが、厨房に5名、ホールに2名と配置され、各テーブル毎に細やかなサービスが行き届くため、気持ちの良い空間となります。実際に料理が出来上がると、時折、水口シェフ自身がテーブルまで運ばれ説明してくれるなど、シェフの声が身近に感じれるのもまた素敵です♪
まずはアミューズから
「北の大地・海からの贈り物~日常から非日常へ~
北海道産ホッキ貝と天然ホタテを一つの宝石箱にして」
缶詰を器に見立てて提供されるのは、海の幸のアミューズで、ホッキ貝、帆立貝、雲丹、ボタン海老、キャビア、そして20種類ほどの野菜をふんだんに使用されており、下層部には、蕪のムースを敷いています。メニュー名の通り、宝石箱のような仕上げで、見るのも楽しい一品です♪
「自家製フォカッチャ」(北海道産発酵バター、塩、エクストラバージンオリーブオイル)
「北海道産毛ガニのタルタル カリフラワームース」
シェフの故郷である登別の毛蟹をふんだんにカクテル仕立てに。下層部には愛知県産のカリフラワーをムースに敷き詰め、食感が楽しめる青柳(バカ貝)、春を感じるこごみ、キャビア、雲丹、いくらなどたっぷりと使用。上には、さっと揚げることで甘味を引き出したエシャロットをアクセントに用い、それぞれの食材の旨みを楽しめます♪
「北海道江差産蝦夷アワビ・フランス産シャントン・クレーム ロワイヤル仕立て」
北海道江差産蝦夷アワビを肝と一緒に焦がしバターでソテーしたもの、中にミモレットを忍ばせ、下はロワイヤル仕立てになっています。フランス産のジロール茸の一種であるシャントレー茸のソースでいただきます。柔らかく香ばしい蝦夷アワビは、北海道産発酵バターを用いて濃厚な風味に仕上げてあり美味しいです♪
「旬の食材を使用した前菜の盛り合わせ」
スズキのタプナードソース、蛍烏賊と菜花をカラスミのソース、軽く燻製したサーモンをさっぱりとトマトバジルソースで、鶏胸肉のポッシェ(低温調理)をレムナードソース、帆立のポワレをパセリニンニクのブルゴーニュソース、こちらの名物料理であるパテ・ド・カンパーニュ、さらに、水口シェフお気に入りの一品として、〆鯖を林檎と香草で仕上げたソースでいただきます。それぞれを楽しみたいのですが、流石にここで前菜の盛り合わせがくるとなると、ボリューム的にやはりわたし達には多いようです。次回は事前に全体の量を半分程度に抑えてもらうようお願いしたいと思います(笑)
「北海道網走産キンキとオマール海老のポワレ 毛ガニのビスク仕立て」
北海道網走産のキンキにジャガイモを丸くスライスし鱗に見立てて表面をカリカリに仕上げています。オマール海老のポワレは、ふっくらと柔らかく、噛めば噛む程に甘味が楽しめます。先ほどいただいた毛ガニの甲殻よりお出汁をとって、濃厚なビスク仕立てにされています♪
「A5等級仙台和牛のロースト フランス産鴨フォアグラのポワレ
春野菜、ジャガイモのピューレ ポルトソース」
仙台和牛の柔らかい赤身のランプ肉をローストし、フランス産鴨フォアグラのポワレ、春野菜、甘味あるジャガイモのピューレを添えて。ポルト酒を用いた甘味ふくよかなソースでいただきます♪
「北海道滝川産スノーホワイトチェリバレー鴨のロースト フランス産鴨フォアグラのポワレ
イタリア産お米のパルメザンリゾット クラシカルなオレンジソース」
チェリバレー種は、イギリスで品種改良され日本人の味の嗜好に合うといわれる品種で、涼しい気候を好む為、国内でも冷涼な北海道は最も適した飼育地となります。北海道の中心に位置するエルムケップ山の広大な土地で、ほぼ放し飼いに近い環境を整え、澄んだ空気とミネラル豊富な地下水で育ち、白い羽根が美しいスノーホワイトチェリバレー。肉質は柔らかく臭みの少ないスノーホワイトチェリバレー鴨をロースト。フランス産鴨フォアグラのポワレ、イタリア産お米のパルメザンリゾットを添えて、オレンジソースでいただきます♪
「白苺 カシスのアイス チーズのムース フランボワーズのソース」
希少で高価な熊本県産の白苺をたっぷりと使用されたデザート。フルーティーで、従来の苺のような酸味は少なく上質な優しい甘味が味わえます。チーズのまろやかなムースとさっぱりとしたカシスのソルベとの相性を良いです。スティック状のメレンゲもサクサクと軽く美味しかったです。5,000円のコースとは思えないほどに、品数が豊富で食材の良さが引き立っており、シェフの優しさが詰まったリーズナブルな価格帯が人気の1つとも言えるでしょう♪
「コーヒー」
水口大輔シェフ
水口シェフ、美保さん、ありがとうございました!また伺います♪
Bistro Dia ビストロダイア
名古屋市中区葵2丁目13-30 アマーレ葵1F TEL:052-934-1011
営業時間:ランチ 11:30~14:00(LO12:30)、ディナー18:00~23:00(LO22:00)
定休日:日曜日・第3月曜日
http://bistrodia.com/